第170話 黒幕
ススムは領主ビルの最上階のワンフロア全て使った自室の執務場のソファーで考える。
今回の件明らかに何かの企みが有る。
そしてその目的までは判明している。
勿論首謀者もそしてその黒幕までも分かっているのだが、唯一埋まってないピースが有る。
それは首謀者と黒幕の繋がり……と言うか黒幕である帝国がどこまで影響を広げているかだ。
クース軍の領主は分かりやすく帝国と繋がっている。
クース軍の領主はゴンズ男爵、貴族では有るが
Cランク冒険者では無い。
調べた所、散財の上借金を作り帝国に弱みを握られた様だ。
これまた冒険者がうちに流れたのも影響は有る様だ。
その点に関しては少し対応を考えないといけないと少し考えさせられた。
ちなみに男爵と帝国の繋がりが確定になったのは先ほどだ。
カミーユが盗賊のアジトに攻め込んだ時、あの場所にはアーティファクトが仕掛けられていた。
前にCランク冒険者を嵌めた帝国の土地を転移してくる物で、範囲が100メートルまでになる様に改良された物だ。
そして、逃げた盗賊だがカミーユの顔を知っていた様だ。
召喚勇者は貴族たちには写真が出回っているので関係者なら知っていておかしく無い。
多分奴はカミーユが現れた時点でアーティファクトを起動させようとしたのだろう。
しかし、起動しなかったのでさっさと逃げたと言うわけだ。
アーティファクトはこちらで処分しておいた。
勿論起動させても何の問題はないのだが情報を無駄に与えることは無いだろう。
もしかしたらまた同じ手を使ってきてくれるかもしれないしな。
さて、問題なのは果たして帝国の手がどの位回っているかだ。
男爵の所だけなのか?他にも籠絡されている領主がいるのか?
それに関してはこれから調べるしか無いのだが、ついでに各領主の財務状況も調べておこう。
ゴンズ男爵に関しては捕えることになる。
当然反逆罪で処刑だ。
本来なら家族郎党となるが我が国はそこが少し緩い。
Cランク冒険者が裏切らないのであまり叛逆をする領主が無かったと言うのも有る。
後は事後処理となる。
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今日は少し疲れたのでここまでです。
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とにー




