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大きい事が起こりすぎていると、小さい事を忘れがちなのは……仕方がないと思うんだ

 専用の離島へと移住をして来た元・異世界人達に、今は本島でゆっくりまったりと生活をしている〝神様〟を通して〝浮遊物質〟や〝医療用タバコ〟に〝薬酒〟などの情報や素材を提供。

 それらの加工を彼らに任せつつ、特に〝浮遊物質〟についてはソレを用いて作る物の為に設計図と共に畠山さんへの橋渡しも行った。

 因みに、その時の畠山さんが見せた表情はというと、とてもいい笑顔だったらしい。


 勿論だが、話はソレだけではない。


 一番の問題となるであろう〝食料〟の話がある。

 そもそも、俺達は少し間違えた考えをしていた。そしてその間違いが何かというと……それは〝世界の魔力量が増えた〟という事実により、動植物への影響を考慮していなかった事だ。


 急激に増えた魔力によって起こった異常気象。これが目に見えてわかり易すぎた為に、全員の目がその事に集中してしまっていた。ただ、これは言い訳でしかないのも事実なんだけど、仕方がないよねとも思える。

 とは言え、魔力量が増えれば異常気象が起きるほど〝自然〟が〝不安定〟になるわけで。


「場所によって起きている内容が違いすぎるみたいなのだけど、食物達が異常に育ってしまっている場所や、全てが枯れてしまった場所と極端に存在しているみたいよ」

「……違いの原因は不明。ただ、どちらも魔力量が異常に増えた場所」


 分かっているのは〝魔力〟が悪さをしているという事実だけ。ソレ以外は全て不明という事らしい。

 ただ〝魔力〟が原因だというのであれば、その〝魔力〟に適した食物を育てれば良いという話になるけど……ソレを行っている場所がなぁ。


「国として研究を行っている場所が少しあるだけで、実際に生産を可能にしているのは本島と離島のみだっけ?」


 そうなんだよね。この島では、日本から送ってもらった食物と島にあった食物を交配し品種改良的な事をしていたりする。そして、その改良して出来た〝魔力に適応した地球産をベースとした食物〟を、逆に日本の政府に少量渡したり、離島で育てて貰ったりしているんだ。

 正直、長い時間を……リアルタイムでは掛けては居ないが、実際には異常に育ちが速い環境を作れるからこそ出来た内容なんだよね。

 もしその環境を作れていなければ、まだまだ適応した種を作ることは不可能だっただろう。


 いや、島に生息していた種だけを考えれば、既に有ったとも言えるが……改良に改良を加え味や生産性を向上させた地球産の物ほどの種では無かったと思う。まぁ、島原生の種でも美味しくはあるけどね。



 ともあれ畠山さん達とは、この〝魔力に適応した種〟を如何にして育てつつ配るのかという話がある。

 一応、各離島で育てている物に関しては、その島を利用している〝国〟が管理している状態ではあるのだが……如何せん量が足らない。


「そこで、専用の離島で生活している元・異世界人達がどれだけ輸出が可能か……という話になっているっと」

「離島で消費する量を考えると、そう多くないのではないかしら?」


 そこはほら、どれだけ〝人類の為に身を切れるのか?〟って話になるんじゃないかな。移民の者達が地球の者達からどれだけ信用して欲しいのか? とも言うけど。……まぁ、正面からその事をいう人なんて居ないと思うけどね。


「そもそも、この種は地球の物と違って〝育成は早い〟からね。もちろん、魔力や専用の肥料があればだけど」


 米だけど多年草になっているからね。島だとおかしいレベルで刈り取れるんだけど……離島だとたしか、年に4回ぐらいは取れるはず。そして離島以外だと少し先の未来になるが、アワみたいな2度の収穫が出来る感じかな。だから、島以外で育てた種は夏米や冬米みたいな感じで呼ばれる様になる気がするよ。

 小麦に関しては、そもそもヨーロッパとかだと年に2度収穫をしていたはずだから倍になるんじゃないかな? 4度の収穫が見込める様になる。ただ、勿論だけど特殊な肥料があればだが。

 ただ、現状の世界における魔力量的には其処までの効果は望めないだろうと思われる。


 島の植生に関して言えば、これはもうダンジョンによる恩恵みたいなモノと考えるのがベストだろうね。そもそも、モンスターだって魔力が濃ければどれだけでも湧いてくるわけだし。こんなの理屈で考えても意味が分からんから、そういうモノだと考えるのがベストだ。


「ただこうなってくると、如何に離島で食物を育てるかに掛かっているって感じだよなぁ……後は今ある食料をどうやりくりするか」

「島からは輸出しないの?」

「移民さん達の離島を通して行う予定ではあるみたいだよ」


 ただそれでもかなり厳しいだろうとは思う。そもそも、この島の食糧生産量自体は其処まで多くないから。

 いやいや、さっきの説明と矛盾してるじゃん! と思うかも知れない。だけど、この島で住んでいる人口に畜産用を維持出来る量より少し多いぐらいしかコレまで生産して来ていないんだよね。

 後は実験的な生産……品種改良とかそういうのをやっていた程度だから。


「お酒とかお菓子等の加工をやめれば良いんだけどね」


 ただ、島で消費する量以外にも、宝箱用のアイテムや贈呈用などの生産分もあるからね。そうそうに止めれられうようなモノでもない。

 宝箱から出る清酒やワインって、かなり高評価らしいんだよなぁ……。


「トンネルと神核のせいで、全ての計画が前倒しになりすぎだよ……てか、前倒しって言うより、前に倒壊しているって感じだ」

「今は急いで異常に育った作物を収穫しているみたいだけど」

「問題は食べられるのかって話じゃんか。魔力の含有量が多すぎ! って可能性も十分にあるし?」

「……研究材料になるのがオチ」


 何とか魔力抜きを頑張って行ってください。そして、食べられるようにしてください。……味は最悪になるかも知れませんが。


「ま、まぁ、離島産のモノとブレンドをしていけば良いのではないかしら」

「そう言えば、一世紀以上前に〝ブレンド米〟ってのが流通したって話があったそうだよ」


 粒が小さい米と長い米が混ざっていたとか……ちょっと信じられないなぁ。だって全然味が違うからね。長い米は長い米の調理法が、小さい米には小さい米の調理法がある。だから、それぞれの特徴を引き立てる方法が一番美味しいのに、それを混ぜるだなんて。

 いや、でもそうしないと、食卓を維持出来なかったとかそういう事なのだろうか? いや、確かその時には〝不評〟という事で、合う米同士をブレンドするようになったって話も……たしか、おじいちゃん達がしていたような?


 どうするんだろう? 米不足とかになるのが確定しているような状況だからなぁ。国は既に〝ブレンド米〟の検討も視野にいれているのだろうか。

 ……流石に、なんの対処もしないなんて真似はしないよね。畠山さんが動いているし、きっと先々の事をしっかりと考えているとはず。……だよね?

ブックマークや評価等ありがとーヾ(*´∀`*)ノ

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