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『希望をうみだすもの』のレビュー
暖かく優しい。それでいて重厚な仮想戦記
投稿者: 鷲刃雄参 [2012年 06月 16日 (土) 16時 06分 45秒]
主人公は平和を祈る若き治安部隊長。
彼は剣を取り、盾を敵と交わし、涙を流して散り行く命を想う。
何故人は憎みあうのか。何故人は闘うのか。答えは誰も知らない。応えられない。
有る日、異世界からの旅人を名乗る剣士と不思議な杖を持つ少女が現れ、彼の部下となる。
理想的な民主主義を誇る国家に心酔する主人公に彼らは首を振る。
彼曰く。食料が足りない。衆愚政治がまかり通っている。
山賊を死刑に処する判断を拒否し。彼らは反論した。山賊になる前はマトモな職人だったはずだと。
「俺達の頭は、おれたちだけ。俺達の相棒は俺達だけ。お前は恩人。それだけだ」
「あと、私は。私達はお前を。友と思っている」
「力を貸してくれ」「喜んで」少女の手に握られた魔法の杖。『雷降』
今、希望にむけて。新たな時代への銃声が轟く。




