第113話 双身
さて問題のカミーユのスキルだが
『双身』
これ自体は火力では無いがステータスが凄い。
軒並み200越えで魔法スキルも多く、剣術スキルも高い。
双身で作り出すもう一つの体はどちらも本体で有り全く別の様に動かせる。
彼女ならあの帝国のトラップも無意味だっただろう。
で、どこが問題だったかと言うと……彼女は致命的に頭が悪い。
いやステータス的に知力が低い訳では無い。
記憶力とかは上がってるし計算能力とかもだ。
なんと言うか地頭が悪い。
勘が悪い。
戦いのセンスが無い。
せっかく双身を出しても片方は棒立ちだ。
とは言っても出さない理由もない。
双身を出しても能力が落ちる訳ではないからな。
取り敢えず使い方としては安全なところに双身を出して残機の様に使うと言う、なんとも勿体無い使い方となっている。
これはこれで強力だとは思うけど、今のところソロでも苦戦する様な場面になって無いので全くの宝の持ち腐れだ。
俺は取り敢えずカミーユが持って居なかった思考加速のスキルを与える。
普通ならこれで解決しそうな気もするが、そう簡単では無かった。
思考加速レベル6により千分の一にまで時間が引き延ばされるのだがそれでも思考分割が出来ない。
なので俺は0,005秒ずつに分けて体を動かす練習をさせた。
体感的には五秒に一回体を動かす感じだ。
それでも最初はテンパって居たのでそこは優しく手を貸してあげた。
「はわわっ」
思ったより照れてるみたいだ。
純情なんだな。
岩男君には気安いのに。
春花と仲が良いみたいなので春花と交代した。
後は春花に任せるとするか……
カミーユはこうして慣らしていくしかないので時間が掛かりそうだ。
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カミーユside
カミーユと春花の会話
「閣○元気そう。」
「うん、カミちゃんも元気そうで何よりだよ。」
「うん、まぁ城では大事にされてたからねぇ。」
「なる、でもお城は暇だったよね。」
「こっちはどう?」
「いろんなとこ行けるしいろんな敵とも戦えるし楽しいよ。」
「○下、スキル出たんだって?良き良き。」
「あーー、うん。」
「そんなことよりススムっちってカッコいいよね。」
「うん。凄く頭もいいしお金持ちだし。ただねぇ。」
「何か欠点でも有るの?ロリコンとか?」
「それはこちらとしては願ったり何だけどね、狙いはイヴお姉ちゃんなんだよねぇ。」
「イヴイヴかぁ、美人だからねぇ。」
「それにこちらのお姫様とも繋がりがあるみたい。」
「ライバルは多いと。」
「まぁこの世界一夫多妻だから何番目かを狙って行こうと思ってるけどね。」
「あたいも粉かけてみようかな。」
「カミちゃんも可愛いからいけるよ。一緒に頑張ろう。」
「よし、やるか!」
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ピー多めw
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とにー




