【ここまでのあとがき、そして未来への約束】217
皆様、こんにちは。作者の輝夜~かぐや~です。
ここまで、リナと仲間たちの長い、長い旅路にお付き合いいただき、本当に、本当にありがとうございます。
思えば、遠くまで来たものです。
灰色の孤児院で固い黒パンをかじっていた小さな少女は、いつしか大陸の運命を左右する『天翼の軍師』となり、かけがえのない仲間たちと共に、今、未来への大きな一歩を踏み出そうとしています。
彼女の喜びも、悲しみも、そして人には言えない葛藤も、全て皆様の温かい応援があったからこそ、ここまで描くことができました。心より、感謝申し上げます。
さて、そんな物語が大きな節目を迎えた、まさにこの絶妙なタイミングで。
信じられないような、幸運な報せが舞い込んできました。
皆様が愛してくださったこの物語に、書籍化、そしてコミカライズのお声がけをいただいたのです。
正直、まだ夢を見ているようです。
この奇跡は、間違いなく、これまでリナたちを応援し続けてくださった皆様一人ひとりのおかげです。本当に、ありがとうございます。
ただ、この幸運な報せと同時に、私は作者として、皆様に正直にお話しなければならないことがあります。
先日、『あとがき集』でも少しだけ触れさせていただきましたが、終盤の展開、特にリナが神のごとき力を使った『狼の巣』でのエピソードの頃。私自身、コンテストの結果に気持ちが落ち込み、その直後にいただいたあまりに多くのオファーに逆に戸惑い、精神的に大きく揺れておりました。
その結果、物語が少し荒くなり、本来描きたかったキャラクターの繊細な心の動きや、物語の深みを、十分に表現しきれていない部分があるのではないか、と。
それは、ずっと私の心に、小さな棘のように刺さっていました。
ですから、この書籍化・コミカライズという大きな機会をいただき、私は決意いたしました。
一度ここで筆を置き、これまでの物語、特に終盤の展開を、もう一度落ち着いて見つめ直し、皆様に最高の形でお届けできるよう、リテイク(改稿)の時間をいただきたいのです。
リナたちの物語は、決してここで終わりではありません。
むしろ、ここからが本当の始まりです。
この一年という時間の中で、彼らはどう成長し、アルビオンという巨大な敵にどう立ち向かっていくのか。
その壮大な物語を、最高の形で皆様にお届けすることを、ここに誓います。
どうか、少しだけお時間をください。
パワーアップして帰ってくるリナたちの物語を、楽しみにお待ちいただけたら幸いです。
最後に、皆様にお聞きしたいことがあります。
ここまで物語を読み進めてきて、皆様の心に特に残ったキャラクターは誰でしょうか?
「この人の視点から、物語を見てみたい」「この人の過去が気になる」
もし、そんな風に気になる人物がいましたら、ぜひ教えていただけると嬉しいです。皆様の声が、これからの物語を、さらに豊かにしてくれると信じています。
それでは、また必ず、この場所で。
リナたちが紡ぐ、新たな歴史のページでお会いしましょう。
心からの感謝を込めて。
輝夜~かぐや~




