2010.敵の力
『それ魔力充填したらどうなるんっすか? 気になるんすけど?』
パダンパ…… この馬鹿はもうどうしようも無い程の馬鹿なのである。
優しい竜王様がかまってくれる様だ、ほっとけば良いのに……
『いやそれは危険だろう、恐らくデスサンダースパイク? が発射されてしまうのでは無いかな?』
『当然でしょうね』
『えー! ちょっ、一回試してみちゃダメっすか? 一回だけっ!』
何言ってんだ? あのデスサンダースパイク、だぞ? やりたきゃ独りきりの時にやれ、そしてうっかり死んだりすれば良いのに……
大馬鹿特有の発言、意外にもギレスラは興味を示す。
『いや、意外に有益なのかも知れんのだ、主に迎撃システムとやらの威力を知る為に……』
『おっ! ギレスラ叔父さん話せるっすねっ!』
何言ってるんだよ、無慈悲で残忍極まる排除システムだぞ? 死ぬぞ、マジで…… 舐めてんのか?
『これが防衛手段だとすれば、裂け目の向こう、日本とやらの中でも指折りの武力手段の筈なのだ、突入前に相手の手の内を知る事も重要なのだ』
うん、だが、その日本の防衛力の要は、現在進行形で鏡面に泣き叫んでいるカメムシだったんだがね…… まあ、知る術も無いのだ、仕方あるまい。
如何にもそれっぽい言葉にグラムランドは慌てて返す。
『判る、判るが! デス、だぞ? 余達がここで死んでしまえばレイブの増援など夢と消える、さすればあの見事な大道芸とて失われるのだぞ? それは世界の損失に他ならんだろう?』
微妙にズレた主張は届くのか?
『名前から察するに電撃系の棘? であろ? だったら我の雷撃で相殺出来ると思うのだ』
いや相殺って…… 何か絶縁体で防げば良いと思うのだが? そんな基本的な知識すら失われてしまったのか、こいつ等がポンコツなのかは判らないが、無知とはかくも残酷な物なのだ、ロストテクノロジーこそ世界の損失第一位だと感じられる、大道芸はもっと後ろの方だろう、ビリかも知れない。
兎に角、誇らし気に突き出された二本の尖角に口を噤んだグラムランドに代わり、嬉しそうな声を発したのは馬鹿状態のタイゴン、パダンパである。
『んじゃ早速試すっすよ! ほら叔父さん、ここっすよ♪』
『うむ、ミロンとブロルも少し離れているのだ! と言うかその爺、いやパッパを連れて我の後ろに避難してくれ』
そうか、排除システムを迎え撃つ役だけじゃなく魔石の充填作業もあったな。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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