ドリス①
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。
シエルを見送って、私たちは次の街ドリスに向かった。
次のドリスは自然と街並みが調和した所で、妖精の街と呼ばれている。
なぜ妖精の街と呼ばれているかと言うと、街の人が妖精の存在を大切にしており、至る所で妖精がいるような、妖精の為の場所があるらしい。
そしてちょうど年に一度のお祭りである妖精の花祭りが開催される時期で、街はとても賑わっているのだ。
ロイド商会ももちろん祭りを全面バックアップだ。
祭りに必要な花や資材など無料で提供するらしいが、その分しっかり稼がせてもらうと言うことだ。
私はしっかり商人の勉強をしつつ、祭りも楽しもう。
街に入ると祭りの本番前にも関わらず、すでに沢山の観光客でごった返していた。
街の人も祭りの準備で忙しそうだ。
「やあ、ロイド会長。今年もよろしくお願いしますよ」
ドリスの支店長さんが出迎えてくれた。
がっしりとした体格のいい元気そうな人だ。
「よろしくお願いします」
「こちらが娘さんですな。ふむ、妖精に好かれそうな美しさですね」
「妖精に好かれる?」
「はい、妖精は美しいものが大好きですから。毎年花祭りの山車の上に乗る乙女たちも見た目が美しいものたちが選ばれるんですよ」
「へ〜、山車が出るんですか」
「祭りは2日にわたって行われるのですが、2日目には乙女たちが山車の上から花びらを撒くんです。そして、その花びらを街の人は妖精の祝福と呼んでいて、花びらを浴びるとその一年は幸せになれると言われています」
そんな言い伝えがあるんだ。
「素敵ですね、それは是非花びらを浴びたいです」
「ええ、是非祭りに参加していってくださいね」
そこで父が何か考えついたように支店長に言った。
「そういえば、もう祭りの屋台の場所と出すものは決まってるのかい?」
「はい、いつものように大通りの広場に2店舗分抑えています。出すものもいつものように鳥の串焼きとエールで1店舗、ホットドックとレモネードが1店舗です」
「そうか…小さくてもいいんだが、もう1店舗出すスペースはないかな?」
「広めに取ってあるので小さめの店舗ならもう1店舗出せますよ。屋台も材料が余ってるので作れます」
「よし!それならソフィア、ガブさんとジェイコブで屋台をやってみないか?」
「え?」
自分で屋台なんて楽しそうに決まっている。
「しかし会長!祭りの初日は明後日ですよ。そんなすぐに仕入れや準備ができますか?」
支店長は慌てて父に言った。
「そうだね、君の意見ももっともだ」
父は私に向き直った。
「さあ、ソフィア。祭りは明後日だ。屋台の骨組みと看板はこちらで用意できる。今この支店と魔法袋の中にあるもので準備できそうかい?」
私は考えた。
明後日となるとあまり時間がない。
焼き鳥とホットドッグの隣に出すのだからできればスイーツの屋台にしたいところだ。
クレープやベビーカステラ、綿あめなど色々思いつくが、焼き型や焼き台がいるものは間に合わない。
「ガブさんちょっといい?」
ガブリエルの耳元でこそこそ相談する。
「大丈夫です。それならできます」
あとは材料だな。
「魔石2つ、深めのお皿沢山。あと形が悪くてもいいからフルーツ沢山。いちごや桃。あとミルクと砂糖」
「フルーツは見た目は悪くてもいいのかい?」
「シロップにしたり、カットして上にのせるから見た目は関係ないよ」
「深めのお皿で提供するのかい?」
「うん。あ、そうだ、スプーンもいる」
私はどんな物を提供しようと思いついたのか話し出した…。
読んでいただきましてありがとうございました。
感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
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