食事の時間って大切らしいよ?
1に生産2に生産、3・4が無くて、5に生産……と思いきや。
「……生活能力0」
「自己管理がぜんぜん出来ていないよね」
とまぁ、直ぐに見つかってしまい食卓へと強制連行。そしてドーンと山盛りのご飯が目の前に。
「さ、流石にこれだけの量は食べられないよ?」
「……ん。大丈夫」
「景くんが残しても、その残りは雪や雪の精霊たちが食べてしまうわよ」
そう告げられ周囲に目を向けると、はよ食べんかい! と言わんばかりの精霊たちの目。どうみても俺が残すのをまっていますといった感じで、よだれをダラダラと流しておられます。
それにしても、別に飲み食いをしていなかったわけじゃないよ? しっかりと食事はしていたからね。だというのに、たった2日ほど研究室に籠もっただけでコレは……やりすぎじゃないかなぁ。
「カロリーなお友達と飲むゼリーは食事とは言いません」
「片手間で食べられる最高の食事だと思うけど」
「ブラック企業の労働者みたいな事を言ってるじゃん」
いや、流石に24時間だとか26時間働くための栄養ドリンクには手を出していないからね? それに俺がやっているのは労働じゃなくて趣味の延長だから、命を削っているどころか生命力がマシマシになっていると断言出来る。
「それ、ハイテンションになって体を誤魔化しているだけよ」
「これだから趣味人は……」
なんて言い草だ。栄養はしっかりと取っているし、睡眠だって3時間はしっかりと寝ている。これの何処に問題があるというのか。
「だから景の食べている物はどう考えても食事じゃないじゃん。それに睡眠が3時間でオッケーな訳がないよなぁ」
「七海の言う通りだよ。流石に3時間しか寝ないってのは問題じゃないかなぁ」
「……ん。言い訳無用。さっさと食べる」
むぐぅ……雪さんがフォークに指した肉をぐいっと口の中へと突っ込んできた。いや、肉は美味しいけども自分で食べる事は出来るからね? だから野菜をフォークにセットしなくても大丈夫だから。
あぁ、精霊たちも〝さぁ食え!〟と言わんばかりに皿の上に肉や魚をセットしてるんだけど!? ちょっと彼らの手……手なのかな? とりあえず、その手を止めて貰えないだろうか、俺にも食べるペースというのがあるから。
「心配を掛けさせた人へのバツじゃん」
「食べさせるのをちゅん吉にやらせた方がいいかしら?」
まて、それはちゅん吉の吐き戻しを食えと言うことか? てか、それで食べさせられるのは肉とかじゃなくて虫になりそうなんだけど……それは絶対にお断りしたい。
「それなら簡易な物で済ませようとせず毎日しっかりとご飯は食べないとだよ。ゼリーとかは緊急時とかおやつ程度にね」
た、食べる時間が勿体ない時だってあるから。それに、実験中というのは言ってしまえば緊急時だから。手を離すことが出来ないなんてのはよくあるからね。
だから、バーやゼリーで食事を終わらせたのは全く問題なんて無い。
「1食程度なら問題無いわよ? でも流石に2日間の食事を全てそれにするというのはね」
「……ちゅん吉の介護が必要?」
いらない! それは絶対にいらないから。
あぁもう……なんだか余所余所しくなった事でいいチャンスだと思ったんだけどなぁ。なんで急に元の彼女らに戻ったんだ? いや、元に戻ったどころか以前よりも押しが強い気がするんだけど。
まさか、もうあの反応を起こすような精神状態を乗り越えたと? ちょっと早すぎやしませんかね。
「それは、君の行動で、目を離せないような事をするからでしょ」
一言一句を強調のために区切りながらそんな事を告げてくる桔梗さん。そ、そんなに食事を簡易に済ませた事が悪かったのだろうか。
「後、こっそりとフォゥちゃんに顔は見せていたみたいだけど、ご飯とかも一緒に食べてあげたほうが良いと思うのよね」
「家族ってのは食卓を一緒に囲わなくなった時から一気にバラバラになるって聞いたことがあるよ」
そうなのか。うーん……多分だけど、エリカさんの言う通りなのかも? 俺はそもそも、家族と食卓を囲った記憶がないからちょっと分からない。
あ、でもおじいちゃん達と一緒に食べたご飯は美味しかった気がする。という事は、きっとそういう事なんだろう。一緒に居て楽しい人と食べるご飯はより一層美味しく感じるような何かがあるんだ。
だとすれば、フォゥの為にも一緒にご飯を食べるのは大切なのだろう。そして俺にとっても、そのご飯はおじいちゃん達と一緒に食べた時みたいに美味しく感じるモノ。
であれば、食事は皆が言っているように、ただただエネルギーを接種する為のものじゃなくて、家族を繋ぐモノとしてとても大切な事の1つなんだろうね。
ブックマークや評価等ありがとうございますヾ(*´∀`*)ノ
景くんも少しずつ学んでおります。そして、そのキーとなるのはやっぱり娘ポジなフォゥちゃん。




