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また一夜の夢


『ピンポーン』


トイレをしに起きた時、インターホンが鳴った。

こんな時間に誰だ?。

家主ではない私が出てもいいのだろうか。

とりあえず様子見でドアスコープを覗く。

…まずい。

扉の向こうの人間に存在を知られたくないが、

何度もインターホンを鳴らされて

ランさんが起きるのも嫌だ。

観念して扉を開ける。

そこにはやはりガタイのいい黒服が数人佇んでいた。


「どうしてここが…」

「逆探知しました」

「そこまでするか…」

「ご家族がご心配なさっています、

早急にお戻りになられてください」

「嫌」

「強硬手段はあまりおすすめできませんが…

お望みとあらば」

「チッ」


やると言ったらこいつらはやる。

あまり騒ぎを立てるとランさんにも迷惑がかかる。


「わかった…でもやることやらせて」



朝。

桃子猫はベッドにいなかった。

家のどこを探しても見つからない代わりに、

パソコン机の上に書置きがあった。


『ありがとう 楽しかった 私は戻ります

鍵はポストに』


また…一夜の夢なのか。

いや、先日まで

桃子猫の現状を知らなかったので

何も出来ずにいたが、窮状を知った今なら違う。

桃子猫のところに、行かなくては。

助けなくては。

記憶では桃子猫は

新進気鋭の若者がかつて集まった、

巨大なマンションの高層階に住んでいると聞いた。

検索をかけてみるが、候補が色々あって絞れない。

というかそもそも、軟禁されている場所を

突き止めるなら住所を調べても意味がない。

私一人の力ではここまで考慮するのが限界。

あの人に頼るしかない。


『もしもし?』



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