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暴飲暴食のお供に~七海視点~

 恐ろしい勢いで食べ物を飲み込んでいく2人が目の前にいる。

 1人は景。あのロマンあふれるロボバトルだけど、どうやらソレはパイロット達にはかなりの労力が必要だったみたいで……その反動と言えば良いのか? 日を跨いでも腹が異常に減ってしまうらしい。


「もぐもぐ……まぁ、無限の魔力を引っ張ってこれるけど、むぐっ、ソレでも自分の魔力を消費しないって訳じゃないからな。ゴクゴク……ぷはぁ。後、あのコックピット中は異常に暑かったのもきつかったからなぁ」


 などと景は言っており。ただ、たしかに話を振った私が悪いといえば悪いんだけど、食べるか喋るかどっちかにしようぜ?


「ぐむむむ! 余としては、何故に人間がアレほどの魔力を扱えたのかが気になるぞ! くっ……なんだこの肉は! 口の中で溶けるぞ!!」


 そしてもう1人はこのショタ魔族。こいつはすでに胃袋を私達に掴まれてしまったようで、尻尾をブンブンと振りながらテーブルの上にある食べ物を次から次に食らっている。


「まるでアニメみたいな食べ方なの」

「フォゥちゃんはゆっくり食べましょうね」

「……ん。漫画肉があったら完璧」


 そして凄いのはフォゥだな。この光景に全く動じず自分のペースで食事をしている。逆にそれで良いのか? と問いたくなるのは兄のフェルだな。こいつは完全に固まっちまってる。


「魔力については秘密だ。アレはこっちの切り札みたいなものだからな……とはいえ、改良が必要だけどな」

「むぅ……知りたいぞ! 余も戦闘人形をこよなく愛する身なのだ。だというのに、目の前の宝に手を出せぬのは辛いぞ」

「いやいや、流石に教えられないからな? てか、教えても素材を揃えるのが無理だとは思うが……ただそれでも、秘匿技術なのは間違いないから、無理なものは無理だ」


 なんだかとってもフレンドリーな感じになっているけど……実はこの状態になるまで滾々と話し合っていたからなぁ。多分その話し合いの時間も、2人にとっては疲労を溜める時間になったんだろうけど。


 いやいや、それにしてもだ。まさかお茶とプリンで懐柔が出来るなんてなぁ。

 お茶はまぁ、その希少性に驚いただけだったんだけどな。まぁ、目玉が飛び出るぐらいの驚愕ではあったけど。でも、止めを刺したのはオヤツとして出されたプリンだ。……景のやつが泣く泣く自分の分を与えていた甲斐があっただけはある。


 ただ、景の分のプリンが無くなった時に、エリカと雪のやつがうまい具合に点数稼ぎをしていたんだよなぁ。アレを見た瞬間、私は自分の分を一気に食べた事を後悔した。なんだよ「あーん」って。

 そんな2人を真似て、フォゥが「あーん」とやっていたのは可愛かったが……ただ、そんなフォゥ達の様子をみてフェルが「ぐぬぬ……」と嫉妬心を燃やしていたのは、ある意味で見ものではあったかな。


「それにしても、そんなに食べたら腹を崩すんじゃないか? なんか胸焼けがしそうじゃん」

「あー……大丈夫かな。必要以上に食べた分は魔力に変換されるから」

「何その便利な能力……女子の敵なのかな?」


 それ、太らないって事だよな? なにその食の奥義的なスキルは! ちょっと詳しく教えてほしい気がする。


「絶対バズる。いや、むしろ教えないと暴動が起きるかもしれないじゃん」

「甘いものを沢山食べても大丈夫って夢みたいな話だもんね」


 これは皆で共有するべき情報だ。だから食べ終わったらまずその話をしよう。それが平和への道なのは間違いがないから。

 私には見えるよ……もし景がその技術を教えなかった場合、それはもう血の雨が降る未来が待っているのを。ただ、逆にその技術を皆で共有したら、ケーキパーティーとかアイスクリーム祭りが連日連夜行われそうな気もするけど。


「あー……このスキルって言えば良いのか? 食べ物を魔力にするのは、一定以上の魔力を持つ事と異常なほど魔力を消費しないと出来ないからな? 後、食べる物も今回みたいな〝魔力を大量に含んでいる料理〟に限るからね」


 ……ん? それってもしかして、普通のケーキとかでは食べたものが魔力になって吸収されるわけではないって事? 限定的な能力過ぎて、毎回使える訳では無いと? むぅ……それじゃ結局の夢は夢のままってことか。

 ホールケーキを丸ごと食べても大丈夫だったらって思ったんだけどなぁ。世の中そんなに甘くないみたいじゃん。

ブックマークや評価等ありがとうございます((。・ω・)。_ _))ペコリ

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