57、剣術2
歳三に教えてもらって少しずつ打ち合いが出来るようになった。
手加減の手加減の手加減でやっとの打ち合い。
僕たちは技も技術も無いが教えてもらえるだありがたい。
歳三にとって僕たちは子供見たいな者だ。
所で始姐は何処で剣術を覚えたのでしょうか?
始姐は謎が多いです。
まぁ、そこがいいんですがね。
さて、今日は、始姐の手合わせの番です。
へっぴり腰のままです。
大丈夫かな?
おっと、僕もそうでした。
へっぴり腰でした。
始姐の事は言えません。
コンッ!コンッ!と始姐が木刀を振り落とす度に音がしますが歳三方から音はしません。
本当にすごいです。
上手い人は音がしないと聞いた事が有ります。
持っている技が違います。
「へっぴり腰のままだぞ」
「わ、分かってるよ」
必死に木刀を向けますが、軽くあしらえています。
いつもお茶ばかり飲んでる始姐が、真剣な顔してます。
おおっ!?歳三の木刀が始姐の服を掠めました。
「始姐?!」
とっさに始姐はバク転を2回行うと歳三と距離を空け肩で息をしてます。
空中に銃が出ると思いましたが何も出ません。
始姐の事ですからスドーンと引き金を引くと思ったのに。
ただ静かに服に触れてます。
刃物でしたら斬れてます。
瞳を閉じて深呼吸をしてから瞳を開けた時、始姐の纏う空気がガラリと変わりました。
へっぴり腰じゃ有りません。
長年剣を扱って来た貫禄が有ります。
その様子に歳三も身構えた。
2人の間に何とも言えない空気が流れます。
外でカタリと小さな音と共に2人が動く。
始姐の木剣と歳三の木刀が重なりあい始姐が木剣を滑らせて木刀を弾きます!!。
歳三が驚いた顔をしていたが、口の端を上げて笑っています。
打ち合いでも2人からは音が出ません。
僕はお茶を飲むを忘れて見いってた。
歳三の木刀を始姐の木剣で受け止めて、始姐の空いた左手で握り拳を作るとそのまま歳三の腹に打ち込みます。
「えー!」
何なんですか?
そんな事も出来るんですか!
突然の事に歳三はびっくりしてましたが、始姐の木剣が自分に目掛けてくるのを見るや否や木刀で木剣を弾きます。
何ですと!?
凄いです!!
白熱した試合です。
打ち合いが続き僕は試合を見いってました
最後は始姐の木剣が弾かれて歳三の木刀を始姐の首に打ち込む手前で止まりました。
「参った」
始姐は言うなり後ろに二歩下がると座りこんだ。
「あー。勝てなかった。」
『久々に真剣に身体を動かした。はぁぁぁ、疲れた。』
2人共汗がだくだくで、床に寝転がってます。
「始姐。このポットに冷たい水を下さい。」
僕は始姐にいいポットに手をかざすと冷たいお水が並々つがれてます。
「ありがとうございます。」
僕はマグカップに継ぎ2人に渡すと喉を鳴らして飲み干した。
「始姐は何処で覚えたんですか?剣術」
「少しかじっただけだよ。」
『そんな事ないぞ。かなり剣術をやっていて動きだぞ』
「家の中で一番上手い歳三が言うのですから」
「・・・」
始姐はそっぽを向きました。聞かれたく無いことでしょうか?
(隠居する前にゲームの時代、剣術と銃に憧れて必死に覚えたとは言えない。しかも色んなアニメやノベルを見てこれいいって思って取り入れた何て)
「き、企業秘密だ」
((照れてるな))
僕と歳三は笑って水を飲んでいた。
読んで頂きありがとうございます。




