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Unique Seekers Online   作者: アベル
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精霊の泉へ

 少し遅くなりました。今回のサブタイトルは‥‥思い付かなかったのでこれです。

 ライラさんが襲撃者の記憶を探り始めて5分程経過した。


「うーん‥‥」


「どうしたの?」


「この里の場所が見付けられた理由が分からないんです。襲撃してきたこの人の記憶は大体確認しましたが結局分かりませんでした‥‥」


「そっか‥‥分からなかったかぁ‥‥」


「すみません」


「いや、大丈夫だよ。分からない可能性が高いと思ってたからね。確認の為というか一応確認して貰いたかったんだよ」


「そうなんですね」


「うん。だって襲撃してきたこの人はあくまでも雇われてるだけだし、依頼主も誰に教えて貰ったとか言う可能性は低いからね。そこまで依頼主はアホじゃなかったって分かったね」


「確かに‥‥そうですよね」


「そうそう。だから、そこら辺から考えられるのは里の中に依頼主と内通してる人が居るって事だよね?」


「‥‥その可能性が高いですね」


「うん。だけど‥‥無理してこの里の中で見付ける必要無いんじゃないかな?」


「‥‥?」


「いや、だってさ‥‥襲撃者の記憶があって、依頼主‥‥まあ、襲撃者の記憶にある貴族っぽい依頼主の上にだれか居る可能性はあるけど、成功した時の受け渡し場所が分かってるならそれを利用すれば問題無いし‥‥」


「確かに‥‥確認した襲撃者の記憶の中には受け渡し場所もありましたね‥‥」


「そうだよね?だから、成功したと偽って受け渡し場所に行ってからさっきのスキルで依頼主から記憶を見れば誰が教えたかは分かりそうだからね」


「そうなんですが‥‥相手が顔を隠してたり声を変えてたりしたら分からない気もしますが‥‥その場合はどうするんですか?」


「うーん‥‥そうだね‥‥」


 やばい、そこまでは考えてなかったな‥‥むむむ‥‥よし。封印されてる精霊の泉に向かってる間に説明するよって言って時間稼ぐしかないかな‥‥?


「考えてなかったみたいですね‥‥」


 何故、分かったのだろうか‥‥


「う‥‥はい。参考までに何で考えて無かったのが分かったの?」


「困ったような顔をしてましたからね」


「なるほど‥‥もっと顔に出ないよう気を付けなきゃ」


「それは‥‥私にはどうも出来ないので頑張ってくださいね?」


「う‥‥」


「顔に出やすい云々は努力して下さい。さて、話を戻しますね?私が襲撃者の記憶を見たことを伝えて色々と考えてくれたのはありがとうございます。しかし‥‥」


「しかし?」


「里の場所を教えた可能性ある人は少ないです。私は里長か里長の長男が怪しいと思います」


「え?どうして?」


「何故なら、殆どの里の者は里が何処にあるのか分からないので」


「??」


「この里の人で里の場所が分かる存在は里の外を見回るついでに狩りをする私のような者か里長の一族だけなのです」


「見回りついでに狩りをする人って何人程居るの?」


「私を含めて3人です」


「そうなんだ‥‥」


 この里はそんなに大きくないから狩りをする人は3人くらいで大丈夫なんだね‥‥


「他の2人はこの里が好きで里の皆を家族同然に思ってるので里の場所を教えて誘拐を企む可能性は低いです。なので、里長か里長の長男の可能性が高いです」


「なるほどね‥‥」


「もし、里長かその長男なら‥‥」


「なら‥‥?」


 なんか、嫌な予感‥‥


「里長の家の周囲を結界を貼って封印します!」


「‥‥魔力は大丈夫なの?」


「封印するとなると全部の魔力を使いますが、解除しない限りそのままです。私のスキルなので」


「えっと‥‥封印の中はどうなるの?外から壊せるの?」


「恐らく、空間と一緒に時間も隔離する感じになるので‥‥家の中は時間が止まってしまうはずです。外からは発動した自分以外認識出来なくなります!」


「えっと‥‥他に方法は無いの?」


「もう一つあります」


「そっちは?」


「里をまるごと結界で囲って封印します!」


「‥‥魔力はどうするの?足りなくない?」


「問題無いです。〈魔力貯蔵〉というスキルにかなりのストックをしてあるので。足りない事は無いはずです。まあ、封印したら恐らく私が解除するか死ぬまでそのままですかね」


「‥‥うわぁ」


 どっちもぶっ飛んだ話だけど、里の人を守る為だったら里を封印した方が良いのかな?里をすべて封印するなら誰も見付けられない事になる‥‥そしたら、犯人を里の場所を教えてる犯人も探す必要が無くなるね‥‥


「どうします?」


「えっと‥‥結論は泉の封印を解いてからで良いかな?」


 封印を解いた泉に精霊が居たら、入ろうとしても入れなそうから問題無いと思うし‥‥


「はい。大丈夫ですよ」


「じゃあ、そろそろ泉の封印を解除しに行こうか」


「あ、ライカも連れていきますね?こんな事があったので1人にするのはちょっと‥‥」


「そっか‥‥そうだよね。さっきの事もあるから1人にしちゃうのは不安だよね‥‥僕も心配だから連れていこうか」


「ありがとうございます」


 僕がライカちゃんを連れていくのを決めたのでライラさんは寝ているライカちゃんを起こさないように慎重に背中におぶってから精霊の泉への案内を始めた。

エア「何か忘れてる気もするけど‥‥なんだっけ‥‥」


作者からのコメント


 そろそろここの話を終えて次に進みたいと思いますが‥‥どうなるかなぁ‥‥

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