対火竜戦 ③
一際高い建物の上に竜は立っていた。ゆっくりと、何かを探すように首を巡らしている。何人たりとも我が領地から生かして帰すまいと、獲物の姿を探しているのだ。アベルはその様子を、気配を殺して遠くから伺っていた。
アベルたちの死体を確認するまで安心できないのか、二度も頭を吹き飛ばしてくれた敵があの程度で死ぬはずがないと思っているのか。どちらにせよ、アベルたちにとっては好都合だ。
竜と正面切って戦うという事が、如何に無謀な事であったのかは嫌という程思い知った。人間の英知が作り出したこの石柱の森でなければ、竜という受肉した自然の驚異に、とっくに全滅させられていたかもしれない。
竜の首の動きが止まる。耳を澄ませるように瞳を細め、低い唸り声に空気が震える。そして翼を力強く羽ばたかせ、竜の巨体が空に舞う。――かかった。
竜は古遺跡群の中を移動する遠征隊の生き残りの気配を追う。彼らは囮だ。危険な役目を自ら買って出てくれた。素人当然だった彼らは、外界の森で一人前の探索者となっていた。
橙色の濁った瞳が、男たちの背中を捉える。咢が開かれ、地獄の炉に炎が満ちる。
「汝、湖上の月。太陽の瞼。星々の溜息」
灼熱の気配に怯える背中へ影がかかる。身を包む甲冑は地下への落下で破損しているが、手にした大盾と突撃槍は全くの無傷だった。リズの姿を視とめた竜は更に炎を凝縮させ、咢の内に火球を作り上げ、放った。
「触れる事能わず。穢す事叶わず。驕る刃よ、翻れ――。ヴェンデッタ」
空気を溶かして迫る火球へ、大盾を掲げる。激突の寸前に火球は勢いを失い、水に油を落としたように薄く広がった。理解不能の事態に竜は目を見開く。
「堕ちろ羽トカゲ!!」
突撃槍が炎の中心を突き、火球の破壊力を纏った穿牙が矢のように伸びる。竜は咄嗟に身を躱すが、避けきれずに撃ち抜かれた片翼が根元から千切れ飛んだ。
片翼を失い、竜は体勢を崩し、きりもみ状態で墜落してゆく。やがて太い十字路の中心から、轟音と共に土煙が上がる。
アベルの口から甲高い音が響く。号令の指笛であった。
十字路を囲う建物から白い煙が溢れ出す。煙は扇がれてもうもうと溢れ続け、あっという間に竜の輪郭も怪しくなる。
竜は呻きながら首を上げ、辺りを見回している。身体を起こし、強い匂いを嫌がるように鼻の前で腕を振った。
竜の重く甲高い咆哮が轟く。二度目の撃墜に、竜は激昂していた。竜が冷静さを失ってくれるのであれば、アベルたちには願ってもない事だった。存分に〝毒〟を吸い込めば良い。
白煙は竜の発する熱に巻き上げられ、天に伸びる柱のようになっている。その柱に揺らぎが生じた。竜の膝から力が抜け、姿勢が崩れる。橙色の瞳は小刻みに震え、翼の再生速度が鈍る。
竜は突然の異変に困惑し、唸る。白煙を上げる建物へ咢を開く。しかし炎が放たれることはなく、白煙の向こうから鋭く伸びたボルソルンの刃が竜の首を打つ。白煙の中にパッ、と明るい火花が散った。
一閃。白煙に紛れて懐に飛び込んだリズが、竜の腹を突き上げる。ヴェンデッタの切っ先が黒い溶岩を砕き、蛇腹の厚い皮膚の隙間から深々と突き刺さる。槍の抜かれた傷から鮮血が噴き出した。
するりと白煙の向こうへ姿をくらませたリズを追って、竜が咢を開く。炎のちらつく暗闇に一本の矢が弧を描いて飛び込んだ。矢はアーリィが放ったものだが、風は纏っていない。鏃には煙を上げる物体が括り付けられていた。
