一回目の合格発表
今日は2月15日。
僕はスマホを久々に見ていた。
私立の合格発表を見るためだ。
共通テスト利用入試なので、特に試験を受けに行ったわけではない。
だからなおさら、この合格発表は重要な意味を持つ。
自己採点では合格ラインはきちんと超えているはずだ。
だからもし、不合格だったら、それは共通テストにおいてマークミスをしている可能性が高い。
後もう一つ個人的には特待合格をしたいと思っているので、やはり緊張するのだ。
11時発表なので、10時50分頃から待機。
59分には自分の受験番号やパスワードを入れ、合否確認ボタンを押す手前まで進めた。
11時になった。
まあどうせアクセスが集中してるだろうからまだ無理だろうなと思いつつ、試しにボタンを押してみる。
『おめでとうございます。合格です。入学手続きに必要な書類を送付します。また、あなたは学費一部免除の特待生に選出されました……』
あ、あれ?
つ、繋がってしまった。
ていうか……想定しうる中で最高の結果じゃんかよ。
いいのかこれで。
いや、落ち着け。
これはあくまで、併願校の結果だ。
第一志望ではない。
沙音華がいたら、
「調子乗らないように気をつけなたいせ」
とか言われてる気がする。
まぁでもとにかく、大学生にはなれるわけだ。
その点についてはかなりホッとしていたのだった。
それから一週間が経った日。
2月22日。
僕は受験していないが、とある有名私立大学の理工学部の合格発表日だった。
確か榎咲の第二志望だったはずである。
どうだったかな。まああいつならどうやってもうかっているだろう。
人の心配をしてもしょうがない。
とにかもう後一週間もないのだ。
過去問の手応えから判断するに、数学でやらかさなければ、全体としてそこそこの点が取れている。
数学はいつになっても安定しない。
それは後一週間で変わったりはしないだろう。
だとすれば、点がまだ上がりそうな物理の時間不足をどう克服するかだ。
今までの試行錯誤で、僕の場合は、力学以外から解いて、力学を後回しにした方が時間配分がうまくいくことがわかってきた。
今日もそれで一年分解いてみて、そのやり方を身体に染み付ける予定。
全ては、もうすぐやってくる二日のための努力だ。




