次の街
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。
次の日の朝、コーラルと言う次の街に旅立つ私たちをシエルが見送りにきてくれた。
シエル親子はまだファンダムの街でダンジョンに潜るらしい。
「まだまだもっと強くなりたいんだ」
とシエルは言っていたが、私にしては十分強いと思う。
「そりゃあ、隣にこんな強い奴がいたらな」
「そうねえ、少年には負けられないプライドがあるわよね」
とマルコスさんとリジーさんは話し合っている。
シドさんが強すぎると言うことだろうか。
シエルはコーラルには寄らないらしいので、次会うのは今度こそモルドールかもしれない。
出発した私は、いつものように馬車の中で次の街について聞いてみた。
「次の町のコーラルは今までで一番小さな町だよ」
「一言で言うと農業が盛んな町かしら」
「へー、農業ですか」
「そうだな。住民は農家がほとんどで、うちみたいな商会が農作物を買い取って他の街におろしているんだ」
「そうそう、それで町の人は生活用品を買っていくのよね」
なるほど。
「コーラルの野菜は特別だ。見た目もよければ味も格別だ」
「モルドールでもコーラルの野菜を気に入って、取り寄せて使っている料理人がいるわよね」
「そんなに美味しいんですか?」
「うちでも時々コーラルの野菜を使ったメニューが食卓で出てたぞ。例えば、トマトとか」
「トマト!あの時々夕食のサラダで出るトマト?」
そのトマトは味が濃くて甘味と酸味のバランスが最高なのだ。
「他にも色々インゲンとかきゅうりとか…」
私のお気に入りの野菜ばかりじゃないか。
コーラルに行くのがとても楽しみになった。
「ソフィア様、そのトマトとか言うものは美味しいのですか?」
ガブリエルが私にたずねた。
「ガブさんトマト食べたことないの?」
まずい、リジーさんが驚いている。
「ガブさんは山奥育ちだから、トマトを食べたことはなかったのかな」
父、ナイスフォロー。
「トマト、美味しいよ。ガブさんもコーラルで色んな野菜を食べようね」
「はい、是非食べたいです」
それにしてもガブリエルはなんでも食べるけど、天使の食生活ってどうなってたんだろ。
後で聞いてみよう。
「そんなに美味しい野菜がたくさんあるなら、美味しいお料理を出すレストランも多いんでしょうね」
私の言葉を聞いて、父とリジーさんは顔を見合わせた。
「そういえば、あんまりないな」
「そうですね、あんまりないですね」
どう言うことか聞いてみると、町の人はあまり外食せずに家で食べることが多いのでレストランはあまりないとのこと。
「宿屋もあんまりないな」
「確かに、コーラルに来るのは野菜を仕入れる商人くらいか」
今までの町とはだいぶ雰囲気が違うようだ。
一体どんなところなんだろう。
読んでいただきましてありがとうございました。
感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
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