効果はすぐに現れた。竜は牙の隙間からよだれを垂らし、呼吸を荒げて胸元に自らの爪を突き立てる。全身に広がった神経毒が、竜の身体を蝕んでいく――。
――少し前――。
「毒殺ぅー!?」
大げさな声に周囲の視線が集まる。レナエルは小さく咳払いをし、居住まいを正す。
「また妙な事を言い出すものね。竜を毒殺するなんて、聞いたことも無いわよ」
「だからこそ、だ。過去の記録に手掛かりが無いのなら、誰も試していない事をすればいい」
グァイネア古遺跡群の地下には、広大な空間が広がっていた。大小の通路が縦横無尽に走り、もはや地下都市そのものであった。この空間が何のための場所であるのかは不明だが、こうして身を潜められるのは幸いだった。ここならば竜の目も届くまい。こんな場所があるから墜落する羽目になったのだ、という事もできるが。
「罠でも仕掛けます? 仕込むのは得意ですけど、毒はどこから?」
毛繕いをするように髪を指で梳きながらアーリィが言う。その口から小さく欠伸が漏れた。良く見るとなぜか全身がしっとりと濡れている。誰もが少なからず傷を負い、あるいは土埃に塗れている中で、アーリィだけは身綺麗だった。
「毒ならあるさ。これだ」
そう言って、アベルは土の塊のような物体を腰の小物入れから取り出す。
「……虫除けの香?」ギリアムが片眉を上げる。
盛大なため息が上がる。レナエルやリズが呆れたように首を振った。
「お前がその香を大事にしているのは知っているが、今は冗談を聞いている場合では無い」
突き放すような視線を向けるリズへ、アベルは小さな袋を差し出す。中にはアベルが先ほど捕まえたトカゲが入っていた。論より証拠、とアベルは煙を上げる虫除けの香の欠片をその中に放り込んだ。
袋の口を閉め、しばらく待つ。袋の蠢きが収まるのを確認し、袋を逆さにして中身を放り出す。地面の上に手足を痙攣させた哀れなトカゲが転がった。
「煙のせいで窒息した……ってだけじゃなさそうだな。虫以外にも効くのか」
トカゲを摘まみ上げてトニスが言う。アベルが小さく頷いた。
「竜も結局は大きなトカゲと変わらない。香の毒も効くはずだ」
竜とは強力な再生能力を持ち、超常の力を操る、生物進化の極みに位置する存在だ。しかし、翼竜種や地竜種という言葉があるように、その姿形は一定ではない。魚類に近い姿をしている者。細長い地虫のような者。蝶のような優雅な姿の者。〝竜〟とは一種の生物を表す言葉ではないのだ。
竜の能力や姿は様々だが、共通する特徴がある。魚に近ければ魚の、蛇に近ければ蛇の、というように、見た目通りの生物の身体的特徴を色濃く受け継いでいる。
トカゲに有効な毒は、あのトカゲに似た火竜にも効果があるはずだ。
「今一つピンとこないな。あの巨体だ。持ってきた香で足りるのか?」
ギリアムの疑問はもっともだ。同量同質の毒でも、身体の大きい獲物では死に至らしめない事もある。
「毒殺に至らなくても、十分な効果は得られるはずだ。リズとお前の話で確信が持てた。あの竜の身体は決して丈夫ではない」
あの巨体、全身に張り付いた溶岩、軽いはずが無い。いかに巨大な翼を持とうとも、空を飛ぶにはどこかで軽量化をする必要があるだろう。結果、骨は空洞で、筋肉は強靭であるが、薄い。強力な再生能力を持つという事は、反面、それだけの傷を負う可能性が高いという事の証左でもある。いっそ虚弱と言ってしまっても良い。毒に対しても耐性は低いだろう。
