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帰還しました

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「おーい、モルドールの街が見えたぞ」


マルコスさんの声に外に、馬車の前方に身を乗り出して見ると、遠くにモルドールの街が見えてきた。


「ほんと!見えたよ!モルドールに帰ってきた」


私は嬉しくなって父に報告した。


「そうしてると、ちゃんと5歳に見えるわ。かわいいわねえ」


リジーさんがしみじみ言う。


「本当に可愛らしいですねえ」


ガブリエルはこれが通常だ。


早くみんなにお土産を渡したくてうずうずする。


みんな元気かな。


モルドールの街の入り口を守っている門番さんは、父や紅蓮の剣の皆とは顔見知りでほぼ顔パスだ。


街に入ると、食の街モルドールと言われる食べ物の美味しそうな匂いと活気が出迎えてくれた。


「ああ、この匂い。モルドールに帰ってきたという感じがするわ」


リジーさんも嬉しそうだ。


紅蓮の皆を冒険者ギルドの前で下ろしていく。


父も一度冒険者協会で降りて依頼完了のサインをしてから再び馬車に乗り込んだ。


紅蓮の皆と離れるのは少し寂しかったが、同じ街にいる者同士いつでも会えるだろう。


次はいよいよロイド商会本店。


つまり実家に向かう。


今は商会の営業時間なので、馬車倉庫や厩がある裏手の方に到着した。


「お母さん、ニック、皆、ただいまー!」


「今帰ったよ」


ジェイコブが馬車と馬をスタッフに預けている間に先に裏から店に入った。


「お帰りなさい。長旅お疲れ様でした」


お母さんだ。


急に5歳児の気持ちが強く出たのか甘えたい気持ちでいっぱいになった。


「ただいま、お母さん」


私が言うと母は腕を広げて抱きしめてくれた。


はあ、幸せ。


家族っていいな。


私はしばらく母の胸を満喫して、その場所を父に譲った。


「お帰りなさい、クリストファー。お仕事お疲れ様」


「ああ、ただいま。皆変わらないかい」


うーん、身内ながら絵になる夫婦だ。


「お帰りなさい。巡回お疲れ様だったね」


とそこへニックを抱いたニーナさんがやってきた。


「ニック〜!会いたかった!」


わー、可愛くなって。


ニックは両手をこちらに伸ばしてアウアウと何か話ている。


「ニック!かわいい!お姉ちゃんだよ。覚えてるかな」


ニーナさんが屈んでニックを私の目線に合わせてくれる。


ニックは私の顔に小さな手で触れると


「えーたん?」


と話しかけてきた。


え?もう話せるの?


うちの弟天才じゃない?


「お母さん!ニックがお姉ちゃんって喋った!」


「ふふ、つい最近言葉らしいものを話し始めたのよ。早いわね」


そこへ馬車を置いてきたジェイコブが入ってきた。


「ただいま。やっぱりモルドールは落ち着くな」


「お帰りなさい。お疲れ様。皆お腹空いたでしょ。さあ、奥に食事も準備できてるよ」


私達は帰ってきた興奮で忘れていた。


「あの〜」


影にひっそりと佇んでいたガブリエルが前にでた。


「あっ、そうだ。ガブリエルだ」





読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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