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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
91/155

91、手を出しては行けない人

あれからジェラルドは一度も目を覚まさなかった。

ミドは恐怖を覚えながらある店に着いた。

「カドフリー」と言う店。

表の顔の店は少しいかがわし店だが若い男女がダンスやお酒をのみながら踊る明るい店だ。

「カドフリー」の裏の顔の店「リフドカ」と言う店。

看板は出して無いが、「カドフリー」のバーテンダーに合言葉で「リフドカ」と言えば裏の店に連れて行ってくれる。そこには、金払いのいい初老の男に肥満体のハゲた男。奴隷商人に薬物販売で大儲けしている女に盗賊団に窃盗団の頭とナンバー3まで集まり、日頃の鬱憤(うっぷん)をはらす。殴る蹴るから始まり男女関係無しに犯したり、妊婦を犯したり眼球や肌にタバコの火を近付けて火傷や失明をさせたりしていたぶって楽しんでいる。

ミドは扉を叩く。出て来たのは、ごくごく普通のバーテンダー。

「ミドさん、また行き倒れを連れて来たんですか?(新しい商品はこれか?)」

「そうなんですよ。美形なのでバーテンダーをしたらお客さんわんさか来ると思って、目を覚ましたら色々話して下さい。(こんだけの美形滅多にお目にかかることはない。裏の人も楽しめると思うぞ。逃げきれないように先に奴隷紋章を着けてしまえばいい。)」

「そうですね。少し目が覚めるまでソファーで寝かして置いてください。(奴隷紋章を打つため適当なソファーに寝かせておけ)」

「奥の部屋で寝かせておくね。」

ミドはジェラルドを担いで奥の部屋に行く。それを見送るバーデンダーはふとジェラルドと目線が有ったと思った瞬間に脳に直接言葉が届いた。

『小僧。覚えてろよ。』

背筋がゾクッとして振り返りもう一度ジェラルドを見るがただ担がれている姿だけだった。


◇◇◇◇◇


「目が覚めたか?」

のそ~っと起き上がる歳三を見て始姐が言った。

「ああ、どれくらい寝てた?」

顔を手の平で擦りながら始姐に聞いた。

「3時間程」

と始姐は困った顔で言う。

「そうか。悪かった。」

「良い。良い。こちらも焦りすぎた。これくらいなら大丈夫だと思っていたが、すまなんだ。」

「ジェラルドの行方は掴めて無い、森を出た後どうする?ハッチャケ狼コンビは行けないぞ?」

「大丈夫だ、ジェラルドが私とコンタクトしたから敵の居場所もわかってる。所で歳三は人を殺せるか?女、子供、赤子まで」

「人は斬れる。だが赤子や子供は斬ったことが無い。」

「そうか。では、『リフドカ』にいる全員を皆殺しにして欲しいが出来るか?」

「リフドカ?皆殺し?」

「そうそう。妊婦も」

「おいっ!!」

「酷い目にあっているんだ嫌な奴の子を身籠(みごも)っているなら終わらせてやるのも優しさだろ?それに(ほとん)どが自我も無くなった生きた人形だぞ?誰が面倒を見るんだ?私か?嫌だぞ。お荷物何て嫌だぞ。おんぶに抱っこで自分の事は何もせず介護何て最も嫌だ。」

何もせず受け身の体制の大人を助けるなんてお金を貰っても絶対に嫌だと言う始姐。

「じゃ、何故ジェラルドは助けた?」っと歳三が思ってると。

「ジェラルドは自分の意思で私の所までやって来た。傷をおっても生きる意思を感じた。」

懐かしい顔をする始姐は拳を握りしめて言う。

「ジェラルドを傷を着ける奴らは消えた方がいい。」

(あっ。ジェラルドも前言ってた。「始姐を傷着ける奴は殺す。」と………似た者同士だな。)

「わかった。一緒に行くよ。」

歳三が言うと始姐は笑った。

「新撰組と違うのは、死体を残さない事だよ。まずは、ジェラルドを(さら)った奴の両親とその妻の両親を拐い魔法で生きたまま肉を()いで妻と子供に食べさせる。あそこの家の子供は3人だ。15と10と1かぁせっかくだ。餓鬼(がき)と妻に美味しいハンバーグを作ってやろう。クククッ」

魔法を使用してミドの家の情報が次々と明るみになる。

金のありか、両親との関係と義両親との関係、嫁と姑の問題、夜の務めの日課。盗賊団や窃盗団の動き、どんどん入ってくる。

(魔法は凄いな。嫌、シロエがすごいのか?シロエがミドの情報と言うと全ての情報が出てくる。敵に回したくないな。)

「ミドの両親とその妻よ両親を生け捕りにして飯を与えるな2、3日空腹の方が内臓も使える。」

指を鳴らして一言言った。

「やれ!」


◇◇◇◇◇


「おかしい奴隷契約が出来ない」

「何?」

ミドとバーテンダーは何度も奴隷契約をするが何もおこらない。

そもそも奴隷契約何て出来ないのだ。始姐によってジェラルドは支配の契約をしている。どんなに奴隷契約や奴隷紋章を使用としても元から無理なのだ。

「くそ。何なんだこいつは?」

「ミド、こいつはどこから仕入れて来たんだ?」

「忌々しい結界で囲んである森の中からだ、こいつ一人で住んでいたから大丈夫だ。中を探して一応置き手紙も置いて来たが誰もいなかったが」

「置き手紙ってお前のあの汚い字の手紙か?」

「そうだ」

「何て書いたんだ?」

「『()れるもんなら()ってみろ。俺に何かあれば男の命は無いと思え』と」

始姐からしたら宣戦布告だ。

始姐にしてみれば、いきなり結界に穴を開けてジェラルドを強奪。晩御飯と家もグチャグチャにされている。しかもコンタクトが取れた時にミドとバーテンダーはジェラルドに暴行。黒だね。真っ黒。手を出しては行けない人に手を出してしまった。始姐は潰すだけじゃなくその血一滴のも残さないだろう。

その時は始姐は笑っていらだろう。

読んで頂きありがとうございます。

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