ゲートを置くのは問題が多いらしい
システムさんへと飛ばした質問の答えが返ってきた。そしてその内容と言うのが……。
「今の段階では世界の魔力量が足らない……か」
「結構な量が流れて来ているんじゃなかったか? それこそ異常気象を起こすレベルだぞ」
ヒーロー君の頭の上には大きな疑問符が有るように見えるな。ただ、その疑問も分からなくはない。
彼の言うように地球には現状、大量の魔力が異世界から流れ込んで来ている。そして、その所為で世界各地にダンジョンなんて代物が転移して来てしまっている。
であれば! 転移用のゲートぐらい作れるんじゃね? と思うのはある意味で当然だろう。ただ……。
「どうやらダンジョンの入り口付近なら問題は無いみたいなんだけど、転移先が問題みたいだね。人里にゲートを作ろうと思うと、ゲートを維持出来るだけの魔力量の確保は出来ないみたい」
「あー……自衛隊基地とかも一応人里付近になるのか」
人里……それも都心とかにでもなると、どうしても空気中の魔力量が薄くなるからね。なので、どうしてもゲートを作る事が出来るポイントが現状だと無い。
「離島ならどうなんだ?」
「そっちはねぇ……確かにゲートを作ることは可能だけど、なるべく避けたいかな」
「え、作れるなら作ったほうが良いんじゃね?」
いやね、離島にゲートを作るのはちょっとした問題を抱えているから。てか、ある意味で俺達が一番避けている問題を引き起こしかねない危険を孕んでいる。
その危険ってのは……言ってしまえばバグだ。転移ゲートの競合でバグが起き、ダンジョンの入り口ゲートから本島に誰かが飛んで来てしまう。そんな現象を起こし掛けないんだよね。
「現状だと、本島から離島への一方通行と言えるゲートを設置して有るんだよ。ただ、その離島のゲートで出入りの両方が出来るようになるとね……」
「何が起こるか分からないって事か」
そういう事。だから離島とダンジョン入口前のゲートを繋げる事はあまりやりたくない。……と、これはシステムさんも危惧している事なんだよね。
「離島同士の転移も出来ないからね。離島側で出来る転移は離島内だけにしてあるから現状は問題が起きていないんだよ」
「はぁ……何だか難しいんだな」
ともあれ、離島にはダンジョンへと繋がるゲートを置くことが出来ない。であれば、他の方法を考えないといけないんだけど……やはり問題になるのは魔力量になるワケで。
「ゲートに大量の魔石を使うとか?」
「ソレをやると、とんでもない量の魔石を常時消費する事になるかなぁ……ちょっとした魔導具ってワケじゃないから。使い捨てなら問題無いけどね」
ただ、使い捨ての転移用魔道具を作るとしても素材と生産数がなぁ……普通に考えて追いつかないかと。てか、毎回消費していく量を考えるとゲートを作ったほうがお得ではある。てか、そもそもダンジョンから戻る時、使い捨ての魔導具で転移した場合はどうやって帰るんだ? って問題もある。
さっさと大気中の魔力量が安定してくれると一番いいんだけどね。でもまぁ、それはまだまだ先の話だろう。
「今は地球が未知のエネルギーを受け取ってビックリしている状態だからなぁ。そのビックリで大気や水中の魔力もあちこちへと移動しまくって大変な状態なんだってさ」
「あー……だから天変地異が起きていると? ただ、自然の濃い場所は魔力が出てくるスポットだから魔力量は安定している?」
「うんにゃ。安定しているように見えるだけ。次から次にと魔力が異世界から送られてきているから、魔力が何処か飛び去っても供給されているって状況」
暴れる魔力を抑える事なんて誰にも出来ないのよ……だから、さっさと地球が魔力を受け入れて落ち着くのを待つのみ。
「あれ? 世界樹は地球のコアにパスを繋いだんじゃなかったか?」
「それはコアに繋いだだけで、現状は地球を世界樹が説得しているみたいな状態みたい」
地球に意思があるのかどうかしらんが、世界樹を通して地球が魔力を受け入れやすくしている。と言うのがシステムさんから聞いた話。
正直に言って、いったい何をやっているのか全く分からない内容なんだよね。とりあえず、超常的な何かを行っているとしか言いようがない。
因みに、ソレをやっていなかったら……今頃は世界のあちらこちらで巨大な亀裂が走ったり、南極の氷が溶けたと思えば、北極から氷が侵食してきたり等。今よりも酷い天変地異が起きていたかもしれないのだとか。
「何はともあれ、現状はどう考えても魔力が足らない。そして、ソレを補う為には魔石が必要になるんだけど……魔石は違う事に使っているから当てには出来ない」
「となると、ゲート専用の基地みたいなのを何処かに作るしか無いんじゃね?」
それなら可能性はあるけど……そんな都合のいい場所って在るのか? 存在するのであれば、畠山さんには是非ともその場所を確保して貰いたいね。
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