第一章 登場人物
忘備録的に残しました。
フィーン/フリック 年齢20歳 男性
ハートフォード王国の三人目の剣聖アルフィーネの幼馴染で、一緒に組んで冒険者をしていた白金等級冒険者。
アルフィーネからの暴言などのパワハラを受け、決別することを決意し、彼女のもとを去ると南部辺境都市ユグハノーツに逃れ、名前を『フリック』と変え駆け出し冒険者となる。
その後、魔力量がとんでもなくあることが発覚し、それが元で辺境伯家の令嬢で無限の魔術師と言われるノエリアに弟子入りすることになった。
そして、色々な騒動を巻き起こしながらも、ユグハノーツの住民たちから恐れられていた魔獣ケルベロスを愛剣であり、知性を持った魔剣ディーレを使って倒す。
そのことがきっかけで住民や冒険者からは『真紅の魔剣士』と呼ばれるようになり、アビスウォーカー事件でも活躍したことで辺境伯ロイドからアビスウォーカーの追跡調査を依頼され旅立つことになった。
アルフィーネ/アル 年齢20歳 女性
魔竜討伐の功として、ハートフォード王国で三人目の剣聖の称号と貴族の地位をわずか18歳で与えられることとなった天才剣士。
わがままで自分勝手で短気であったため、貴族になったことによって受けたストレスを自分の一番傍にいたフィーンに無自覚にぶつけていた。
それが元でフィーンが自分の傍から去ることとなり、彼が傍に居なくなったことで自分の行いを顧みることになり、酷いことをしていたことに気付くが時すでに遅かった。
それでも、一言謝りたいと決め捜索を続けていたところ、執事であるヴィーゴの策にはまり、フィーンが死んだとの偽情報を掴まされ、近衛騎士団長ジャイルの手に落ちかける。
だが、間一髪のところで策は発覚し、フィーンが生きていることを知ったアルフィーネは全ての地位を投げ打ち、最後の足跡が残るユグハノーツに向け新たな同行者であるメイラを従えて向かうことにした。
ユグハノーツ到着前にジャイルからの追手がかかっていることが分かり、男装することを決意し容姿を変え、名前をアルとして新たに駆け出し冒険者としてフィーンの情報を集めることにした。
ノエリア・エネストローサ 年齢20歳 女性
辺境伯ロイドの一人娘であり、魔法に対する知識量を認められ王国魔法研究所から最年少の魔法研究者となり、魔術師としてユグハノーツ冒険者ギルドの白金等級を授けられている冒険者でもある。
英雄たる父ロイド、偉大なる魔術師と呼ばれたフロリーナを母として持ち、自身もその魔力量の多さから無限の魔術師の名を得ていた。
そんな折り、冒険者ギルドで魔力測定をしていたフリックと出会い、興味本位で魔力合わせを申し出ると、相手の魔力量の多さに自らが失神するという醜態をさらすことになった。
その後、フリックの行動を逐一監視するようになり、魔法が上手く使えないことを知ると、自らが師匠となって魔法の手ほどきをすると、彼の才能に驚嘆することとなった。
師匠として一緒に行動することが増えると、フリックに対し、生まれて初めての恋愛感情を持ちながらも、自身の行いを振り返り好きだと言い出せない状況になってしまっている。
そんな微妙な関係のままではあるが、フリックのアビスウォーカー追跡調査のお目付け役として同行をすることになった。
ロイド・エネストローサ 年齢50歳 男性
元冒険者であり、フロリーナの実家であるエネストローサ家に婿入りして貴族になった。二〇年前の大襲来の時はすでにフロリーナと結婚し下級貴族となっていたが、アビスウォーカーの発生源とされていたアビスフォールへの突入部隊の指揮に名乗りを上げた。
妻であるフロリーナや手練れの冒険者たちを率い、アビスウォーカー発生源となっていたアビスフォールへの突入に成功し、多くの犠牲を出し、妻であるフロリーナを失いながらも大襲来を終息させた。
その功績により、民衆からは英雄と呼ばれ、王からは下級貴族から一足飛びにユグハノーツ辺境伯に任じられ、以来二〇年間に及び大襲来の再発に備えることを続けている。
その一方、亡き妻が産んだ一人娘のノエリアを溺愛しており、異性関係に対し神経を尖らせているが、娘からはそれを煙たがれられていつも喧嘩になると口を封じられてしまう困った父親でもあった。
そんな大事な娘が興味を示したフリックに対し、剣の腕は認めつつも複雑な感情を抱いていた。
だが、ケルベロス討伐やアビスウォーカー事件を契機にフリックに対する考えをあらため、周りに説得される形で娘ノエリアを同行者としてアビスウォーカーの追跡依頼を委託した。
マイス 年齢48歳 男性
ロイドの元冒険者仲間で現辺境伯家に仕える騎士隊長。フロリーナとロイドともにパーティーを組んでいた元白金等級の冒険者であり、大襲来後、大貴族となったロイドを助けるため騎士隊長の役職を受けた。
温厚で人当たりのいい性格からロイドからも重用され、部下たちからの信頼も厚い気のいいおじさん。
騎士隊長の仕事を優先してきたため、この年まで独身ではあるが、ノエリアのことは幼少より色々と面倒を見てきているため、実の娘のように色々と世話を焼いている。
ノエリアには、早く伴侶を得て世継ぎをと思っており、フリックとのことを進めようと専属メイドのスザーナとロイドを説得し旅に送り出すことに成功する。
