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アルバーンの街

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

数日で私達はアルバーンの街に到着した。


港町であったトリスタンとは違い、旅の中継地点として栄えているここは、圧倒的に旅の人が多い。


「ロイド会長、巡回お疲れ様です。アルバーンの街にようこそ」


ロイド商会アルバーン支店の品揃えは圧倒的に旅の食品、日常品が多いらしい。


保存食に水袋、薬や野営用品などが中心だ。


あっ、このお鍋良さそう。


前回のように父とジェイコブは支店の帳簿や品物をチェックしたり、店の問題点を話し合ったりしている。


紅蓮の剣のみんなとは前回同様、出発日まで一時解散だ。


「ソフィアはどうする?支店で待つかい?それともガブさんと街を見てくるかい?」


父が私に尋ねた。


この数日でガブリエルはその強さと柔らかい物腰で、父や旅のみんなの信用を得ていた。


「街に行きたいな。ガブさん、街に行っていい?」


「もちろんです、ソフィア様」


ガブリエルは何度言っても私をソフィア様と様付けするのをやめてくれない。


超絶美形男性に様付けで呼ばれるなんてどこの貴族だよ。


さておき、私は街に着いたからは女神フォンテーヌ様に聞きたいことが沢山ある。


神殿に行かねば。


「それじゃあ気をつけて行っておいで、夕飯までには帰ってくるんだよ」


父に見送られ、私たちは支店をあとにした。


「ソフィア様と人間の街を歩けるなんて夢のようです」


何やらガブリエルは初めての街に1人感動している。


私もアルバーンの街の珍しさに勝てず、まずは街を軽く見ながら神殿に向かうことにした。


「ソフィア様、あれはなんですか?」


「ソフィア様、あれ美味しそうですね」


そうだ、最近毎日見てて麻痺していたが、この神々しいまでの整った顔はすごく目立つ。


「まぁ、綺麗な親子だね。これサービスだよ、味見していきな」


「いいんですか?わあ美味しそう」


「こっちの果物は食べたことあるかい?」


「いえ、まだ食べたことなくって、美味しそうですね」


「2つあげるからお嬢ちゃんと食べな」


歩いているだけですごい勢いで食べ物をもらっている。


すごいなイケメンパワー。


「そういえば、ガブリエルってお金持ってるの?」


私はタダでもらった串焼きを食べながら尋ねた。


「お金?なんですか、お金って?」


え?まさか持ってないどころか、お金を知らない?


ガブリエルがいうには食べ物は全て供物として供えられるのでお金を出して何かを買うという認識がないそうだ。


「それで商人見習いの設定は無理があるんじゃ…」


「そんな!ソフィア様!見捨てないで」


私はお金について説明した。


「なるほど、人間はそうやって生活に必要な物を手に入れるのですね」


「まあ、街以外では自給自足の人もいるけどね」


「私も女神様から人間のフリをするよう言われているので、お金を稼ぐ必要がありますね」


ガブリエルのやる気がみなぎっている。


串焼きを食べ終わって、私たちは神殿を目指した。


アルバーンの街の神殿は、今までの2つの街よりは少し小さいが、それでも我が国では立派な方らしい。


さっそくガブリエルと一緒に中に入り祈り始める。


と、いつものように白い光と共に女神フォンテーヌが現れた。






読んでいただきましてありがとうございました。

感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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