人魚達に対してのアクションを考えてみるよ
海用の錬金人形が人魚タイプという事もあり人魚側からの反応は悪いものではない様子で、これまでちょくちょく相手側から錬金人魚にチラチラとチラ見をしていたけども、ある程度の時間が経ってからは接触を試みる動きが見られるようになった。
似ているけど違う。
その事が彼らにとってちょっとした疑心暗鬼を産んでいたみたいなんだけど、こちらに敵意が無いと分かると好奇心に変わったみたいなんだよね。
翻訳を通して彼らの会話を聞いてみると、どうも錬金人魚達に対して〝一緒に泳ごう?〟とか〝美味しい魚があっちにいるよ〟みたいな声掛けをしてくれている。
この事から、相手はかなり友好的な動きを見せているというのが分かる。……まぁ、半魚人達に対しての戦力強化を目論んでいる可能性もあるんだけども、それでも悪意ある動きをとられるよりは良いよね。
「という事で、人魚達に対してはこちらからも接触をして島の一部を開放するというのはどうだろう?」
「石碑フィールドの1つを人魚用にするのは良いと思うわよ」
地形をちょっとだけ弄り、人魚達が住みやすい入江を用意するのを視野に入れて良いと思う。
本島に彼らの居場所を用意してしまえば、半魚人達との接触も減るだろうから面倒な抗争をへるかも? という考えも無くはない。
結局のところ、生息域が被っている事でお互いの食糧事情などに影響があるのが原因の一つでもあるだろうからね。顔をあわせる状況が減ればそれだけ悪感情は減っていくんじゃないかなぁ……と、淡い期待。
とは言えだ。ソレをやるにしても人魚達と接触をしてどのような考えを持っているのか、それらを知らねば行動をするのは難しい。何せ下手な動きを行えば、余計なお世話だったり獅子身中の虫になりかねない。なので、まずはこちらからも人魚達に接触をして対話を試みてみようと思う。
ただ、その接触には細心の注意を払わねばならないだろう。何故なら、おじいちゃんが残した情報の中に〝人間と人魚の関係は良いものではない〟というモノが有ったからだ。
「問題の1つは〝地球の伝承でも有ったような話〟が異世界にもあったみたいなんだよね」
「あー……食べると不老不死になるとかってやつ?」
「……人魚姫?」
「そっちの話もあったりするのか? 両方の話が実際にあったんだったらかなり人間の印象が悪いじゃん」
異世界人と地球人は全く違うんだけどね……あぁでも、そういった話が地球にもあるから本質は変わらないかもしれない。
ともあれ、そういった理由があるからこそ彼らとのファーストコンタクトは気をつけねばならない事が多いといえる。なので、本当にどういった接触を行うべきか……悩ましすぎて胃が痛くなりそうだよ。ただ、痛いとはいっても畠山さんほどではないだろうけど。と思いながら、心と胃のダメージを軽減させておこう。
「錬金人形を前に出しての交渉は……後々イメージが悪くなるかなぁ」
「でも私達が最初から前に出たら接触すら拒まれるかも?」
「正直に話すべきだとは思うわよ。錬金人魚は人形であるって事を」
最初の会話をどのようなモノにするべきだろう。嘘は良くない、だが本当の事を言えばエリカさんが言うように逃げられてしまう可能性がある。
いや、そうだ。錬金人魚を使いお手紙を送るのはどうだろうか? というか、そもそもここは地球で異世界とは違うという事を知ってもらう必要もある訳で……。
「情報をまとめたデータをなんとか相手に送って読んで貰う? あ、でも相手は手紙とかって文化はあるのかな」
「あ! そうだ。人間タイプがダメならエルフさんとか魔族さんとかはどうかな?」
「……獣人達」
話し合いの場へ彼らに来てもらうのは有りかもしれない。何せ異世界では耳無し尾無し・獣人・エルフ・魔族の4種族が同時に生活をしている場なんて無い。
この事から、俺たちが住むこの島がどれだけ異世界から見れば異常なのかはよく分かる話だ。
であれば、人魚達にも〝何かが違う〟というのは理解して貰える可能性が高い。そして、そこで先に渡しておいたお手紙が効果を出す……読んでもらえていればだが。
「そういえば、そもそもなんだけど、まずは住民の皆に人魚達との接触があったかを聞いてみるか」
「……その事を忘れていたじゃん」
もしかしたら交流を持っていた人達が居るかもしれないしね。だからまずは住民達からの情報収集をしてみるとしますか。できれば、誰か人魚との仲が良かった人でも居たら良いんだけどなぁ。
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更新が久々になって申し訳ない。皆さんは急激な温度変化には気をつけてください(´;ω;`)ブワッ




