クボタさんの魔物図鑑 その507 ムッシェリュウ
No.534 ムッシェリュウ
魔水類カイリュウ科
体長 17〜20m
体重 180〜230t
能力値(野生下での平均値)
『力』不明(攻撃した記録が無いため)
『魔力』800〜1000
『機動力』300〜450
討伐依頼受諾可能最低ランク
B(この魔物の大きさ、力の数値がまだ不明である事……そのような点からこのくらいのランクとなっているようだ)
・我が国、他国の近海等に生息。
・先日、コイツがカムラ地方奥地から確認出来る辺りの海上……つまり陸地になかなか近い辺りの場所に姿を現したそうだ。そんな話を人伝てに聞き、この魔物の存在を知った。
海は、広いな。
広いからこんな魔物が誕生するのだろうか?
まあ、分からない事は水に流して、いや海に流して……いや何でもない忘れてくれ。
ちゃんと忘れたか?
……うん。大丈夫そうだな。ではそろそろ魔物の紹介を始めるとしよう。
今回紹介する魔物はムッシェリュウだ。
コイツは魔水類のカイリュウ科というものに分類されているぞ。
生息地は『カイリュウ科』というだけあって、我が国、他国の近海等にこの魔物はいるのだと言う。
そこでコイツは海中をただただふわふわと漂う姿が確認されて……いや、むしろそのような姿しか確認されていないらしい。
でもまあ……座礁したりする姿は今の所確認されてはいないため、一応海中にて、自分の意思で移動する事は出来るようだが……それも多分だけどな。
……上記したような事からも分かるように、あまりこの魔物の事はよく分かっていないそうだ。
『あまり見かけない』というのと、『強い魔物かもしれない』という懸念があるせいでな。それであまり研究が進んでいないのである。
そして餌とするものだが、これについてはさっぱり分かっていないと言う。ただ、その大きさから肉食性である可能性が高いとされているが、本当の所は未だ不明である。
それと……皆には謝らなくてはならない。
コイツは『カイリュウ科』であり、俺は最初『海竜』だからカイリュウなのかと思っていたが……
そうではなく、『貝竜』だからカイリュウなんだそうだ。危うく間違った知識を伝えてしまう所であったのを謝罪しておこう、すまなかったな。
では謝罪もした所で、次は見た目の話に移ろうと思う。
コイツは先程言ったように〝一応は〟竜のような姿をした魔物であり、そのため※『リュウモドキ』、もしくはドラゴン系魔物と近しい種の生物であると考えられているようだ。
……と、考えられてはいるのだが、コイツの見た目はそれらと比べるとやや、いやかなり異質であるのだと言う。
確かにムッシェリュウは牙、角を持つ爬虫類のような顔をしており、手足は無く胴体は長いため、竜のようにも見える……のだが。
その胴体部分は渦を巻くようにして存在し、しかも固定されているのかずっとそのままの状態であり、そのせいでまるで貝類のようにも見えるのだそうだ。
……というのがこの魔物なのだ。
この魔物が『貝竜』だと言うのはこれで分かっただろう?
そんなムッシュリュウの戦闘能力についてだが。
機動力、魔力はそこまで高くも無いが……やはりと言うべきか力の値が不明……つまり未知数であるため総合的な戦闘能力についてははっきりとした事が言えない。
まあ一つだけ言わせてもらえば、戦うのはやめておいた方が良いと思うぞ。
先程も言ったように力が不明だから……
というのもあるが、それ以外にも何をしてくるか分からないのだからな。
あとめっちゃデカいし……
というか、まずこの世界の海に行く事自体やめておいた方が良いぞ。
前にも言ったような気がするが……
だがそれ程までに、この世界の海とは危険なものなのである。
注釈
※リュウモドキ 『クボタさんの魔物図鑑 その314』にて紹介
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