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信孝なんかに『本能寺の変』のとばっちりで殺されていられません~信澄公転生記~   作者: 柳庵


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444話 バテレンが来た! 六の段

またまた、間隔が空いてしまいました。

ルイス・フロイスの「日本史」を読み始めたら、それで時間がとられました。

ども、坊丸です。

ロレンソさんとの面会の後、今後の方針を決める柴田家の会議に参加させられた坊丸です。

自分、預かりの身なんで、そんな大切な会議に呼ばれても…と、思ってたら、自分の意見が通ってしまう不思議。それで良いのか、柴田家。


まぁ、決まったことには従いますし、自分で提案した内容ですからね、動かないわけには行かないって話ですよ。


で、翌日。

奇妙丸様の小姓衆仕事の合間に、佐久間信盛殿の嫡男、牛助くんに信盛殿の現況確認。

どうやら、信盛殿は、近江の新しい領地に向かってるとのこと。柴田の親父殿と同じだね。

ついでに、バテレンが訪ねて来なかったかも確認しました。来たけど、信盛殿が不在だから追い返したらしい。なんてこったい。それじゃ、藁にも縋る思いで柴田家の門を叩くわけだよ。全く、ヤレヤレだぜ。


そして、仕事の隙を見て、信長伯父さんの小姓衆部屋にちょっと訪問。

顔見知りの堀久太郎殿が居たので、大津長昌殿の行方を聞いてみました。で、大津長昌殿は現在京都。そして京都で寺社仏閣の統制や取次みたいな仕事をしてるらしい。うん、これはすぐには岐阜に帰ってこないやつやね。


帰宅後、婆上様達に自分で調べたことを報告する前に厠に行くふりをして、桃花さんから甲賀衆経由の情報を確認です。

うん、自分で調べた情報とほぼおんなじ。裏が取れたので、安心して報告できますな。


文荷斎さんと勝定さんも来ていたので、情報共有。そして、文荷斎が予定通り親父殿への書類作成&選ばれた馬術が達者な若衆が使者として出立。


後は、近江の親父殿、次兵衛さんがその書状を読んでどう対応するか次第。なので、待つしかないわけですよ。

で、五日後。親父殿が岐阜に帰って参りました。 

予想よりも早い感じです。近江国は蒲生郡まで行くのに馬を飛ばしに飛ばして2日ほど。つまり到着して、話を聞いて、仕事をそれなりに切り上げて、自分も早馬を飛ばす速度で駆け抜けて5日ってとこ。

まぁ、次兵衛さんに仕事丸投げにして飛び出してきたから早かった可能性もあるんですがね。柴田の親父殿だし。


帰ってきた親父殿はすぐに和田殿の岐阜屋敷に使いをだして、バテレンに連絡を取りました。

当然、バテレンたちはすぐに柴田の屋敷を訪問したいと言うことになるわけです。で、翌日には屋敷を訪問することになるわけですが…。残念、自分、小姓衆仕事の日です。いやぁ、本当に残念だなぁ(棒読み)


「そうか、明日はバテレンらが来るのだが…。坊丸は城か」


「はっ。親父殿。柴田家にとって一大事といえそうな事態でございまするが…。申し訳ございません」


「母上、勝定に話を聞いたが、先日屋敷に来たバテレンは元琵琶法師なのだな?」


「そうですね。名を了斎、キリスト教に入信したときについた洗礼名をロレンソというものでした。目が悪い様で、顔に痘痕があり禿頭の修道士でした。ルイス・フロイスという司祭の名代で来たとか。日乗とか言うものに妨害されているので、キリスト教の京の都での布教許可を望んでいるよし。伯父上に布教の許可をもらいたいのでございましょう」


「日乗か…。あれは、な。才もあり、弁も立つのだが、法華第一がすぎるのが玉に瑕よ。キリスト教を目の敵にしておるし、他の仏教諸派も激しく口撃するようなところがあるからなぁ。ただ、才はあるのだ。故に、殿にご下命があった皇居の修繕を村井貞勝殿と組んで行っているくらいだしな。

ところで、ルイス・フ…とかなんとかいうのが南蛮人なのか?和田殿に伴われて殿に会っていた南蛮人がおったが、名前はなんと言ったかなぁ…」


ルイス・フロイスですよ、親父殿。まぁ、この時代の方々は外国人のカタカナ表記の名前なんか馴染みないから仕方ないよね。


「ルイス・フロイス殿、ですね。司祭で京の都や堺の布教責任者なのだとか。名前から察するに、南蛮人、紅毛人で間違いないかと」


「殿に南蛮人が面会したときは、側に通事を務める従者がおったが、此度はいるのかのぉ」


「ロレンソ了斎殿が通事を相務めるのではございませんか?元琵琶法師というだけあってなかなかに弁の立つものでございましたし」


「なら、安心か。さすがに南蛮人と差し向かいで話すのはどうしたものかと思っておった。そうそう、せっかくであるからな、当家で一席設けてバテレンの衆をもてなそうと思うのだが、なにか良い知恵はないか?坊丸?」


って、明日、自分は不在なのに、対バテレン用の饗応膳になにかいいアイデアないか出せ!と。

はぁ~。考えるけど、考えますけどね。

南蛮人・紅毛人だからヨーロッパの人でしょ?ルイス・フロイスさんは。で、戦国時代はだいたい大航海時代に一致しているし、イエズス会の人だから、多分、スペインとかポルトガルの人でしょ。


スペイン料理といえば、パエリア・アヒージョ・スパニッシュオムレツと思いつくけど、ポルトガル料理ってなんだろう?干したタラを使った料理が有名だった気がするけど…。詳細が全く思い浮かばんのよ。

ルイス・フロイスってスペイン人なのか?ポルトガル人なのか?まぁ、地続きの国だし、似たような料理とかあるに違いねぇ。


幸いなことに、初夏なので大蒜(ニンニク)の芽があるし。まぁ、干した薄切りニンニクも在庫であるんだけどね。オリーブオイルはないけど菜種油はあるし、卵も確保してあるから、アヒージョ的な料理とスパニッシュオムレツはできると思うけど…。

あ、明日は自分がいないから、今日中にお滝さんに料理の提案しとかないと…。とりあえず、スパニッシュオムレツみたいな感じのを提案しとこ。あとはプリンかな。

ルイス・フロイスが柴田勝家の屋敷を訪問して饗応を受けたのは本当のお話。


ルイス・フロイスは、ポルトガル人です。

ポルトガル料理は干し鱈「バカリャウ」を使った料理が有名。干し鱈とじゃがいも・玉ねぎの卵とじ「バカリャウ・ア・ブラス」、干し鱈のコロッケ「パステス・デ・バカリャウ」等があるらしいですよ。

他のポルトガル料理は検索してください。

スパニッシュオムレツは「トルティージャ」が正式名称らしいです。


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