第135話 暗躍
ゴードルの街に襲撃を掛けてから2週間が過ぎた。
攻略は一進一退……では無く、少しづつ進んでいる。
物量的には帝国が圧倒して居るが、兵の質や装備はルアシーン軍が上である。
人員もルナが挙兵してルアシーンを取り戻したことを知った元ルアシーン国民も色々な場所で蜂起したり合流したりしているのが結構大きい。
ただ個人的には無駄に蜂起して各個撃破されるのは本意では無いので自重して欲しいものだ。
こちらも間者を散らばして居るため殆どは制御できているが、全てを制御は出来ないので不幸な事故も起こってはいる。
しかし、うまくてって居る場所もあるわけで前回のエトワルの電撃作戦が成功したのも内部の者の情報提供や手引きがあったからである。
ただ今回は帝国も同じ轍は踏まないとばかりに、街の中にも兵を入れて防御させている。
それでもスペーディアなら何とかできてしまうだろうが街に相当な被害が出てしまうのは避けられないので今回は実行しない。
今回の戦闘には勇者達を参加させてはいない。
それは前回の戦闘で目的は果たしているのと同時に今回の戦闘は長引かせて帝国の目をこちらに向けることも目的だからだ。
現状ここでの戦いが長引けば所々から援軍が来る事になる。
つまりは都市への人の出入りが活発になると言う事だ。
都市への出入りが活発になればどうしても他の都市防衛に隙が生まれる。
まさか同時に他の街まで全く違う方法で侵略されているとは思いもしないだろう。
ゴードル攻略はシグワスに完全に任せてある。
幾つかの戦いを経て彼も大分指揮官が様になってきた。
俺は安心して小都市攻略に邁進出来る。
ゴードルを陥落させるまでに3つの小都市を手中に入れることができた。
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とにー




