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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
67/155

67、こんな日常も良いもんです。

「歳三の新しい2振りの刀を確認してもう大丈夫だと思って満足して消えたね」

『そうか。この2振りの刀が新しい武器か』

「気に入ってくれてよかったよ」

始姐はニヤニヤ笑い歳三を見た。

『な、何だよ』

「何でも無いよ」

それでも始姐のニヤニヤは止まりませ。

ちなみに僕もニヤニヤしてます。

『た、試し切りしてもいいのか?』

その日はお弁当を持って歳三の新しい刀の試し切りをしに行った。

刀を扱う姿。

絵になります。




◇◇◇◇



「さて、試し切りで刀の悪い所は無くて、歳三がニヤニヤ。全身で嬉しさ爆発してくれてもいいんだが。」

歳三は涼しい顔をしてもピクピクと口の端が動いてる。

素直じゃ無いな。

僕達は歳三に一枚のカードを見せた。

Eとでかでかと書かれてるギルドカード

『これは?』

「身分証明書兼用のギルドカード」

「色んな所に行っても怪しまれずに冒険できるカードです。」

『へー』

歳三がカードを取って光に当てる。

始姐と同じ事してる。透かしは有りません。

「ここより色んな魔物と戦えるよ。ギルドの依頼で魔物の討伐や商人の護衛に盗人の捕縛とかも有る。良くは知らないけど」

そうですよね。

知りませんよね。

だって僕達、一番初めはダンジョンコアの修理だけでその後は角ウサギを2匹倒したぐらいです。

だから詳しい事は知りません。

「実戦程勝るもの無し」

『・・・クックックッ、そうだな。実戦程勝るもの無しだな』

「?」

『いいだろう。その冒険者ギルドに行こう』

好戦的な笑みです歳三さん。

始姐もニヤニヤしない。顔が悪になってます。

「そうだ、占い付きクッキーです。どうぞ召し上がれ。」

始姐と歳三はポリポリ食べてる。

「フフフ」

「「どうしたんだ?」」

「いえ。何でもありません。」

言えない。言えない。リスみたいだなんて。

一人で笑う僕を2人は何だ何だと顔をしてる。

こんな日常も良いもんです。




◇◇◇◇



朝になれば僕は朝食を作ります。

ちなみに歳三は道場で素振り、始姐は寝てます。

僕は朝食が出来れば歳三を呼びに行って汗を流してる間にも始姐を起こします。

中々起きてくれません。

床には魔方陣の紙か色んな所に落ちてます。

足場の踏み処がありません。

無理やり起こして、歳三が待つテーブルに行きます。

ようやく目が覚めた始姐と歳三と僕で朝食を食べます。

食べた後は、始姐と歳三と僕で打ち合いです。

歳三に一本も取れない。

始姐も取れない。

僕と始姐でひそひそ話をして一本取りに行っても返り討ちです

強すぎます。

明日は僕と歳三と始姐で冒険者ギルドに行きます。

受付嬢の人がどんな顔をするか楽しみです。

クックックッ

読んで頂きありがとうございます。

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