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硝煙と大口径
また瞼が下ろされ、開く。
一気に、硝煙と砂埃が立ち込める
ハードな世界観になった。
中東をモチーフにしたマップなのだろう。
まだ歩けない。
眺めていると、武器を選択する画面が出てくる。
武器以外もセットで設定されている。
最初だしアサルトライフルで固く行くか。
味方は五人。
自分を含む全員が、
味気のない兵隊の格好をしている。
敵チームのメンバーを五十回倒せば勝ち。
桃子猫はサブマシンガン。
他はやけに銃身が長いな。
まあ初戦だし気負わずに行こう。
味方と目が合ったので屈伸する。
試合開始。
真っ直ぐに走り出す桃子猫に着いていく。
他は三方に別れたか。
何故か家々を潜る。
『ババババ!』
「うわっ」
早くも接敵。
桃子猫が窓枠と力なきアバターを飛び越す。
『ドン!』
桃子猫が倒れる。
銃声は桃子猫のものではなく、
発射されたのは一発のみ。
スナイパーか。
『ドン!』




