表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/229

幕間20 ラブリーラビットエンジェルの大冒険②

竜太「やあみんな、土方竜太だ」

エーリカ「ねぇ、私この間、ユーリカと指話の映画を見たんだけど、あれ凄いわね。あの原作者と監督って向こうの世界出身じやないの?ってくらい」

竜太「そんなになんだ?」

エーリカ「うん。本当にいるしね、あんなの」

竜太「じゃあ、その前に見た魔法学園的な映画は?」

エーリカ「あれはダメね。箒に乗って飛ぶとかなんてないし。それに主人公とヒロインが結ばれないとかダメでしょう」

竜太「そこは同感。いゃあ、映画の評価って本当に難しいもんですねぇ。という事で『救国の魔法修行者』スタート!」


斉藤「『超能力学園Z』はどうだ?」

竜太「いや、あれはアメリカンなスケベコメディだろ!」

生まれ育った郷を後にした私とユリィ、付き添いのベッキィお姉さまの三人。西へ西へと戦兎族のテリトリーを進んだ。


私達戦兎族は国未満の、戦兎族による同族部族の連合体なんだ。戦兎族が暮らすテリトリー内に大小15もの聚落があって、王族が居を構える聚落が最も規模が大きい。その人口は千五百人程。戦兎族全体の人口はなんだかんだ老若男女合わせて四千人くらいかな。尤も、老若男女と言っても女が7割にもなるけどね。


戦兎族は女児の出生が他の獣人族や他種族と比べて多いのだけど、じゃあ、男が少ないのにどうやって結婚したり、人口を維持したりしてるの?って疑問に思うでしょ?


まぁ、そこは女系種族特有で、戦兎族に限られた特殊な体質故の婚姻文化が存在するんだ。


戦兎族の男女比は3:7になるんだけど、実は乳幼児から小児に於ける男女比は4:6ってところなんだ。でも男児って身体が弱くって死亡率が高くなってね、無事に成人出来る男児は1割前後減ってしまうの。それに対して女児は身体が強くって死亡率が男児より低く、結局3:7に収まってしまうというね。


そして、戦兎族の慣しでは男児だからといって特別扱いはしないんだ。だから無事に育った男児は少数になりながらも生え抜きの屈強な戦士になるんだ。


そうした訳で、戦兎族は男の通い婚が一般的。ある意味男にとっては(都合の)良い社会と言えるね。まぁ、そこは人によりけりなんだろうけど。


そして、戦兎族に限られた特殊な体質っていうのは、戦兎族の女性はヒト族と子を為しても生まれて来るのは必ず戦兎族の兎獣人だって事。不思議だよね?だって普通は獣人族とヒト族が結婚して子を為したらヒトか獣人のどちらかの子供が生まれる訳だし。


戦兎族は種族が異なる獣人やエルフ、ドワーフ、魔族とだって子を為したら、生まれるのは戦兎族の兎獣人。


だから、戦兎族の女性の婚姻対象は同族の男だけじゃなくて、他種族の男も大いに含まれているのね。中でもヒト族の男が人気あるかな。それで、遭難して戦兎族の女性に助けられた冒険者や商人の男はその多くが戦兎族の女性と子を為しているんだ。


私とユリィも自分の父親と会った事ないし、母から父親がどんな人なのか聞いた事がなかった。だから、子供の頃はよく「もしかしてだけど、私達って本当は姉妹なんじゃないの?」なんて話してたんだよね。その後はどっちが姉かで揉めるのが毎度の事だったけど、あ〜、なんか懐かしいなぁ。



戦兎族のテリトリーを出る頃になると、北の精霊樹の偉容が見えて来る。その高さは800リョーメくらいで、その幅は55リョーメほどと言われている。


「「大っきい…」」


北の精霊樹を見上げた私とユリィの口から図らずも同時に感嘆の声が漏れ出た。中央山地から北の精霊樹平野へと注ぐルクプール川は深い大森林を潤す。その樹海の向こうには北側の外輪山を背景に葉を茂らせ、縦横に枝を伸ばした北の精霊樹が聳え立っている。


「ホント、凄いよねぇ。何度見ても溜め息が出ちゃうもん」


ベッキィお姉さまもう何度か王府の任務でサラクーダ市とテリトリーを往復している。勿論、単なる往復ではない事は言うまでもないよ?そんなお姉さまであっても聳え立つその偉容は絶景だというのだから、初めて見る私とユリィが見呆けてしまうのもしょうがない事なんだよ。


因みにベッキィお姉さまは私とユリィよりも3歳上の19歳。野伏としては使い走りの新人ポジションから任務をこなせる中堅どころに足を踏み入れたところ(本人談)らしい。


私とユリィとも郷社で一緒に暮らしており、郷社を出てからもお姉さまは剣術の稽古などをつけてくれたりと親切で、とても面倒見の良い先輩なんだ。


ベッキィお姉さまは肩まで伸ばしたオレンジ色の髪で、皆よりも少し耳が長いの。優しげで大きなたれ目には黒い瞳、色白の肌には頬に薄っすらと雀斑がある。明るくってとても可愛い。郷社でも面倒見の良さもあって皆に好かれ、特に小さな子供達から懐かれていたっけ。


「ほら、二人とも。いつまでも見惚れてないで行くわよ?夕方前にはキャストン領に着かないとなんだからね?」


「「はーい」」


戦兎族のテリトリーから出て北の精霊樹を過ぎると、最初に着くのは猫獣人のキャストン侯爵家が治めるキャストン侯爵領、その領都キャストン。私達はそこに暫く滞在、冒険者登録をして冒険者としての実績を積む事になっている。

いつも『救国の魔法修行者』をお読み頂きまして、誠に有難う御座います。宜しければブクマ登録、評価、感想など宜しくお願いします。


それでは次話「ラブリーラビットエンジェルの大冒険③」をお楽しみに!


Not even justice Iwant to get truth ! 真実は見えるか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