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サリバン④

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

父達とそんな話をしている時、支店の外が何やら騒がしくなった。


「おう、クリストファー、今年もやってきたか」


かなりぽっちゃりしたおじさまが、上から目線で店の奥のスタッフルームの方まで入ってきた。


顔のパーツは整っているのに、残念ながら顔が大きく背が低く、ぽっちゃりしている。


うーん、勿体無い。


「一体うちの店に何しにきたんだ、マイケル」


どうやら父の知り合いみたいだ。


しかし、父もジェイコブもスタッフも明らかに迷惑そうな顔をしている。


この人はもしかして…。


「父様、いきなりすぎますよ」


後ろから優しそうなタレ目の少年がぽっちゃり紳士を追いかけてきた。


「いいんだ。こいつは2、3日しかこの街に滞在しないからこうしてわざわざ私が出向いて来てやってるんだ」


「はあ?来てくれと頼んだ覚えはないが」


父は言い返した。


やはり間違いない。


「お父さん、この方がスミス商会の方ですか?」


私が聞くと、ぽっちゃり紳士が答えた。


「そうだ、よくわかったな。私がスミス商会会長のマイケルだ。こちらは息子のジャックだ」


「初めまして、ソフィアです」


私は2人に挨拶した。


「で、何しにきたんだ?何か用があるからわざわざきたんだろ?」


父がぶっきらぼうにたずねる。


「そうだ、お前に2人目が生まれたと聞いてな。2人目は男だったらしいじゃないか?」


「だったらなんだ?」


父よ、喧嘩腰だな。


「それでだ。お前のところのその娘を、うちのジャックの婚約者にしてやろうと思ってな」


は?今何て?


私達全員がフリーズした。


「ふ、ふ、ふざけるな!!」


「そんなこと絶対させないぞ!」


「お断りします」


「殺してもいいですか?ソフィア様」


私達全員が一気に発した言葉に流石のマイケルもたじろいだ。


「急に何を言い出すんですか!父様!」


「大きな商会同士の良い縁談だろうが」


息子のジャックが私達に頭を下げた。


「父がいきなり訳のわからないことを申しました。お許しください。しっかり我が家で話し合いますので、先ほどのことは忘れてください」


「お、おう」


父も戸惑っている。


息子はしっかりしているようだ。


「とにかく帰りますよ、父上」


「いや、今じゃないとこいつに話す機会が…」


「我が家のことは我が家で解決しましょう」


そして私達に


「お騒がせしました」


と一礼し、2人は帰って行った。


「一体なんだったの?」


と私が聞くと


「冗談でも許しがたいです。息子が出てこなければ殺してしまうところでした」


「いや、殺しちゃだめだよ」


ガブリエルにはしっかり言っておかないと。



読んでいただきましてありがとうございました。

感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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