38、爆弾投下
冒険者ギルドで書類の仕分けに時間がかかり残業となりました。
安い賃金でサービス残業・・・
本当に嫌になります。
しかもやった張本人は悪びれも無し、しかも上層部に「気を付けてね」で終わる。
あー、いいよね。
お偉いさんに可愛がられてる人は!!
しかも私たちには『早くヤれ』とか『のそのそするな』とか思い出しただけでムカつく!!!!
ふぅ~・・・落ち着こう私。
シロエさんとジェラルドさんは格安で借りられる一軒家にいる。
何でも明日から冒険者デビューだからぐっすり寝るために借りたそうです。
凄いです。
でもあの家はレウス・・・確かお化けが出ると聞いてましたが・・・2人とも「そんなのいたね」とシロエさんの料理をあげたら消えたそうです。
何かヤバいです。
感覚がずれまくりです。
怖いです。あの2人。
◇◇◇◇
「ラキィ、おはよう。」
今日の朝番はラキィです。
「おはようございます。リリィ」
ニッコリ笑顔で言うがすでに疲れた顔をしてます。
どうした?
「リリィ、聞いて!朝早くにシロエさんとジェラルドさんが来て第8迷宮に行くって!」
朝から爆弾投下です。
「はぁぁぁ?!」
おっと!ヤバい少し地が出てしまいました。
「昨日登録したばかりなのに!何で止めなかったの?」
とりあえず理由を聞きましょう。
「止めたよ!止めた。でもジェラルドさんが『また、のらりくらりですか』って静かに怒気をにじませて言うし。シロエさんはシロエさんでニコニコ笑顔で圧迫してくるし、上層部からの命令でのらりくらりしてきたこちらも悪いからOK出したよ。」
ああっ。
何て言うことでしょう。
ジェラルドさん少し嫌、かなり怒ってますね。
「お弁当持参だから大丈夫って」
イヤイヤイヤ。
何ですか?その遠足のような気分で行かれるのは
「行ってしまわれたなら仕方がないです。」
「リリィ。これって私のせい?」
うっ!何て言えば良いのでしょうか?
「とりあえず、上層部に連絡しておく?」
「リリィ」
ラキィがすがって来ます。
「おーすっ!お二人さん仲がいいね」
ラキィがむすっとした顔をしてます。
そうなります。書類はぶちまけたアホです。
上層部に親戚がいるでやりたい放題です。
「俺、今日から受付なんだよね。やっぱりカッコいい俺様は受付だよな~」
ついつい、ゴミを見る目で見てしまいました。
「ゴホン。上層部に連絡をお願い致します。」
「何で俺様が?」
「私達より可愛がれてるあなたの方が報告も宜しいかと」
「ふん。仕方がない伝えておいてやるよ。」
「ありがとうございます。連絡は、今日シロエさんとジェラルドさんが第8迷宮に行かれました。お弁当持参なので本人達は大丈夫だと言ってます」
「シロ、シロ・・・シロエさんとジェ、ジェ・・・ジェラルドさん?・・・紙に書いて」
「紙は貴重です。口頭で覚えて下さい。」
そのあと30分かけて伝言を覚えさせた。




