表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/207

第九章 魔王は正々堂々戦いを挑む2

 そうして時刻は昼。

 場所は――。


「すごい、すごいよジークくん! 地面があんなに遠く――下に見える!」


「さすが魔王様ですね! まさかブランに、竜化能力まで付与していたなんて!」


 と、聞こえてくるユウナとアイリスの声。

 ジークはそんなアイリスへと言う。


「俺は能力を付与したわけじゃない。ブランの力を引き出しただけだ。これは宿魔人としてのあいつが持つ、本当の能力ってわけだよ」


 さて、件のブランが見えない理由だが、それは簡単だ。

 説明をわかりやすくするため話を戻すが、現在の時刻は昼。

 場所は白竜ホワイト・ルナフェルトと化した、ブランの背中の上だ。

 ようするに、ジーク達の足場こそがブランなのだ。


(にしてもブラン、しょっぱなから竜化できるとは思わなかったな)


 ブランは闇の紋章との結びつきが深く、普通の宿魔人より強力な個体だ。

 さらには本人の才能も豊か……だからこその、しょっぱな竜化に違いない。


(でも、ブランのおかげで今日の予定がだいぶ短縮できる)


 ジークとしては、ブランに感謝しかない。

 本当にいい仲間をもったものだ。


「ジークくん、あれ! 見えて来たよ!」


 と、言ってくるのはユウナだ。

 ジークがそんな彼女が指さす先を目で追うと、そこにあったのは――。


 これまで立ち寄った村とは違い、とてもきらびやかな街。

 なかでも、エミールの本拠地であるギルドは凄まじい――巨大な門、遠目に見える武装。

 まるで小さな城……要塞とも言える。


(いったい何と戦うつもりやら。あそこに金を使うなら、街の淀んだ空気をなんとかする方が、まだ有意義だろ……住民から生気をまるで感じない)


 なんにせよ、ここがルコッテ――エミールが支配する街だ。

 そして、ジークの本日の予定の実行地でもある。


(ん? この街から感じる魔力……これはまさか)


 と、ジークはここでとあることに気がつく。

 けれどまぁ、別に仲間に言う程の問題でもないに違いない。

 さてさて、遅れたが……ジークの本日の予定とはもちろん。


「それじゃあ朝説明した通り、これから俺達でエミールと、冒険者ギルドルコッテ支部を潰す。まずは――」


 と、ジークが言いかけたその時。

 ジーク達の前方から、先の要塞による砲撃が。

 下方向からは、弓の形をした炎や雷の玉が飛んでくる。


 竜化しているブランは、これら全てを器用に躱していく。

 もっとも、仮に命中してもブランならばダメージは受けないに違いないが。


(にしても、後者は攻撃魔法か……たしか、方向はメインストリートの方だったな)


 と、ジークはそちらに視線を向ける。

 するとそこには――。


「うっわ、千人くらい居るじゃないですが!? まるで人がゴミのようですね! っていうか、あのエミールとかいうやつ――魔王様にメチャクチャびびってますね!」


 と、そんなアイリスの言う通り。

 ジークの視線の先には、大量の冒険者達。

 その全員が完全武装しているのが見て取れる。


「ジークくん、あれどうするの?」


 と、言ってくるのはユウナだ。

 彼女は不安そうな様子で、ジークへと言葉を続けてくる。


「なんだか、戦争でも始めそうな装備だけど……」


「あぁ、そうだな。たしかにあの装備なら、これから戦争に行くって言っても不自然じゃない」


 しかし、ジークにとってはあれでもまだ不足だ。

 そもそも、人数が決定的に足りていない。


 と、ジークはそんなことを考える。

 その後、彼はアイリスへと言う。


「ブランが警戒してくれてるから、大丈夫だとは思うが――」


「ユウナの護衛ですね!? も~、仕方ないですね! 魔王様のためなら、なんでもやってあげますとも! ……で、行くんですね?」


「あぁ。俺がやるのが一番早い――要塞の方は、エミールがビビッて引きこもらない程度に相手しといてくれ」


「え、ジークくん!?」


 と、聞こえてくるのは、やや慌てた様子のユウナ。。

 けれど、きっとアイリスが説明してくれるに違いない。

 ジークはそんな事を考えた後――。


 ブランの背からメインストリートめがけ、飛び降りるのだった。


さて……これは毎回、言ってることなのですが


面白かったら、この部分より更に下(広告の下あたり)から、マックス星5までの評価や感想できますので、してくれると参考になります。


また、続きを読みたいと思ったら、ブクマしてくれると励みになります。


ブクマとポイントはどちらも、作者が連載する活力になっています。

冗談抜きで、執筆するモチベーションに関わって来るレベルです。

すでにしてくれた方、本当にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