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【10/15 発売】肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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30/87

30:レオンは訝しんだ。

 



 ✾ ✾ ✾ ✾ ✾




 明日が休みだったこともあり、夫婦でイチャイチャしていた。


 風呂上がりだったはずのクラウディアから、カラアゲの匂いがしたのは置いておくことにした。

 酒のツマミとしてカラアゲを置いた者は、探し出して説教すると心に決めながら。


「クラウディア? 眠いなら寝なさい」

「んっ…………まだ……こうしていたいだけです」


 胸にすり寄ってくる新妻、プライスレス! なんという可愛らしさなんだ!

 もしやこれは、もう一回戦に突入可能なのでは!?

 じわりじわりと持ち込んでみよう。


「明日は休みだ。私ももう少しこうしていたい。たまには一緒に昼くらいまで寝るのもいいな?」

「そうですね、少し肌寒くなってきましたし――――」


 そこでクラウディアが急に言葉を切り、考え込んだ。

 キュッと引き締まった尻たぶを撫でていたら、手の甲を抓まれてしまった。


「明日の夜はポトフにしましょう」

「…………う、うん。温まるだろうな?」


 ソソソッと手を滑らせ太股を撫でようとしていたら、またもや手の甲を抓まれてしまった。しかも、さっきより強めに。


「レオン様!」

「っ、はい……」

「聞いてますの!? ピロートークを蔑ろにする男性は嫌われるそうですよ!」

「…………………………うん。まぁ、そうだろうが…………明日の飯の話を、ピロートークとしてカウントしていたのか?」

「へ?」


 クラウディアが本気でポカンとしていた。

 口を半分開いて見上げて来る顔は、いつもの艶やかな美しさとは違い、少し幼さの残る顔。

 妙な支配欲が生まれてしまいそうになる。


 髪をかき上げるように頭を撫で、額にキスを落とす。

 クラウディアが猫のように目を瞑り、少し顎を上げた。まるで唇に欲しかったような仕草は、酷く扇情的だった。

 問題なのは、本人は全くそのつもりがないということ。


「はぁ…………」

「レオン様?」

「ん……どうにも、君との間にある溝が埋められない気がする」

「え?」


 ともに狩りに出掛けると、とてつもなく安心して動けることが分かった。長年の相棒とも言えそうなほどに、無駄な会話なく行動できる。

 だか、夫婦としてこういった時間になると、途端に俺からの想いのほうが大きくなり…………押し付けそうになってしまう。

 

 ふと考え込んで、『ああ、そうか』と気付く。

 俺は、クラウディアに伝えていない気がする。


「クラウディア――――」




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◇◆◇ 10/15発売! ◇◆◇


肉食令嬢は、肉のために結婚することにした。
書籍表紙


表紙&挿絵は『春名ソマリ』先生っ!
お肉お肉なクラウディアと、甘やかし上手なレオンがめちゃくちゃ幸せそうに描かれてるぅ!

そして、どえらくラブラブな挿絵に悶えてけろ!!!!

♣ カクコン10受賞作! ♣
KADOKAWA ビーズログ文庫様より、10/15 発売です。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

販売店舗一例としてリンクボタンを置いておきます。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「クラウディア――――」 カラアゲの後の油を香油にするのはやめなさい。。。
[気になる点] 対読者なお預け回でした(~_~;) [一言] 更新感謝です^^ 最近体験した中では間違いなくもっとも生殺しな『次回に続く』でした><
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