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第34話 ゴブリンガールは赤裸々に語る!

挿絵(By みてみん)



 有名な歓楽街として知られるバーンズビーンズのネオン通り。

 ルポライターである筆者がとある酒場を訪れたところ、カウンター席で飲んだくれるゴブ子氏とジョニー氏の姿を発見した。

 職業病半分、好奇心半分でいてもたってもいられなくなり突撃取材を敢行。

 快く応じてくれた二人に赤裸々な冒険秘話を聞き出すことに成功した――――。



記:本日はよろしくお願いします。「ゴブリンガールはガチャを引く!」。連載から1か月、早くも30話を越えましたね。と言っても物語はまだまだ始まったばかりです。今日は主要キャラクターであるゴブ子氏とジョニー氏から本作の魅力や裏話なんかについてアレコレ語っていただこうと思います。


ゴ:んなことよりギャラは出るんだろうね?


ジ:あとヤバイ部分はオフレコで頼むぜ。そこら辺の判断は常識の範囲でな。


記:……もちろんです。ではさっそくいつくかお伺いしたいのですが。



【ギャグアドベンチャーの本作。ストーリーをこなす上で楽しさと辛さの比率はどのくらい?】


記:様々な冒険をされているお二人。大変な苦労だと思います。しばしば悲惨な境遇に陥りますが、それをしっかりと笑いに昇華してくださってますよね。ご本人としては仕事の辛さと楽しさはどの程度の比率なんでしょうか。


ゴ:辛い100パーに決まってんだろ。


記:100%ですか? 楽しく取り組まれているようにも見えますが……。


ジ:俺たちが体張ってるから読者側は楽しめるんだよ。俺たちは何も楽しくはねえよ。


記:そうなんですね。それでも苦しさを読者の笑いへと繋げてくれるところ、さすがのプロ根性といったところでしょうか。


ゴ:プロでもないんでもないよ。金が必要だからやってんだよ。


記:……現場での苦労と言えば色々あると思います。例えば本作には個性的なキャラクターがたくさん登場しますね。



【キャラ同士の掛け合いや関係性はどうですか?】


ゴ:人間関係はヤバイよ。超ギスギスだよ。


記:えっ……。


ジ:まあいろいろあるよ。みんなクセ強いし。


記:劇中では突発的に喧嘩が始まったりもしますが。微笑ましく見えますけど。


ゴ:マジでやってんだよ。本気で殺るつもりだよ。


記:そうなんですか。


ゴ:この前も【ピー】が【ピー】とか言ってキレてたけど、あれシャレんなってないよね。


ジ:あの時点で【ピー】だったし。


ゴ:そのくせ【ピー】が【ピー】【ピー】。


ジ:周囲の全員凍り付いてたしな。はたから見てると笑えるかもしんないけど、現場では誰ひとり笑えてねえから。


記:壮絶ですね。


ゴ:でもね、各々に事情があるし。バックボーンが複雑だからね。悪気がないってのはわかってるんだよ。


ジ:そこらへんは汲みたいとは思うけどね。俺たちも大人だし。


記:大人の対応というやつですか。


ゴ:そうだね。


ジ:できるだけ割り切った関係で臨みたいって考える奴は多いよ。荒れることは荒れるけど、その分根に持たないようにとか、そういうとこには気を付け合ってるね。


記:出演キャラの皆さんも、譲れない部分はありつつも思いやりを持って関係を築いていらっしゃるんですね。


ジ:そうそう。


ゴ:ただヤンフェはマジでウザいけどね。


ジ:ヤンフェはマジで死ねばいいよ。



【戦闘シーンについて】


記:ギャグものではあるものの、一応戦闘シーンもありますよね。それほどウエイトは割かれてませんが。お二人はどうですか。アクションの方は。


ゴ:冗談抜きでキツいよ。いい加減にしろよって感じだよ。


ジ:毎回「ああ、ここで死ぬのかな」っていうのはあるよね。


ゴ:フェイクとかじゃなくて本物のバケモン出てくるじゃん。どうにかしろよって思うよ。レベル2がやることじゃないんだよ。本当に死んだらどう責任取んだって話よ。


ジ:俺ら保険にも入れてねえし。


記:保険もないんですか?


ゴ:当たり前だろ。その金がないからこんな仕事やってんだよ。


ジ:ガチャも頼りになんないしよ。本当にしょうもないアイテムしか出ないんだよ。


記:あれは演出とか、誇張ではなくて、本当にクズアイテムしか出ないんですか。


ゴ:そうだよ。


ジ:タイトルだけ見たらよ、「ゴブリンがガチャで無双する話なのかな」って思うよな? 本編全然そんなことないから。


ゴ:全然役に立ってないから。ガチャ。


ジ:なんならほとんどガチャ引かないエピソードとか普通にあるしね。


記:たしかにおっしゃる通りですね。でもその上手くいかない運要素というのが絶妙な笑いのスパイスになっているのでは?


ゴ:ハア?


ジ:本気で言ってんの?


記:いいえ。



【本日はありがとうございました!】


記:お二人のご活躍にますます目が離せませんね。ゴブ子氏とジョニー氏にお話を伺いました。ありがとうございました。


ゴ:ギャラはいつ振り込まれるんだい?


記:近日中には。


ジ:本当だろうな? あとオフレコんとこはマジで頼むぞ。


ゴ:バックレたら探し出して殺すからな。


記:本日はありがとうございました。




 つ・づ・く


★★★★★★★★


 次回予告!


 ジメジメと陰気臭い季節が訪れたね!

 この湿度の中を出歩くだけで気が滅入ってきちまうよ!

 こんなときは屋内に閉じこもってひたすら酒を煽るに限るんだよ!

 と思ったのに、ドンフーの野郎、またアタイらをクエストに駆り出す気かい!?

 稲の不作なんて米を炊かないゴブリンには知ったこっちゃないっての!

 梅雨時限定のサイドクエスト【豊穣祈願する】編、始まるよッ!


【第35話 ゴブリンガールは田植えする!】

 ぜってぇ見てくれよな!



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― 新着の感想 ―
[良い点] ゴブ子とジョニーの辛さが分かる、大変重要な場面でした。インタビュー形式であることによって彼らの気持ちが赤裸々に語られていて良かったです。 [一言] 確かにキャラ同士はそれぞれ必死だからそう…
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