フォーリンラヴクラフト
インストールが終了し、早速ウィンドウを開く。
なんとも簡素な、
タイトルとオプションだけのホーム画面。
重要そうな案件なので画面を録画する。
すぐさまゲームスタート。
不毛の荒野に投げ出される。
まず操作説明。
「うーむ」
全部英語だ。
こういう時は写真に撮って自動翻訳。
「うーーーむ」
固有名詞が多いのか
見たこともない横文字が並んでいる。
ここで手間取られる訳にはいかないんだけどな。
「私何となくワカルヨ」
「本当ですか!」
「ウン、ココはー…」
「はい、はい、なるほど」
どうやら桃子猫は英語も堪能らしい。
操作説明自体にも誤植で溢れていたようで、
それも補正してくれた。
「こんなカンジかな」
「だいたい分かりました、ありがとうございます」
このゲームのコンセプトである
タワーディフェンスと探索の要素は
一応盛り込まれている。
ただいかんせんテクスチャが粗く、
名前だけで用意されていない
兵装やツールが多すぎる。
もしこれがアルファ版であるなら、
デバッグ以前の問題である。
依頼が来た意図を探るんだ。
進行不可などの重篤なバグはまだない。
細かいバグ程度なら自前で直すはず。
取り敢えずゲームを進めてみよう。
荒野に点在する鉱床をツールで掘る。
サバイバルゲームではないので、
空腹や喉の乾きがないのはありがたい。
敵の襲来は十日後。
それまでは拠点の建築と探索の作業となるだろう。
「ファ…」
桃子猫が暇そうに見つめている。
ただ何も言ってこないし触ってもこないので、
そこら辺は弁えてくれている。
それが逆に心苦しいのだが。
「ん?」
荒野にポツンと謎の構造物。
一戸建てくらいの大きさの、黒い立方体。
所々に光る線が走っている。
採掘をしようにもバリアーで守られている。
色味からいって友好的ななにか…。
もしかして、これがタワーディフェンスの際の
防衛対象?。
試しに一番弱いタレットの土台を近づけてみる。
密着して置くことは出来ないが、
構造物の面に沿うような形で配置できる。
防衛対象で間違いないだろう。
チュートリアルなどが用意されていないので、
てっきり自分の身が防衛対象かと
思ってしまうところだった。
スポーン地点にないことは報告するべきだろうか。
とりあえずメモ。




