86、そんなに怖いですか?
「朝ですよ。始姐。起きて下さい。」
外は快晴。布団干しには最適です。
さあ、起きた。起きた。
布団をめくって無理やり起こすジェラルド。
「今日はゼウスと狩りでしょ?」
「うぅぅぅ……そうだった。」
床や机の上には本がいっぱいに出しぱなし。
眠い目を擦りながらのそ~っと起き上がる始姐。寝癖が凄いです。
プププッ笑ってはいけない………でも笑ってしまった。
「むう」
「すみません(笑)」
眠気を飛ばす為にも始姐にお風呂に入ってくるのをすすめる。
さて、始姐が出て行った。
床に落ちてる本を拾い机の上に置いて布団を干す。
そしたら始姐の朝御飯を作ります。
えっ?自分で作らせろ?
君………死にたいの?
僕たちは繊細の生き物なんだよ。
始姐の料理を食べて半日以上気絶してるほどだよ。
そんなまさか?だって…
………そう。わかった。………
君が来た時は始姐の料理を嫌と言うほど食べてもらいます。
えっ?ヤメロ?
ふん。もう僕は、知りません。
腹が一杯になるまでたらふく食べてもらいます。
さて、僕は料理を作りに行きます。
『おはようございます。歳三』
「おはよう、ジェラルド。玄関に冊子が落ちてた」
テーブルの上に置いた冊子は新聞だった。
「ああ。カモメ新聞ですね」
『新聞?』
「そうです。街の事や国の事が書いてある物です。」
『そんな物が有るんだな』
歳三は新聞片手に紅茶を飲みながら読んでいる。
これが緑茶ならどこぞの親父だなと心の中で思った。
「おはよう。ジェラルド、歳三」
『おはよう。シロエ』
「おはようございます、始姐。目は覚めました?」
「うむ。熱いお湯で目が覚めた」
「それは何よりです。朝食の用意が出来てます。食べましょう」
テーブルには半熟目玉焼きに厚切りベーコンに切ったバケットにサラダにコーンスープがある。
「「「いただきます」」」
お上品にナイフとフォークを使うが始めだけど使い方が今一分からず全員箸だ。
スープとパンのおかわりをする始姐と歳三。
朝からもりもり食べる2人
食べる事は生きる事。
いい事だ。
朝食を食べて始姐は迎えに来たゼウスに股がり森へ、歳三は新聞を読みながら茶を飲んでいた。
「今日は素振りはしないのですか?」
『当分の間は辞めようかと………』
「なら、始姐と森へ行って狩りでもしたらどうですか?まだリン・ルーもいますよ。」
『そうだな………行って見るか!』
「ではこれもお願いします。」
僕は、歳三に風呂敷に包まれた何かを渡した。
『これは?』
「お弁当です。先程、ゼウスが来た時に渡すの忘れてしまいましたから」
『こんなに食うのか?』
「2人分です。届けて下さい」
僕は歳三が何か言う前に家から追い出した。
リン・ルーの他にマリ・モロがいる
とりあえず始姐が適当に名付けた
マリ・リン・モン・ローと言うだけどモンとローはどうだろう?と言ったらローはルーに変更されたモンはモロになりそうだ。
ゼウスは全く考えず始姐に丸投げ、その割りにはアーダコーダ言われ考える身になれよ!
僕はゼウスが今一好きには慣れない。
始姐に傷一つでも着けたら皮を剥いでやります。
そんな目で見ていたらゼウスの尻尾が股の間に入る。
僕、そんなに怖いですか?