ガウェイン 年齢53歳 男性
エネストローサ家御用達の鍛冶師。ハートフォード屈指の腕利きの刀鍛冶としても名を轟かせている。
魔術師としての才能ももち合わせていたが、その魔力は鍛冶の腕を上げるためだけに使われる。
魔術師からは異端と言われた身体強化魔法の創始者であり、刀鍛冶としては変人として知られ、ユグハノーツでは悪い人ではないが隣人としては面倒臭い人との評価を得ている。
ヤスバの狩場に専用工房という名の隔離施設を作られていたが、そこでフリックの相棒となる知性を持つ魔剣ディーレを製造したことやケルベロス討伐戦、アビスウォーカー事件での功績により、ユグハノーツに戻ることを許された。
本人は面白い物を作ると称し、対新種用の武器製造に意欲を見せている。
ライナス 年齢65歳 男性
叡智の賢者と言われる王立魔法研究所の所長。下級貴族出ながら、その卓越した魔法知識によってフレデリック王の覚えもめでたく、大襲来でも助言を行い王の信任は厚い。
ノエリアの師匠でもあるが、母親であるフロリーナの師匠でもあり、魔法研究の大家として魔術師たちへの影響力はかなり高い人物。
フリックの能力をノエリアから聞き、ユグハノーツを訪ねると、彼の能力をその目で見て、魔法文化を発展させる逸材と見抜き各地にいる稀少魔法の使い手に師事させ、あらたな魔法の創造を委託する。
レベッカ 年齢25歳 女性
ユグハノーツ冒険者ギルドの受付嬢。ノエリアとフリックの魔力合わせの場面に出くわしたことで、ギルドマスターからフリック専属の担当受付嬢に任命されてしまう。
その後、色々と事件を起こすフリックに半ば呆れながらも、色々と面倒をみることになった。
ジャイル 年齢23歳 男性
宰相である父を持ち、自身もハートフォード王国の近衛騎士団長であり、大貴族であるラドクリフ家の嫡男。
アルフィーネ曰く、剣術は弱卒近衛の中でも最低とのことで、コネで今の職を手に入れた男。
大貴族の息子として色々な令嬢と浮名を流してきたが、アルフィーネに懸想し、魔竜の討伐に成功した彼女に剣聖の称号と貴族の地位を与えるように王に強請った。
その後、部下であったヴィーゴをアルフィーネの執事として送り込み、様々な画策をさせてフィーンを引き離すのに成功すると、彼を死んだことにして自らの手中にアルフィーネを収めかける。
だが、自らの不注意により策が露呈すると、逃走されてしまったが、王への発覚を恐れ秘密裏に彼女を捕縛するように指示を出した。
ヴィーゴ 年齢60歳 男性
ジャイルの家に以前から仕えていた老執事。アルフィーネの件でジャイルからの助力を頼まれ、執事として送り込まれる。
そして、アルフィーネに執事として仕えながら色々な情報をジャイルに流し、フィーンが失踪をしたのを好機とかねてよりの計画を進め、見事にアルフィーネをジャイルのもとに連れていくことに成功する。
けれど、ジャイルの一言で策は破れ、剣聖アルフィーネは王都から脱出を図ったため、捕獲任務を達成するべく自らの手の者を動員することになった。
スザーナ 年齢25歳 女性
エネストローサ家に古くから仕える家臣の一族出のメイド。ノエリアとは幼少からの遊び相手であり、成人してからは専属メイドとなった女性。
主君の娘であるノエリアではあるが、自分の妹のように可愛がっており、またノエリアもスザーナをメイドではなく姉と慕っている。
常々ノエリアには結婚するようにと言っていたものの、反応がなく憂いていたが、フリックのことを好きになってしまったと告白したノエリアに色々と手助けをすることになった。
その後、フリックとノエリアの旅の同行者に選ばれ、ユグハノーツを旅立つことになる。
メイラ 年齢28歳 女性
銀等級の遺跡調査・探索専門の冒険者。ジャイルの別宅から飛び出してきたアルフィーネに荷馬車に乗り込まれて成り行きで助けることになった。
女性が好きな女性のようで、美人なアルフィーネと一緒に旅ができると、王都の脱出からユグハノーツまで行動を共にしている。
底抜けに明るい性格と人懐っこさで、誰からも気に入られる人物で、アルフィーネも旅の間に彼女には親近感を抱くまでになっていた。
アルフィーネに追手がかかっているのを知ると容姿の変更をするように申し出た。
アーノルド 年齢40歳 男性
ユグハノーツの冒険者ギルドのギルドマスター。半年前に出たアビスウォーカーの目撃例の報告を怠り、ロイドに叱責されるがその地位は留任された。
ディモル 年齢???? 翼竜(竜種)
ヤスバの狩場で飛んでいたところ、フリックに捕獲され、使役されることになった翼竜。
他の翼竜に比べ体躯が大きく、頭頂部が赤くなっており、フリックから『偉大なる』という意味を持つディモルの名を与えられた。
竜種であるため知性も高く、フリックの指示を忠実にこなすよき相棒となり、可愛がられている。
ディーレ 年齢???? インテリジェンスウェポン
ガウェイン作の知性を持つ魔剣。柄から刀身まで真っ赤であり、紫の魔石を持つ。魔物の持つ因子を吸収し、成長する魔剣で自らが詠唱し魔法も放てる。
剣としての性能もかなり高く、人語も理解し、喋れる存在であるため、フリックの愛剣として大事にされている。







