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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
86/155

86、そんなに怖いですか?

「朝ですよ。始姐。起きて下さい。」

外は快晴。布団干しには最適です。

さあ、起きた。起きた。

布団をめくって無理やり起こすジェラルド。


「今日はゼウスと狩りでしょ?」

「うぅぅぅ……そうだった。」


床や机の上には本がいっぱいに出しぱなし。

眠い目を擦りながらのそ~っと起き上がる始姐。寝癖が凄いです。

プププッ笑ってはいけない………でも笑ってしまった。

「むう」

「すみません(笑)」

眠気を飛ばす為にも始姐にお風呂に入ってくるのをすすめる。

さて、始姐が出て行った。

床に落ちてる本を拾い机の上に置いて布団を干す。

そしたら始姐の朝御飯を作ります。


えっ?自分で作らせろ?


君………死にたいの?

僕たちは繊細の生き物なんだよ。

始姐の料理を食べて半日以上気絶してるほどだよ。


そんなまさか?だって…

………そう。わかった。………

君が来た時は始姐の料理を嫌と言うほど食べてもらいます。


えっ?ヤメロ?


ふん。もう僕は、知りません。

腹が一杯になるまでたらふく食べてもらいます。


さて、僕は料理を作りに行きます。


『おはようございます。歳三』

「おはよう、ジェラルド。玄関に冊子が落ちてた」

テーブルの上に置いた冊子は新聞だった。

「ああ。カモメ新聞ですね」

『新聞?』

「そうです。街の事や国の事が書いてある物です。」

『そんな物が有るんだな』

歳三は新聞片手に紅茶を飲みながら読んでいる。

これが緑茶ならどこぞの親父だなと心の中で思った。

「おはよう。ジェラルド、歳三」

『おはよう。シロエ』

「おはようございます、始姐。目は覚めました?」

「うむ。熱いお湯で目が覚めた」

「それは何よりです。朝食の用意が出来てます。食べましょう」

テーブルには半熟目玉焼きに厚切りベーコンに切ったバケットにサラダにコーンスープがある。

「「「いただきます」」」

お上品にナイフとフォークを使うが始めだけど使い方が今一分からず全員箸だ。

スープとパンのおかわりをする始姐と歳三。

朝からもりもり食べる2人

食べる事は生きる事。

いい事だ。


朝食を食べて始姐は迎えに来たゼウスに股がり森へ、歳三は新聞を読みながら茶を飲んでいた。


「今日は素振りはしないのですか?」

『当分の間は辞めようかと………』

「なら、始姐と森へ行って狩りでもしたらどうですか?まだリン・ルーもいますよ。」

『そうだな………行って見るか!』

「ではこれもお願いします。」

僕は、歳三に風呂敷に包まれた何かを渡した。

『これは?』

「お弁当です。先程、ゼウスが来た時に渡すの忘れてしまいましたから」

『こんなに食うのか?』

「2人分です。届けて下さい」

僕は歳三が何か言う前に家から追い出した。

リン・ルーの他にマリ・モロがいる

とりあえず始姐が適当に名付けた

マリ・リン・モン・ローと言うだけどモンとローはどうだろう?と言ったらローはルーに変更されたモンはモロになりそうだ。

ゼウスは全く考えず始姐に丸投げ、その割りにはアーダコーダ言われ考える身になれよ!

僕はゼウスが今一好きには慣れない。


始姐に傷一つでも着けたら皮を剥いでやります。


そんな目で見ていたらゼウスの尻尾が股の間に入る。


僕、そんなに怖いですか?


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