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北の街 サリバン①

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「ちょっと寒いな…」


サリバンが近づいて来た頃からぐっと気温が下がってきた。


「大丈夫ですかソフィア様、今外気を適温にする魔法をかけます」


ガブリエルが何やら怪しげな魔法を使おうとしてくる。


「いや、いらないから。上着を着ればいいだけだから」


私は魔法を断って、荷物から上着を出した。


「お父さんも上着いる?」


「ああ、もらうよ。温度が下がるとサリバンに近づいて来たって感じがするな」


父が上着を受け取りながら言った。


「リジーさんはそんな薄着で寒くないの?」


結構露出多めの薄着だが寒くないのだろうか?


「私達は筋肉が多いからこのくらいでは全く寒さは感じないのよ」


なるほど、さすが冒険者だ。


ガブリエルは聞いて欲しそうだが、聞くまでもない。


「ほら、街が見えてきたぞ」


道の前方に大きな街が見えてきた。


「大きな街だね。モルドールと同じくらい?」


「何を言う。モルドールの方が大きいに決まっている」


なぜかムキになる父をその時は不思議に思わなかった。


大きな門で手続きを終えて入った街は、やはり賑わっていた。


「へえ、なかなか賑わっているね」


「そうか?そうでもないだろ?」


ん?なんか父の様子がおかしいかも。


そうこうしているうちにサリバン支店に着いた。


おお、支店にしてはなかなか立派だ。


「会長、ようこそサリバン支店に」


スタッフ一同出迎えてくれる。


「ああ、今年もよろしくな。早速だがスミス商会の最近の動向はどうだ」


スミス商会?


「ジェイコブ、スミス商会って何なの?」


こっそりジェイコブに確認すると、スミス商会とはこの街に本店を置く商会で、我がロイド商会と同じように父の代から頭角を現している大商会。


つまり、父の若い頃からのライバル商会というわけだ。


なるほど、それで父があんなにムキになったいたのか。


父の意外な一面だ。


さらにジェイコブ情報によれば、この街の北側には鉱山があり、この街は鉱山資源で発展したとのこと。


街には他では手に入りにくい宝石や鉱物素材が多く出回っているようだ。


「へー、見て見たいな。いいものがあったらお母さんやニーナさんにお土産にしたいし」


「それはいいですね、ぜひ見に行きましょう」


ガブリエルがいつものように街歩きに賛成した。


「お母さん達にいいお土産があったら買ってくれるかい?お小遣いを多めに渡しておくよ」


父が私に金貨を数枚渡してきた。


え?一体どれくらいのお土産を想像してるの?


5歳児に渡すには多くない?


「お前の見立てはなかなかだから信用してるよ。いい物だったらお金を惜しまず買いなさい」


確かにステータスで物の情報は見られるけどプレッシャーだな。


街についてスタッフに聞くと、最近は鉱山の資源が減っており、鉱山を離れる鉱夫たちも出てきているとのことだ。


街には活気があるように見えるが、これ以上新しい鉱脈が発見されないと、街の衰退にも繋がるのではないかと街の人達は危惧しているらしい。


「新しい鉱脈が見つかるか、何かそれに代わるものでもできればいいのですが」


確かにそれは、この街の人にとっては大きな問題だ。


この街はロイド商会の支店もあるし、ここから他の店に鉱物を使った品物も流通される。


決して他人事ではないのだ。


何か解決のいいヒントがあればなあ。


私とガブリエルはともかく街の様子を見に行くことにした。








読んでいただきましてありがとうございました。

感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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