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勇者見習いは淫魔に惑わされる5

 あれから十数分後。

 ユウナがアイリスに煙に巻かれること、もう何十回か。

 現在、ユウナとアイリスは草むらに身を隠し――。


「えっと、あれがキノコタートル?」


「そうみたい、ですね」


 と、聞こえてくるのはアイリスの声。

 ユウナはそんな彼女へと言う。


「キノコタートルって、大きいんだよね?」


「っていう話でしたね」


「…………」


 ユウナの勘違いだろうか。

 現在、ユウナとアイリスの視線の先に居るキノコタートル。


 すごく小さい。


 正直、普通の亀より小さい。

 とても魔物や、長年生きた亀とは思えないレベルだ。


 今更だが。

 ユウナはキノコタートルに、若干の恐怖心を抱いていた。

 そんなにも大きな亀ならば、襲われたら危険かもしれないからだ。


(そう考えると、キノコタートルが話と違って小さかったのはいい事だけど)


 問題もある。

 それは――。


「なんだかあのキノコ、小さいね」


「え……ユウナ、なんか今の発言すごくエッ!でしたよ!?」


 と、そんな事を言ってくるアイリス。

 彼女はふんすふんすと、興奮した様子でユウナへと言ってくる。


「今のもう一回言ってくださいよ! 今度は「このキノコ、小さくてカワイイ……」でお願いします!」


「どういうこと!?」


「とりあえず、言ってくださいってば! 先っちょだけ! 先端だけでいいんで!」


「意味がわからないよ!」


「にしても、どうしましょうか。キノコタートルのキノコ――あんなに小さかったから、一人分でも足りませんよ」


「急に素に戻るのやめて!」


 これではユウナが一人滑りしているみたいだ。

 なんだか、猛烈に恥ずかしい気分になってくるので、やめてほしい。


 などなど。

 ユウナがそんな事を考えていると。


「あは♪ ユウナってば、本当にからかいがいがありますね!」


 聞こえてくるアイリスの声。

 彼女はユウナに抱き着いて来ると、そのまま言葉を続けてくる。


「さらにはこの抱き心地♪ もうっ! ユウナってば、本当に罪な女ですね!」


「ちょ……っ、苦しいよ!」


「いいじゃないですか! ほれほれ~~~~♪」


「あぅっ」


 瞬間。

 ユウナはとある事に気がつく。


 なんだか、地面が軽く揺れているのだ。

 最初は地震かと思ったが――。


(なに、これ!? 地面に亀裂が入って――だんだん盛り上がってきてる!)


 まるで地面に埋まっている巨大な何かが、這いだそうとしているかのように。

 こんなもの、どう考えても地震のそれではない。


 このままで、地面の異変に巻き込まれてしまう。


 などなど。

 ユウナがそんな事を考えていると。


「!?」


 なんと、ユウナの身体が空に浮遊し始めたのだ。

 よくよく、見てみると。


「あは♪ ユウナってば、私に借りが出来ちゃいましたね!」


 聞こえてくるアイリスの声。

 要するに、彼女がユウナの事を抱きしめたまま浮遊してくれたのだ。


 ユウナが下を見ると――先ほどまでユウナが居た場所は、すでに地割れに飲まれている。

 故にユウナはアイリスへと言う。


「あ、ありが――」


「おっと! そこから先は無用ですよ! 後から身体で返してもらうので、心配は無用ですとも!」


「余計に心配だよ!」


「な~に照れてるんですか、もう♪」


 きゅっきゅっと、ユウナを抱きしめてくるアイリス。

 しかし、ユウナにはわかる。


(アイリスさん、本当は――あたしが気を使わない様に、冗談っぽく言ってくれてるんだよね)


 ジークも優しいが。

 やはりそれと同じくらい、アイリスも優しいのだ。

 と、ユウナがそんな事を考えていると。


「見てくださいよ、ユウナ!」


 聞こえくるアイリスの声。

 ユウナがそんな彼女の視線を追うと、そこに居たのは。


 巨大なカメだ。


 竜化したブランの何倍も大きい。

 超巨大なカメ。


 要するに、先ほど地面を割って出てきた存在。

 それこそが――。


(キノコタートルだよね? 背中に大木より大きなキノコが、何本も生えてるし)


 先ほどの小さなカメ。

 きっとあれは、この巨大カメの子供だったに違いない。

 などなど、ユウナがそんな事を考えていると。


「う、ぅう……人一人抱えたままの、長時間飛行は困難です……む、無念」


 聞こえてくるアイリスの声。

 同時、どんどん下がっていく高度。


「あ、アイリスさ――!?」


 ユウナが声を最後まで出す前に。

 ユウナとアイリスは、キノコタートルの甲羅の上に、墜落していくのだった。


第二章がイイ感じに練れました。

なので四月くらいから、第二章スタートします。


第二章楽しみにしてくれていた読者様は、お待たせいたしました!


また

最近忙しすぎて、他なろう作品の更新含め

更新クソ遅くなっていた事をお詫びします。

申し訳ありませんでした。

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