「都合よく毒が効いても、再生して回復されるでしょう」レナエルが言う。
「外傷ならば損傷個所を再生すれば終わりだが、毒による影響は全身に及ぶ。それと、これは空間に作用する毒だ。一瞬ごとに身体の全てを作り替えでもしなければ、回復は無理だろう」アベルが言う。「そもそもな、別にこの毒で倒しきれなくても良い。目的はその先だ。――竜の熱を奪う」
「熱を? どういうこった」トニスが声を上げる。
「魔霊星も単体では奇跡を起こせない。奇跡には理由が必要で、あの竜の奇跡の燃料は魔霊星に蓄積された膨大な熱量だ。その熱を奪えば、竜は本当に、ただの大きなトカゲになる」
レナエルが腕を組んで唸る。「しっかし、熱を奪うと言ってもどうやって」
「ギリアムたちと合流する前に、金属の桶みたいなのが乗った塔を見ただろ」
「ああ。あったわね、そんなの」
「過去に読んだアルケミストの文献の通りであれば、あれは貯水塔といって、中には水が溜められているはずだ。そいつを頭から被せてやるのさ」
「はっは! やっぱり火には水だよな。解り易くていいぜ」
ギリアムが膝を叩く。
「その前に、毒で前後不覚になった竜をそこまで誘導するのはお前の仕事だ、トニス」
「――あぁ、なるほどな」トニスは少しの間の後、ため息交じりに頷いた。「毒は下準備か。恐怖の地ならしだ。それならば、上手く行くんじゃねーかな」
勝手に盛り上がる男三人に、レナエルが「でも」と水を差す。
「鉄だって腐るわ。腐れば穴も開く。あの鉄桶に、今も水は入っているの?」
「……それは……、どう、だろうな……」
迂闊だった。アベルはすっかり思い込んでいたが、確かにそうだ。あの古びた貯水塔に、今も水が蓄えられているとは限らない。
「入っていますよ、雨水がた――――っぷりと」しっとりと艶めく黒髪を指先に巻きつけ、アーリィが言う。「上の方に穴が開いていましてね。意外と綺麗な水でしたよ……」
爆炎に晒されたはずのアーリィが、なぜ無傷なのか合点がいった。あの瞬間、彼女が何処に居たのかも。
ともあれ、これで必要な武器は全て手元に揃っている事になる。後はそれらをいかに上手く扱うかだ。竜の様子を監視し、指示を出す者。竜を誘い込む囮役に、虫よけの香を炊いて待ち構える者も必要だ。連携が命になる。一人当たりの仕事は、出うる限り少なくしたかった。
「純粋に人手が足らないな……」
「なら、俺に仕事をくれ」
横合いからの声にアベルが振り向くと、顔に幼さを残した青年の姿があった。
「ああ、〝地元じゃ有名〟の。危険だぞ? 命の保証は――」
「望むところだ。このまま何もしないで帰れるかよ」
しかし、と言い淀むアベルに男が詰め寄る。
「手ぶらじゃ帰れないんだよ! 何のために命を張って、ここまで来たと思っているんだ!」
響く男の声に呼応するように「そうだ!」と、あちこちから声が上がる。散って行った仲間の為に、故郷で待つ家族の為に、己が名誉のために。理由は違えど、元凶である禁足地の魔獣に一矢報いたいという願いは皆同じだった。
「解ったわ」レナエルが立ち上がる「リンスティール王国第八王女、レオノーラ・リンスティールがお前たちの命を預かる。全員をここに集めなさい、指示を下す」
男たちがどよめく。今まで気が付かなかったのか、と彼らの不明を責める事はできない。雲の上の存在という点では、王族も神族も変わりがないのだ。そもそも、彼らはリンスティールの民でもない。顔を知らなくて当然だ。
