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それから

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

私達がモルドールに帰ってから1ヶ月がたった。


その間に起こった出来事といえば、イーツ君が我が家に引っ越してきた。


イーツ君の為に父は、我が家の1室に部屋を、庭に小さな工房を用意した。


自分の工房を持てたイーツ君は喜びすぎて、ほとんど部屋に戻らず工房に籠りっきりになりかけて、慌てて父から仕事の時間以外は工房に行かないよう告げられた。


我が家がブラック企業になっては大変だ。


また、手紙のやりとりを始めた誘拐仲間であるランベール王国のクロエから今年中にモルドールに遊びに行くと連絡が来た。


なぜか兄も連れてくるからよろしくと書いてあったが、ラリーさんもモルドールに用事があるのだろうか。


オベリオンは我が家がすっかり気に入って1週間ほど滞在していたが、1週間を過ぎた頃奥さんが迎えにきた。


妖精女王である奥さんは、青みがかった白銀の長い髪のとても美しい女性で、ティターニアと名乗った。


「いつまでも帰ってこないからどこかに女性でも作ったのかと思ったが、怒鳴り込んでみたらこんなにかわいい子がいるなんて」


彼女は私をずっとナデナデしながら、オベリオンにお説教をしていた。


オベリオンが助けを求めるような顔で私を見てくるので、


「まあまあ、我が家も特に帰るよう言わなかったのも悪かったです。ここはなんとか仲直りしてもらえませんか?」


と仲裁に入ると、ティターニアさんは、


「別にケンカしてないわ。少しお説教しただけよ。まあ、この人の愚行のおかげで可愛い貴女に会えたのだからこれで終わりにしましょう。帰るわよ、あなた」


とお説教を終わりにしてくれた。


「はい!」


オベリオンはここぞとばかりに元気に返事をした。


「それじゃあね、いとしの子。私からも祝福を」


ティターニアは私の頬にキスをするとオベリオンの首根っこのあたりをつかむと溶けるように消えて言った。


しばらく惚けていたが、まさかと思って自分のステータスを確認したら、しっかり妖精女王の祝福が加わっていた。


やられた…。


それから少し日々は過ぎ、私は6歳になった。


一昨日、修行の旅からシエルが帰ってきて、挨拶に寄ってくれた。


シエル親子はしばらくはモルドールを拠点に過ごすらしく、ウチの近くにあった空き家を借りたそうだ。


そして今日、シエルに誘われてピクニックに行くところなのだ。


「おはようございます。ソフィアいますか?」


どうやらシエルが迎えに来てくれたようだ。


私はニーナさんと朝早くから一緒に作ったサンドイッチとデザートのアップルパイが入ったバスケットを持ってシエルのいる店の方に向かった。


「おはようシエル。いつでも行けるよ」


当然のようにガブリエルがついてくるとおもったが、何故か父と母に何か言われて悲しそうにしていた。


「ソフィア様、私は少し用事がありますのでご一緒できません。帰る時はお迎えに行きます」


え?珍しい。


「そうなの?」


私がいうとガブリエルは、


「もちろんソフィア様が何か危険なことに会ったら何を置いてでもすぐ駆けつけます。その時は大きな声で呼んでください」


と強く私の手を握ってきた。


「うん、わかった。シエルもいるし、そんなに遠くへ行くわけでもないし大丈夫だと思うけど、もしもの時は呼ぶね」


「必ずですよ!」


そんなやりとりがあり、やっとシエルと出かけることができた。







読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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