2016.一筋の光明
更に状況は悪化の一途を辿る。
膨らみ続けるグラムランドの体が鏡面部分を押し始めたのである。
程無く流れ出すメッセージ。
「…………えー、テステステス、ごほんっ! あー、貴方は認可されていない――――」
うん、ついさっき聞いたばかりの録音善悪だな、少し飛ばすか……
…………………
どうしたものか……
ここまで特段の動きは見られない、とは言えデスサンダースパイクは都合四回発射され、ギュウギュウの竜王と内包されたメンバーは揃って無音、こちらは物理的に動きを止めている、ってか死んだのかも知れない……
現在の状況は四度目のチケット斡旋の小芝居が流されている所だ、そろそろ飽きたな。
『グルグルグルグル――――』
ん? これはスリーマンセルお得意の魔力循環の声? ギレスラが目覚めたのかな?
いや、我等がニーズヘッグは巨大グラムランドの左胸の下に頭部を埋めたままピクリともしていない、ってか死んだのかも知れない、やっぱ……
ではこの声音はぁ……
『ブッブブブー、匂うわっ! 匂うのよぉっーっ! この崖の先からレイブお兄ちゃんとギレスラお兄ちゃんの匂いがするのよぉーっ!』
コユキ? いやもう一匹の方か…… ペトラちゃんが起きたらしいな。
「ですがここには小さな亀裂しかありませんよ? 本当にこの先なんですか? 師淑?」
ん? 連れがいるのか、誰だろう?
「まだ酔ってるんじゃね? アァシにはヤバ目な臭っい匂いしか感じられないしっ!」
おっ、これは……
「兎に角ペトラちゃんが言うんだからこの先にいるんじゃないのかな? どうする? アタシが大っきくなって崩してみようか? この壁」
『ブフォォゥ! なんなら私が山体毎吹き飛ばしますぞう! フォフォフォフォオー!』
「そうね、そうしよっか、ペトラちゃん?」
おぉ、来てくれたようだな、待機組っ! ペトラを起こして駆けつけてくれたかっ! 私、ってか一連の観察的には大いに助かるぞっ! 良しっ、この行き詰った展開を切り開いてくれっ!
クラックの外からの頼もしい声、続いたのはスリーマンセルの残りであるペトラの物だ。
『ううんっ、ここはアタシに任せてちょーだいっ! お兄ちゃん達のピンチ、道を切り開くのは妹のアタシの役目よっ! ダダ坊とガトちゃん、ハンペラとシュカーラは仲間達とドラゴンを避難させてちょーだいっ! 今からここら一帯は瓦礫と破壊の荒野と化すから……』
暗黒に射した一筋の光は随分物騒だ、まだ酔いが残っているのかも知れない。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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