表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破壊の御子  作者: 無銘工房
燎原の章
74/537

*第1章の登場人物

第1章完結時点での登場人物紹介です。

【主要人物】


木崎(きざき)蒼馬(そうま)

 本作の主人公。ゲーム、ライトノベル、漫画などが好きなだけの、いたって平凡な少年であったが、死と破壊の女神アウラによってセルデアス大陸に召喚され、その御子となる。

 召喚された世界に順応できずに苦しんでいたところをゾアンの娘シェムルに助けられる。その恩義から、滅ぼされかけたゾアンの〈牙の氏族〉を助けて人間の軍隊と戦うことになった。

 ホルメア国軍8百人を焼き払った「ホグナレア丘陵の戦い」を皮切りに、「平原の砦落とし」、「ボルニスの奴隷反乱」、そして「ボルニス決戦」を経て、ついに「破壊の御子」と呼び恐れられることになる。

 後世においては、歴史上最悪の破壊者であり虐殺者とされているが、その真実はいまだ明かされていない。

 彼の御子としての恩寵は、その手ではいかなる人も物も傷つけたり、壊したりできないと言うものである。


ファグル・ガルグズ・シェムル

 明るい栗毛のゾアンの娘。《気高き牙》と呼ばれる誇り高き戦士。

 こうと決めれば、いかなる障害があろうと自分の意志を曲げることはない一途で頑固な性格で、兄のガラムがやきもきすることも多い。

 平原の砦を攻めたときに流れ矢を受けて負傷して人間に囚われてしまうが、そこでセルデアス大陸に召喚されたばかりの蒼馬と運命的な出会いをする。その後、蒼馬の人柄に触れ、彼を「臍下の君」と認め、すべてを捧げて尽くすことになる。

 ゾアンの美的感覚で言えば、絶世の美女らしい。

 シェムルの恩寵は、獣の神による彼女の誇りの守護である。これにより、彼女自身も誇りに反する行動がとれなくなる代わりに、不当な手段で彼女の誇りを傷つけようとすると、その人に災いがふりかかる。

 たいていは災いと言ってもささやかなものだが、シェムルの名誉を傷つける行為によっては平原の砦にいた中隊長のように悶死する場合がある。


【ゾアン】


ファグル・ガルグズ・ガラム

 ゾアン12氏族のひとつ〈牙の氏族〉族長で、シェムルの兄でもある黒毛の戦士。眉間から鼻筋をとおって右頬に、一筋の刀傷が走っているのが特徴。若くして平原最強の呼び名も高い優れた戦士であるばかりか、その勇敢さと誇りの高さからも知られ、他の氏族の戦士たちからも尊敬の念を集めている。


クラガ・ビガナ・ズーグ

 ゾアン12氏族のひとつ〈爪の氏族〉族長である赤毛の戦士。その左目は、余興の試合においてガラムによって潰されてしまった。

 《怒れる爪》と呼び恐れられる獰猛な戦士で、その戦士としての力量はガラムにも匹敵する。同年代で平原最強と呼ばれていたガラムに対して対抗心を燃やしていたが、蒼馬の見ているものの大きさを感じてからは、むしろガラムを立てるようになる。

 後の世に、7腕将のひとり《憤怒の腕》と讃えられる猛将。


ファグル・ジャガタ・グルカカ

 〈牙の氏族〉の赤毛のゾアン。

 ガラムの父親だった先代族長の片腕であった壮年の戦士。ガラムの父親の死後、族長にもなれたと言うのに、先代族長の息子であるガラムを族長に立て、その補佐に回った変わった男。

 字は《強靭なる牙》。


ファグル・ウヌカ・ガジェタ

〈牙の氏族〉の若い戦士。自信家で勝気な性格から、相手が大人の戦士であろうと自分の思ったことをズバズバと口にする。それがかえって、大人たちへ反感を持つ若者たちの支持を集め、ガラムが族長になった後の若者たちのリーダー的な位置につく。

 しかし、独断で人間の駐屯地を攻めて惨敗し、その失点を取り戻そうと砦で暴走した挙句、片腕を失う大怪我を負う。その後、村を出奔し、行方知れずとなった。


ファグル・グラシャタ・シャハタ

 〈牙の氏族〉で唯一人、弓を使う狩人。

 幼い頃の怪我がもとで走ることができないため、弓矢を使うことを覚える。

 ゾアンにおいて弓矢は卑怯者の武器として軽んじられていたため、彼もまた戦士として認められることなく、鬱屈とした日々を送っていた。

 しかし、ホグナレア丘陵の戦いにおいて、火矢を用いて建物に火を放つ大役を見事にこなし、誇りを取り戻す。そのきっかけとなった蒼馬に深い恩義を感じ、彼の護衛となる。


メヌイン・バララク・バヌカ

 〈たてがみの氏族〉の若者。父親は族長のメヌイン・グジャタラ・バララク。

 やや空気を読めない言動を取ることがあるお坊ちゃまだが、その人柄は温厚で氏族の者に対して気配りも忘れない。常に向上心をもって努力するが、たいてい空回りに終わってしまう、残念な人。そのため氏族の者たちからは温かい目で見守られているが、その目に好意が含まれているのは彼の人柄ゆえである。

