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リューに聞いてみよう

 2P君がリューの面倒をみているとは言え、彼に全てを投げ何も聞かないなんて真似は出来ない。

 そもそも聞きたいことは沢山あるからね。ただ、ある程度リューが落ち着いてからのほうが良いだろうって事で後回しにしていたんだ。


 それで、俺が彼から何を聞きたいのか? と言うと、それは幾つかあるが先ずは異世界の現状だろうか。


「どれぐらい崩壊しているのか? とか、リュー以外にも自ら転移する事が可能な者は居るのか? って事はしっかりと聞いておきたい内容かな」


 そう俺がリューに質問をすると、彼は「うーん……」と少し唸った。どうやら彼は俺の問に対してどう答えたら良いかが分からないらしい。というのも……。


「余が転移の準備をしている最中だが、全く人里に出ておらんかった。そして転移を決行した場所もダンジョンの奥深くであったからな。言ってしまえば外の様子など全く知らんのだよ」


 どうやら引きこもり魔王をしていたらしい。では彼の身内はどうしていたのか? と聞いてみたら……。


「ヤツらは船の中でコールドスリープ中だ。そして、その船は余の空間魔法内に収納されておる。本来であれば、余が此方を制圧した後に呼び出す予定だったのだがな……余は負けた故、余が此方に馴染んでから呼び出し、奴らに此方の習わしなどを教えようと思い眠らせたままにしておる」


 子供のように見えて、執政者としてはしっかりと考えていたらしい。……いや、実際にはやることなすこと子供なんだけどね。今もこうして話し合いをしながらだけど、豆大福を口いっぱいに頬張っていたりするから。


「口の横に粉がついているよ」

「……おっと、余としたことが」


 何処からともなくハンカチを取り出し、丁寧に口の周りを拭いていくリュー。その頬は薄っすらとだが赤い色に染まっており、俺から指摘されたことで恥ずかしさを覚えたようだ。


「こほん……それでだ。もう一つの方の質問だが、答えはよく分からんといったのが正解だろうな」

「理由を聞いても?」

「うむ。余が研究をしていた場所だがな? それはお主の祖父母が消えた場所だったのだよ。子供の頃の余は、それはもう純粋だったゆえな? そこに何かしらの手掛かりがある! と確信していたのだ……ただ、場所に意味は無かったのだがな」


 正確に言うと、場所に意味は無かったがダンジョン内というのには意味があったらしい。

 なんでもダンジョンと言うのは、あちらの世界における異界。もしくは神や最上級モンスターの腹の中、もしくは世界樹の洞などのようなモノだそうで。とにかく、そういった上位のモノによる力によって歪められた空間なんだとか。

 そして、そういった空間はトンネルのようなモノにもなり得るため……何処か違う世界に繋がってしまう事があるそう。


「という事は、俺の祖父母はダンジョン内に突然現れた異世界間のトンネルに呑まれたと?」

「うむ。そして、恐らくそなたの祖父が持っていた此方の世界に縁のあるモノにより、地球へと帰ってくる事が出来た……というのが余の研究による結論だ。勿論、仮のとはつくが」

「ただ、そのトンネルを作って移動する術をリューは見つけたんだよね?」

「そうだぞ! 凄かろう。本来であれば特定の世界へと狙ってトンネルを作るなど出来ぬのだがな。幸運な事に余はそなたの祖父から地球の物を貰っておってな。それを媒体に地球へのトンネルを開いたのだよ」


 古代の戦闘人形を修復した事とか、トンネルを開いて世界同士のチャンネルを狙って合わせる事が出来るとか、リューは間違いなく天才なんだろうね。ただ、その力の使いようによっては天災って事になるんだけど。

 ただ、そう考えるとだ。異世界から此方へと来ようと思ったら、現状だと天然発生する黒いゲートに飛び込む必要があるって事で良さそうかな。流石にリュー並の天才はそうそう居ないと思うしな。


 いや、でももしかしたらだけど、召喚する方法があったんだから世界間を渡る研究をしていた人ってのも居たかもしれないか。まぁでも……その場合でも、転移先はランダムになりそうだけど。何せ召喚自体が様々な世界からランダムで選んでくる様なモノだったみたいだし。



 ともあれ、異世界の現状は余り分からないって事と、リューが天才過ぎるって事と、他の者が狙って来るって可能性は限りなく低いって事が分かったかな。



 そうだな。最重要と言える内容はこの2つで、少し優先度が落ちる話もあるんだけど……。


「古代遺跡の出土品の事とか、リューがどうして地球で魔法を行使出来るのかとか、他にも聞きたい事はあるんだけど」

「良いぞ。余も色々と語りたい事があったからな! 特に遺跡の出土品については余から色々と話したかったのだ!」


 キラリと目を光らせるリュー。どうやら語りたくてウズウズしていたらしい……まぁ、そもそもおじいちゃんに自慢がしたかったって言っていたしね。

 きっと積もりに積もった話があったんだろうなぁ。これは孫である俺が聞くのが義務ってモノだろうね。ただ、俺自信がめっちゃ聞きたいってのもあるけど。




 そんなこんなで、俺はリューと時間を忘れて語りまくった。それはもう、途中で2P君やフォゥ達が嫉妬するぐらい。

 そして語った事で沢山の事が理解出来た。リューが地球で魔法を使える理由は、リュー自身が異世界の神と繋がったままだから。どうやら空間魔法を使い、魔族の神と繋がった状態を維持し、更には魔力を引っ張ってきているらしい。


「そうそう。余の神が地球へのエスケープを願っておるのだが」


 ……これはまた神様の回収が行われるのでは? ただその場合、その神にはシステムさん達に属する様にといった話になりそうではあるけどね。


 さて、リューが他の魔族を起こすのは何時になるのやら? とりあえず魔族専用の居住区を用意しておかないとかな。

ブックマークや評価等ありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ♡...*゜

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― 新着の感想 ―
[一言] まぁ、とある王国の守護神は神としての力の限りを尽くして信徒達を安全な世界に逃がしたんだし魔族の神も他世界に害しか与えない連中は世界の崩壊に際して力の消耗を少なくするために加護を取り上げてそう…
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