第117話 性転換ボタン
さて、3人の訓練が一段落着いたところでイヴ達も含めて5人を呼んだ。
「何ですか?ススムさん」
「なぁに?ススムお兄ちゃん。」
「何でしょうか?ススム様。」
「なになに?ススムっち。」
「何かな?ススム君。」
口々に部屋に入ってくる。
岩男君にはさん付けを止めてもらった。
同い年なんだし女の子がさん付けするのは分かるけど男の子からさん付けはなぁ……
本当は呼び捨てでも良いんだけど俺も君付けで呼んでるしな。
まぁ俺の場合は男の子と言う認識を俺が保てる様にだけど。
琴子の様付けもやめさせたいところだが、まぁ個性なんで仕方がない。
「集まってもらったのはこれから君達、特に新しい3人に聞かせたい事があるんだ。」
そう言ってみんなを見回す。
「と、その前に儀式がある。君達には俺と奴隷契約をしてもらう。」
俺がそう言った瞬間3人は三様の表情をした。
琴子は顔を顰め、カミーユは顔を赤くした、岩男君はキョトンとした表情を見せる。
「ススムさん、先にあれを言わないと。」
イヴが俺を嗜める。
制約の事を先に言わないのは俺の茶目っ気だ。
「私達は既にススムお兄ちゃんの奴隷だよ。」
しかし、春花がさらに混乱させる様なことを言う。
「えっアタシたち性奴隷になっちゃうの?」
「エッチなことは駄目ですよ、ススム様。」
ほらカミーユが余計なことを言って琴子から非難の目を向けられる。
「違うから。俺が悪かった。ちゃんと言うから。」
謝ることが出来る子の俺はちゃんと謝罪して詳しく説明する。
制約に掛かっていることとそのデメリットを説明した後、それを解除するために奴隷契約が必要なことを告げた。。
「だからススムお兄ちゃんに任せておけば大丈夫だよ。」
春花が言うが琴子は訝しげだ。
「琴子さん、ススムさんの言うことは本当ですよ。」
「イヴさんが言うのでしたら信用しましょう。」
「何で!?」
春花が憤るがそれをスルーして俺は奴隷魔術を執行する。
いつものルーチンだが岩男君の所で例のボタンを押したくなってしまったのは内緒だ。
ちなみに値段はイヴ達と同じ10億だった。
売るのも俺なので所持金の増減は無いのだがな。
そして一通りの作業を終えて改めて向き合う。
そして俺はあっさりと事情を明かした。
「俺は異世界転生者だ。
君たちと同じ日本から来たんだよ。」
「やはりそうだったのですね。」
琴子は納得している様だ。
「そうなんじゃないかと思いました。」
岩男君も気がついてたか?まぁそうだよな。
「えっマジ?ウケるんですけど?」
お前が1番気がつく筈だよな。アミューズメント施設とか見て何も思わなかったのか?
カミーユに関してはかなりの前途多難感を感じて居た。
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とにー




