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第六科学が世界に生まれて  作者: 桑鷹三好
ダンジョン攻略編
63/67

ダンジョン攻略 ネームドモンスター2

皆様の作品お待ちしております。

「竹林の蹂躙蝶にゃ! 皆炎と毒の鱗粉に注意するにゃ!」


 リタの悲鳴に、全員が反応する。あのネームドモンスターの特徴は熱風を用いて広範囲に毒と炎の攻撃をして苦しめるモンスター。しかし吸わなければ強い毒もそこまで致命的ではない。なのだが。


「この状況で息するなは無茶だろ」


 降下中のまともに息を止めるという事が難しい環境では致命的だった。何より、何処から風が吹いてくるか分からないだけに下手に吸い込んでしまうかもしれない。


「やったらうちが狙い撃ちしたる」

「気を付けろよ。霊力の攻撃は魔法を使う相手にどうも効きにくい。普段より何倍も強い攻撃を当てろ」


「任せたり」


 そう言うや、埴輪郎の手から光球が発射される。


「当たったか?」

「命中はした。でも言う通りやな」

「え?」

「全然効いておらん」


「お前何無駄遣いしているんだよ!」

「堪忍してや! 直撃してあんなにぴんぴんしているとは」


「大丈夫です。二射目は我々全員でやります」


 そんな声がすると、クリフ先生に魔法使いたちによる水や雷や土などの魔法が一斉に放たれる。その結果は、埴輪郎の口から語られた。


「うそお、撃墜したで」


 どうやら皆の力によって解決したようである。だが気になるのは。


「というか、埴輪郎お前滅茶苦茶眼良かったんだな。何も見えないや」

「式神やからやろうな。普通の人間よりは確実にええとは思うけれど、その程度やで」


 どうやらそんな風に思っているが、明らかにすごい才能だった。そして着陸後、向かうべきはすぐわかった。着陸したそばに洞窟があり、その奥にいきなりそれがあった。


「悪魔の扉」

「悪魔の扉?」


 クリフ先生の言葉を聞き返すが、他の冒険者は緊張しているのがありありと分かる。だからこそ、俺はその次の言葉を確認する。


「目指していた場所です。この奥に、ダンジョンのボスたるモンスターがいます」

「なるほど」

「とりあえず、今回は本郷先生とつないでリアルタイムに解読してもらうので連絡をしましょう」


 そう言うと、魔法式携帯電話試作機1号を使い連絡を取り合うクリフ先生。そして画面を扉に向けた時。


「危ないです!」


 頭上から岩が降って来た。突然の出来事だが、ミレーが魔法を放って命中を阻止する。


「焔華! 雪丸を活性化させて追跡させろ! 雪丸は天井に何か不自然なものが無いか片っ端から探せ!」

「見ていたけれどやばいんじゃないの、本当に平気?」

「お任せあれ! 主様!」


 焔華は訝し気にだが仕事をして、雪丸はすぐさま天井に向かって跳躍する。


「皆さん、周囲の防衛は任せました。この後扉を開けてどうなるかは私にも分かりませんが、現在何かが起きていることは分かっていますので」


 そう言うや、天井から何かが落ちてくる。巨大な体に太い爪を持ったそれが、雪丸を振りほどこうと暴れていた。


「岩窟の掘削兵! またネームドモンスターですか⁉」


 ミレーがそう叫ぶと、冒険者達が一斉に距離を開ける。そして何名かはモンスターの元に向かう。


「ああ、主!」


 雪丸の悲鳴を聞きながら、ネームドモンスターが地中に潜っていく。そして数秒後には。


「何で⁉ 主!」


 天井からモンスターが大量の岩を落として現れる。そう、自分が掘った後に周囲の岩などが銅周囲に影響するか、冒険者に当たるかなどを計算して掘り進む厄介なモンスター。

 のはずなんだが。


「ゆっくりな土竜なんか敵じゃねえ!」

「魔法で狙いやすいです!」

「今まで何もできなかった分やってやるにゃ」

「「「 うおおおおおおおおおおお 」」」


 モンスターに冒険者達が一斉に群がりボコボコにしていた。今一瞬で床から天井まで登ったとしか思えないこいつをゆっくりとか言っていたオルスもいたし、なんか冒険者って相性次第でネームドもあっさり倒しちまう奴なのかと思うと怖くなってきた。

 こうして、あっという間にモンスターは蹂躙されて。


「皆さん、扉が開けられます」


 そうクリフ先生が言った時には土竜のドロップアイテムをどうするかで話していた。


「皆さん、敵はもう」

「うおおおおおおおおお」


「総員話を聞け!」


「あーあ」

 一人だけ向かわなかった俺と怒りを滲ませるクリフ先生に全員の「しまった」という表情が集まる。



作品最後の放出2

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