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魔物は美味しいです

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

父とジェイコブはガブリエルのことをすんなり受け入れてくれた。


逆にこちらが拍子抜けするくらいだ。


元々父は超の付くお人よしなので問題ないだろうと思っていたが、ジェイコブまでもすんなり受け入れるとは予想外だった。


これもガブリエルが周りに与えるいい印象と私の運の良さだと思おう。


さて、ガブリエルには人間のふりをしてもらうということで話がまとまった私たちは、ガブリエルを商人見習いとして扱っていくことにした。


ただし、私の安全優先で。


ここはガブリエルが絶対に譲らなかったところだ。


次の朝、父がアルバーンの市場調査に行く時に私とガブリエルもついていくことになった。


私も今の所、将来の職業として商人になりたいので、父について街に行けるのは嬉しい。


ガブリエルと共に商人について学んでいこうと思う。


昨日もガブリエルと街を少しみたが、アルバーンの街は交通の要とあって、主に旅人たちで賑わっている。


だから市場を開いているのは主にこの街の人である。


近くで取れた野菜や肉料理、保存食、武器などが主に扱っている物だ。


最もこんな屋台で売っている武器は大したものはないらしいが。


「これは何の肉かな?」


父が屋台の店主に尋ねる。


「旦那お目が高い!これは最近ここらで暴れ回っているロック鳥の串焼きだよ」


「えっ!ロック鳥って魔物でしょ?食べられるの?」


私は思わず父に尋ねた。


「もちろん。ロック鳥以外にも毒のない魔物はほとんど食べられるよ。魔物によっては高級食材として扱われているんだ」


「お嬢ちゃん、魔物を食べるのは初めてかい?」


「うん、そうなの」


「ロック鳥は癖もなく美味しいよ。試してみるといい」


父は店主に向かって言った。


「それじゃあ、3本もらおう」


「まいど!こんなかわいいお嬢ちゃん見たことないね。お嬢ちゃんの分はオマケだ。2本分の金額でいいよ」


私は店主のおじさんからホカホカの焼き串を受け取った。


恐る恐る口に入れると


「美味しいっ!」


鶏肉に似た味ながらも、さらに濃厚でジューシーだ。


甘辛いタレが香ばしく焼かれて更に美味しさを増している。


「これは!昨日の串焼きも美味しかったですけど、さらに美味ですね」


ガブリエルも気に入ったようだ。


「だろう?また機会があったら色々な物を試してみな」


店主は笑ってそう言った。


「魔物は冒険者や騎士が命懸けで討伐してくれるんだ。討伐された魔物は魔石だけでなく、肉も皮も骨や鱗も使えるものは全て使って無駄にしないようにするんだよ」


「そうなんだ。だからお父さんも討伐した魔物を魔法袋に入れているんだね」


この街へくる途中、魔物に襲われたことがあったが、恐怖を感じる間もなく紅蓮の剣の皆とガブリエルで倒していた。


「まぁ、あれは討伐した紅蓮の剣のみんなの物だけどね。素材が傷まないように預かっているんだ」


そうだったのか。


「うちの店で取り扱っている革製品には魔物の物もあるよ。高ランクの魔物の中には火や水に強い高級な革が多いんだ」


「そうなんだ。そんな素材が手に入るといい商品ができるんだね」


まだまだこの世界で知らないことが多いなあ。


「ソフィア様、ご希望の魔物がおりましたらひとっ走り狩ってきますが?」


串を片付けながらガブリエルが私に言った。


「い、いいから!別に狩らなくていいからね!」


なんか頼んだらなんでもやりそうで怖い。


ガブリエルのことは私がしっかりしないと。








読んでいただきましてありがとうございました。

感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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