レナエルが一つ手を叩くと、夢から覚めたように男たちが駆け回り始めた。彼女の振りまく気配には、問答無用に人を従わせる何かがある。
「見せ場を奪うなよ。俺が格好良く握手を交わす場面だろう」アベルが唇を尖らせる。
「適材適所という奴でしょ。私が旗になるから、せいぜい上手く振って見せなさいな」
レナエルがにやりと嗤う。彼女は集団という物をよく理解している。
「そうだな、まずは布をありったけ集めるんだ。俺達の外套も使う」
「なんだ。本当に旗でも作るのか」ギリアムが言う。
「十分な香の煙を準備するには時間が掛る。しかし、あらかじめ煙を出していたんじゃ、警戒して竜が近寄らない可能性もある」
「ああ、布で煙を閉じ込めて、広がるのを防ぐんですね。でも、のんびり布を広げて竜を待つんですか? 丸見えじゃないですか」
アーリィの言葉に、アベルは口端を歪める。
「外にある石造りの建物――。少し、香炉に似ていると思わないか?」
効果は想像以上だった。竜は何とか態勢を立て直そうと身体に力を入れるが、その度に膝から崩れた。人が見出し、練り上げた未知の毒物の前に竜は悶え苦しむ。
耳を劈く轟音。再び苛立ちを爆発させた竜の咆哮が轟く。竜の身体から紅い炎が吹き上がった。しかし炎は不安定で、火勢は強いが身体のあちこちでばらつきがある。
アベルは直感した。魔霊星の制御が失われつつある。
魔霊星は物質化した奇跡の種だが、魔霊星を砕かれた亜人王が自身の炎で燃え尽きたように、一度制御を失えば肉体を滅ぼす災いとなる。
涎を飛ばしながら、更に竜が咆哮する。怒りに満ちたその声に、アベルは困惑と苦しみと、少しの恐怖が混ざり始めているのを感じ取った。鼻孔を刺す虫よけの香の匂いの中に、竜は死の香りを嗅ぎ取っていた。
「トニス」
「はいはーいっと」
背中越しにトニスの名を呼び、立ち上がった栗毛の青年が一つ伸びをする。
トニスが左手首に巻かれた鈍色の腕輪を指でなぞり「目覚めよ(アウェイクン)」と呟く。仄かに発光した腕輪から黒い霧が垂れ、足もとを這って周囲に広がっていく。
「汝、意識の滓に潜む者。夜霧の鐘。血沼の蛆。膿み腐る薔薇の花びら」
黒い霧が白煙に混ざり、竜の身体を駆け昇る。
「耳に針金。目に水銀。捩じ切り、切り裂き、真綿を詰めよ――。ファンタズマ」
びくり、と竜が身体を震わせる。牙の隙間から炎をちらつかせながら、忙しなく周囲を見回している。何かを威嚇するように竜が吠える。爪を振り回し、その度に白煙が千切れる。
「奴はどんな夢を見ているんだ?」アベルが言う。
「聞かない方が良いと思うぜ」トニスはつまらなそうに瞳を細める。
トニスが腕輪を再びなぞると、金属を擦り合わせた様な甲高い音が鳴る。
見えない何かを振り払うようにしていた竜がぐるり、と貯水塔へ首を向ける。誘われるように一歩を踏み出し、徐々に近づいていく。
暴走した魔霊星の影響で、竜の体温は際限なく上がり続ける。赤熱した身体を包む溶岩がどろり、と垂れ、竜がそばを通っただけで建物の表面が黒く焦げた。
殺気に濡れた瞳で竜は貯水塔を睨む。今の竜には、鉄の塔がよほどの化け物に見えているのだろう。雄叫びを上げて腕を振り上げ、幻影を切り裂こうと爪が鈍く光る。
鉄桶が爆ぜた。アーリィの風牙が貯水塔を貫き、ばくり、と開いた射出口から鉄砲水のように溢れ出した水が竜の頭上に降り注ぎ――。次の瞬間、爆発した。