 シェムルに対して信仰に近い敬慕の念を抱いている。


クラガ・ブヌカ・シシュル

 〈爪の氏族〉に属する、蜜柑(みかん)色の毛をした小柄な娘。ズーグの姪にあたる。

 ガラムが大族長になった際に、ズーグによってその副官に推されてからは、献身的にガラムの補佐をしている。

 彼女が副官に推されたのは〈爪の氏族〉への不安を打ち消すため、半ば人質のような形ではあったが、かねてより叔父のズーグを打ち負かした英雄ガラムに憧れており、本人は気にしてはいない。ただし、その一途すぎる憧れに、ガラムも尻込みすることがしばしばある。


ウァイ・ザヌカ・シュヌパ

 〈目の氏族〉の巫女頭の妹である、穏やかな中年の女性。

 祖霊の地を離れられない巫女頭に代わり、他の氏族との折衝に赴く外交官的な立場にいる。〈牙の氏族〉の巫女である、お婆様とは旧知の間である。


お婆様(ファグル・マハヌヌ・カチュカ)

 〈牙の氏族〉の巫女を務める、悪戯好きな老婆。巫女であり、子を成せなかったため、獣の神の御子となって苦労をするシェムルを我が子のように想っている。


ヂェタ&シェポマ

 〈牙の氏族〉の幼い兄妹。


【他の異種族】

ドヴァーリン

 滅びた黒曜石の王国の戦士長であったドワーフ。奴隷としてホルメアに流されたところをボルニスの内部攪乱のために人材を求めていた蒼馬によって買われ、解放される。戦士の誇りを取り戻させてくれた蒼馬に深い恩義を感じている。

 その武勇だけではなく故国では工房ひとつを取り仕切っていた名工でもある。

 後の世に7腕将のひとり《暴食の腕》と讃えられる。


ジャハーンギル・ヘサーム・ジャルージ

 ボルニスの奴隷反乱の中で解放され、その後蒼馬の下で戦うことになったディノサウリアンのティラノ種の戦士。

 その武勇は、蒼馬の陣営でも最強とされる。ただし、ディノサウリアンにありがちな歯に衣着せぬ物言い、後先考えない言動によって、皆からは「困った奴」と言う認識を持たれている残念すぎる人。


メフルザード・ヘサーム・ジャルージ

 ジャハーンギルの息子。三兄弟の長男で、二刀使いの激情家な戦士。


ニユーシャー・ヘサーム・ジャルージ

 ジャハーンギルの息子。三兄弟の二男で、鉄棍を使う寡黙な戦士。


パールシャー・ヘサーム・ジャルージ

 ジャハーンギルの息子。三兄弟の三男で、長槍を使う穏やかな戦士。


 エラディア・オールドウッド

 エルフの絶世の美女。帝国において長年性奴隷として飼われていた辛い過去を持つ。ボルニスの奴隷解放にともない解放され、そのことで蒼馬に対して多大な恩義を感じている。

 一緒に解放されたエルフの女性たちで構成された黒エルフ弓箭兵と呼ばれる部隊の隊長を務める。

 常に人当たりの良い笑顔を浮かべているが、それがちょっと怖い女性。


ピピ・トット・ギギ

 コバルトブルーの翼と髪をしたハーピュアンの女戦士。一見すると少女のようだが、れっきとした大人の女性。故郷を遠く離れ、好物の大イモムシのあぶり焼きが食べられなくなったのが、最近の悩み。


【ホルメア国関係者】

セティウス

 ソルビアント平原の砦にいた小隊長。召喚されてきたばかりの蒼馬を見つけ、砦に連れて来た人物。セルデアス大陸史上、最初にソーマの記録を残したことでも知られる。

 現在は、上司であるマルクロニスにともない、ボルニスの街にいる。


マルクロニス

 ソルビアント平原の砦にいたホルメア国軍中隊長補佐。上司である中隊長がシェムルの恩寵によって悶死したことから、予期せず砦の責任者となってしまった。蒼馬の指揮したゾアンの奇襲によって砦が落とされてからは、蒼馬の軍事アドバイザー的な存在となる。


