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始姐様と僕  作者: 橘莉湖
60/155

60、その一言が嬉しいです。

歳三が来てから古代語、共通語、日本語を使い分けて話す様になり今では僕たちはペラペラに喋れる様になった。

文字の方も完璧です。

たまに始姐は古代語、共通語、日本語をぐちゃぐちゃに混ぜた言葉を使います。その度に頭フル回転。その大変さに始姐本人は全く気付きもしない。

お陰で、人に知られたくない時には、使うにピッタリです。

始姐には、あまり使わない様にと説明してokもらった。


始姐の森にはモンスターはいない。

モンスターもわざわざ始姐の森に入って来ない。

そのかわりに鹿やウサギ、狼が至るところにいる。動物は安全だと分かってると思う。


人が増えれば食事の量も増える。

「うーん、魚の減りかたが早い。当分肉料理にしないと」

倉庫で唸る僕にヒョコリ顔を出した始姐

「どうした?」

「ああ、始姐。嫌ね、魚の減りかた早いので、どうしてかなと思ってた所です。これは当分肉料理になります」

あれ?始姐の顔色が変わりました。

何か隠していますね。

追求をしましょう。

ポツポツ語られる始姐の言葉を纏めるなら

小腹が空いた時に、歳三と魚を食べてた。

匂いも出ない様に魔法を使って、直火で炙って2人で食べていたそうです。

何で僕に教えないの?!

えっ、駄目だと言うと思った。

炙った魚で一杯やってた。

僕抜きでやってたので始姐と歳三にはペナルティを着けます。

当分の間食糧倉庫に近づかない。

食糧預かる僕としてはちゃんとしたいから・・・

違います。

僕を仲間外れにしたことを怒ってます。

今晩、僕は炙った魚で一杯やります。

始姐は、トボトボと歩いて道場の方に向かいます。歳三に言うんだと思います。

バレた事を。



今日の晩御飯はビーフシチューです。

パンにカレーを着けて食べると食事も進みます。

始姐と歳三は今日も打ち合いをして、帰って来た時には2人から盛大なお腹の音の大合唱。

風呂に入りにいけとおおいやり僕は晩御飯を作ります。



ガツガツ食べる2人にあっけにとられて僕は手が止まる。

「『美味しい』」

その一言が一番嬉しいです。

でも、夜中に一杯やってた事は、忘れませんよ。

クックックッ

七輪で魚を焼いて一杯やります。

匂いでお腹の虫を鳴らして下さい。



そう思ってえあた時もありました。

始姐の方が、一枚上手でした。

用意した七輪が有りません。

外から何か香ばしい匂いもします。

匂いをたどって行くと東屋に始姐と歳三が丸太の椅子に座って七輪を見てます。

「2人共何してるのですか?」

「肉を薄切りにして七輪で焼いてる。」

良く見ると肉です。

はぁぁぁ?

あんだけビーフシチューをたらふく食べてまだ食べるのですか?

「ビーフジャーキーを軽く炙ってる」

はぁぁぁ?

『軽く一杯やってる』

何なのこの2人。

我が道を往くすぎるよ。

あのシュンとした姿は、僕を騙す為?

「ジェラルドに怒られたからな今度は仲間外れにしないよ」

むむむ

恥ずかしい。

バレてた。

いじけたの


読んで頂きありがとうございます。

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