危険な場所に存在するダンジョン達について
海底で発見した複数のダンジョン。コレに関しては、まず錬金人形や俺達がダンジョンの中をチェックをし、その後は島の住民でレベルの高い人達が間引きを行う。そのような運用を行う事になった。
海底に行く為の船は小型の物を複数用意。そして、その小型船には護衛として錬金人魚が複数付くという形で海底までダンジョンアタックをする者達を送る。
もちろん、この小型船にはしっかりとした居住区を用意してあるので、半年以上は遠征する事が出来るようにしてある。そして、万が一遭難したとしても護衛の錬金人魚達が居るし、船にも錬金人魚達にも現在地が分かるようにとGPSを仕込んである。なので、彼らが安心して海底を探索する事が出来るようなサポートは完璧だ。
そんな訳で、海底に関しては新しいダンジョンが増えない限りは問題無いと考えていいだろう。……まぁ、新しいダンジョンが増えても良いようにと常に錬金人魚達を調査に出しているから、増えるなんてパターンもカバーは出来ていると思う。
「ただまぁ、問題は陸にあるんだよなぁ」
何が問題なのかだけど、それは人の身で到達するには厳しいポイントに存在しているダンジョンだ。
特殊部隊の人達ならダンジョンにたどり着く事は可能なんだけどね。ただ、前に言ったようにそういった場所に存在しているダンジョンの攻略難易度は恐ろしく高い。それこそ、入って直ぐにデストラップなんてのも当然の様に在るわけで。
そんなトラップで戦力を減らしたくない上の人達が、そのポイントにあるダンジョンへのアタックを行う事に対してかなり腰が引けている。だが、ダンジョンアタックを行いモンスターの間引きを行わないと危険という事も情報としては知っているので……かなり葛藤しているようだ。
「だからなのか、畠山さんから俺達に〝ダンジョンの調査依頼〟が来ているんだよね」
「……政府が何時もの政府じゃない」
苦渋の決断ってやつじゃないかな? ともあれ、ヒーロー君の存在は認識されているはずだからね。思わず頼りたくなるというのも、気持ちとしては理解出来る。そして、その証拠と言えば良いのかな? 〝俺達に来た依頼〟というのは、厳密に言うのであれば〝仮面のヒーロー達〟という文字がメールには添えられているんだ。
あの時、船の外で戦ったのはヒーロー君とエアボード部隊だからね。船も一応戦ったし、甲板ではバーサーカーちゃんが頑張ったんだけど、あまり目立たないようにはしたが……見ている人は見ていたかも? ただ、ヒーロー君の暴れっぷりやエアボード部隊の立ち回りの方が目立っていたはず。
「日本政府の要請は山頂や原生林にあるダンジョンってなってるみたいだね」
「ヒーロー君を派遣するつもりかしら?」
うーん……ぶっちゃけ、原生林側だったら帰還者でも問題ないのでは? と思う。何せ彼らは異世界でガッツリとダンジョンに挑んでいたはずだから。
なので、問題があるとすれば富士山など高い山の山頂にあるダンジョン。特に活火山タイプの山ともなると……。
「場所次第ではマグマ溜まりの近くにダンジョンが在るなんて可能性も」
「それ、下手をしたら海底ダンジョンと同レベルかソレ以上の可能性があるのではないかしら?」
あー……やっぱり桔梗さんもそう思うか。
「ダンジョンの入り口がマグマに沈んでしまえば……と思ったけど、そうなった場合にダンジョンがどうなるかってのも怖いんだよなぁ」
「火山のパワーと魔力が反応とかして、とんでもない噴火を起こしてしまうかもしれないじゃん」
それも有り得ると言えば有り得そうなんだよなぁ。何せ、おじいちゃん達の日記にはソレに近い事が起きたって内容が書かれているし。しかも、その時の火山は……。
「マグマタイプのモンスターが世界中のあちこちに降り注いだみたいなんだよね」
「……悪夢」
ダンジョン内のモンスターがマグマで形成されるモンスターに変化をし、そのモンスター達がダンジョンから溢れ出て……火山の噴火に乗って世界中に飛散した。なんとも恐ろしい話である。
しかも、噴火の威力も威力だったらしく。それこそ、火口から巨大な火の柱が立ち上がったのだとか。
因みにこの話をエルフの皆に確認したら……どうやら当時の事を覚えていた人が居た。そんな人達が語った内容は〝我々の住む森の半分以上が燃えて大変だった〟そう。しかも、エルフの森はその火山からかなり遠い場所に在った上で、それだけの被害が起きたのだとか。
どれだけの距離が離れていたのか? と言うと、地球で例えるなら……日本からインドぐらいまでの距離っぽいらしい。
ともあれ、それだけの距離が離れていてもかなりの被害を受けるダンジョンと火山の合せ技だ。この世界で起きようものなら……。
「悪夢で済むような話じゃないじゃんか」
日本の何処かの火山で起きたら、それこそ本土壊滅なんて事になりかねない。なので、出来れば早急に火口にダンジョンがあるかどうかはチェックしておくべきだろう。ただその為には……。
「この要請を受けるのが吉ではあるけど……」
ヒーロー君がなぁ。常に仮面を付けた状態での行動に精神が耐えられるかどうか。……いや、彼ならノリノリでヒーローロールをやってくれる可能性の方が高いか? うーん……とりあえずヒーロー君や彼の家族と相談するべきかな。
ともあれ、陸に出現したダンジョンに関しては、こちらで勝手に手を出すってのが出来ないのがなぁ……なんとももどかしい。
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