ルグニアトス

 大隊8百名を率いて〈牙の氏族〉を殲滅しようとした、ホルメアの軍人。蒼馬の火計によって大隊は壊滅し、本人もゾアンの投石によって命を落とす。


ダリウス・ブルトゥス

 ホルメア最高の将軍と呼ばれた老将。ボルニスを占拠した蒼馬たちを討伐するために軍を率いるが、蒼馬の奇策に敗れ、失脚してしまう。


マリウス

 ダリウスが後継者と見込んでいた青年。ボルニス決戦で、ダリウスを逃がすために殿(しんがり)となって戦死する。


ボーグス

 ダリウスの下で長年戦ってきた平民出の兵士。マリウスとともに、ダリウスを逃がすために殿となって戦死する。


ワリウス・サドマ・ホルメアニス

 ホルメア国の現国王。

 神経質で癇癪持ち。かねてより武人として最高峰の名誉を与えられていたダリウスを苦々しく思っていたところ、ダリウスがボルニス決戦で敗れたため、その責を取らせる形でダリウスを謹慎に追いやってしまう亡国の君主。


ヴリタス・サドマ・ホルメアニス

 ワリウス国王の弟。無能で惰弱であるばかりか、享楽的という救いがたい愚物。数々の失態がもとで、ボルニスに領主として態の良い追放を受けていた。蒼馬によってボルニスが陥落され、今は領主官邸の一室で監禁されている。



カドモス

ジュディウス

ガウディアス

ブラフス

ブージス

カシアス

 ダリウスに従ってボルニス決戦を戦ったホルメアの将校たち。


【聖教関係者】

ミルダス

 聖教の神官。彼の悪巧みによって、図らずも蒼馬とシェムルが巡り合うことになる。

 不用意な発言からダリウスを窮地に落としいれてしまい、それに激怒したダリウスによって射殺されてしまう。


邪教の首領(ピッタブロウス)

 かつて聖教3大神官のひとりとして権勢をふるっていたが、アウストラビス大神官との政争に敗れてしまい、一族ともども聖都から追放されてしまう。

 それを深く恨んだ彼は、付き従ってきた一族とともに聖教を捨て、死と破壊の女神アウラを信仰し、大神官らと聖都に災いをもたらすように祈願する。

 その儀式の最中に木崎蒼馬が召喚され、彼の望みが叶うかに思えたが、彼らの凶行を知って討伐に来たセティウスによって討ち取られてしまう。


アウストラビス大神官

 帝都の聖教三大神官のひとりにして、人間の神の御子。

 彼の御子としての恩寵は、聖都にあるカルディアナル広場と同じ広さの場所にいる人間すべてに自らの声を届かせるというものである。


【その他の人々】

ホプキンス

 ボルニス近郊で行商を営んでいた商人。一山当てようと平原の砦に商品を売り込みに行こうとしたところ、蒼馬たちに捕まってしまう。妻子を人質に取られ、蒼馬のボルニス偵察の手伝いをする。現在は妻子ともども解放され、隣国ロマニアに向かっている。


グロカコス

 ボルニスの街に居を構える強欲で残忍な奴隷商。蒼馬を大商人の子息と勘違いし、ドヴァーリンを安値で譲ってしまう。その後、反乱を起こした奴隷たちによって殺されてしまった。


トゥトゥ

 両腕を失った謎の青年。裏社会に顔が利くことからダリウスの間諜として働くが、その目的は別にある。「鉄の宣言」の内容に興味を覚え、さらにダリウスを打ち破ったことで、蒼馬に対して並々ならぬ関心を寄せる。

 ダミアと言う女性を護衛につけている。


ダミア

 トゥトゥの身の回りの世話や護衛をする長身の女性。その武勇は、男の兵士数名を一瞬で叩き伏せるほどである。


【神々】

死と破壊の女神アウラ

 創造神を殺し、7柱神を生んだとされる女神。

 人の前に姿を現すときは、白い貫頭衣を身に着けた少女の姿になる。現代日本から蒼馬を召喚した張本人。しかし、その目的は不明である。


火の神

 ディノサウリアンを生んだ神。

 赤く燃える鱗のドラゴンの姿で現れる。


水の女神

 マーマンを生んだ神。

 白いイルカのような魚の姿で現れる。


大地の女神

 ドワーフを生んだ神。

 岩のような甲殻を持つ昆虫の姿で現れる。


風の神

 エルフを生んだ神。

 幹に人の顔を持つ巨木の姿で現れる。


獣の神

 ゾアンを生んだ神。

 額に角を持つ獅子の姿で現れる。


鳥の神

 ハーピュアンを生んだ神。

 七色の尾羽を持つ巨鳥の姿で現れる。


人の神

 人間を生んだ神。

 光り輝く巨人の姿で現れる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