「なっ――!?」
咄嗟に伏せたアベルとトニスの頭上を、竜の肉片が攻城兵器から放たれた矢のように飛んでいく。
アベルたちは知る由もないが、それは水蒸気爆発と呼ばれる現象だった。原理としては、熱した鉄に水を垂らした時と同じだ。瞬間的に熱せられた水は爆ぜて気化する。極限まで熱せられた竜の身体は貯水塔の水を一瞬で気化させ、猛烈な爆発を引き起した。
熱波が一段落するのを待って、アベルとトニスが顔を上げる。屋上の淵から恐る恐る顔を覗かせ、竜の様子を伺う。
「――マジかよ……」
どちらともなく声を零す。神の一撃にも等しい程の破壊を受けて、なお竜は健在だった。爆発により欠損した肉体は、ゆっくりとではあるが既に再生を始めており、紅い鱗に覆われた本来の姿を晒している。
だが、アベルは見た。再生する肉に覆い隠される前のほんの一瞬。竜の体内に光る大きな結晶を。
「ギリアム! 胸と腹の境目だ、切り裂け!!」
「おうよ!!」
建物の影から姿を現したギリアムが大剣を肩に担ぎ、腰を落としてズン、と構える。
「我ら明けの燐光。透ける吐息。月夜の輪郭。曙光の指先」
ギリアムと竜の間にはかなりの距離がある。しかし距離など、紙の盾と変わらない。ギリアムの刃の前には、問題ではない。
「吠えよ斬首の王。災いの茨となりて、黒き棺を屍で埋めよ――。ボルソルン!!」
振り下ろされた大剣が鋭く伸びる。鞭のようにしなった白刃が竜の頭上に迫った。竜は腕をかざして凌ごうとするが、ボルソルンの刃はその腕ごと、竜の上半身を深く切り裂いた。
「ギッ――――!?」
竜の喉から潰れた悲鳴が溢れる。よろめいた背中が建物にぶつかり、土煙が上がる。
傷はすぐに再生を始めるが、酷く鈍い。毒の影響、奪われた熱、爆発による全身の損傷、そしてギリアムの一撃。竜の再生能力は限界を超えていた。
アベルは駆けだした。ムーンドリップの強烈な苦みに顔を顰めながら、建物の屋上から屋上へと飛び移る。最後の屋上の淵を蹴り、紅く煌めく結晶へ飛び掛かる。短剣を逆手に持ち、瞳を細めて狙いを定める。
目指すはただ一点、魔霊星の奪取――!!
竜が足掻く。残り火のような炎が溢れだし、アベルを迎え撃とうと残った左の爪を振りかざす。しかし、その動きは降り注いだ光の鎖に縫いとめられた。
白く灼ける視界。残響の向こうにレナエルの声を聴いた。
「おおおおぉぉぉ!!」
雄叫びを上げながら、アベルは竜に飛び掛かる。溶けた鉄のような肉を踏み、巨大な魔霊星との間に刃を滑らせ――、切り離した。
ムーンドリップの加護を得てなお、竜の魔霊星はアベルの肌を焼いた。だが痛みになど構っていられない。魔霊星を抱え込みながら、アベルは竜の身体から地面へ転げ落ちる。
竜の腕が伸びる。奪われた魔霊星を取り戻そうと、アベルへ爪が迫る。
「ぐっ――!!」
魔霊星は予想以上に巨大で、そして重かった。一抱えほどもある。これでは逃げられない。灼熱の魔霊星に焼かれながら、覚悟を決めてアベルが短剣を構える。しかし、その爪がアベルへ届く事は無かった。
ぐらり、と竜は姿勢を崩し、そのまま横倒しに倒れ込んだ。
大地を揺らす轟音。誰もが息を呑み、竜の姿を見つめている。
やがて橙色の瞳から光が消え――、竜は完全に事切れた。
澄み渡った青空に、騎士と戦士たちの悲鳴のような歓声が轟いた。




