幼馴染の料理はおいしいよ
予備校の授業もちゃんといつもに増して集中した。
いや、A判定で気持ちがゆるみそうでやばいと思っていたが、やっぱりいざ周りに頑張ってる人がいるとそんなことないね。
家に帰ると、沙音華がいた。
「なななな」
「あ、おかえりたいせ〜」
「これはどういう状況でしょう?」
「えっとねー。私が料理しているっていう状況で、格好は水着の上にエプロンしてるー」
「なるほど」
なるほどね水着は着てるのねはいはい。で、僕の母親は夕方から仕事でいないとして、どうして沙音華が料理をしてるんだろう?
「キッチン貸してくださいって言ったらいいよって言ってくれたよ、たいせのお母さん」
「うん、良かったな。で、急に料理がしたくなったのはなんで?」
「私料理上手くなりたいって思ってるからさー。あんまり今までてきとうな料理以外作ったことなかったし」
「ああ、そうだったんだ」
「そう! それで今日は私の練習と、たいせの模試頑張った祝いを兼ねて、私が料理を振る舞おうと思って」
「そういうことだったのか、ありがとう」
「ううん。私も食べて欲しいんだ〜出来上がるまで勉強してて」
「あ、わかった」
僕はキッチンに沙音華がいることもあり、なんとなくリビングで勉強し始めた。
沙音華が作ってるものは何かわからないけど、なんか中華料理っぽいのが色々……?
しばらくすると沙音華がたくさんお皿を運んできた。
やっぱり中華料理の数々だった。
「うお、美味しそうすぎるどうしよう」
「たくさん作ったから一緒に食べようー!」
よし、じゃあ早速この麻婆豆腐を……。
「か、からっっっ!」
「あれ? からすぎた?」
「いや、これはこれで今日は夜中の三時くらいまで勉強できそう」
「それ褒めてない! ごめん許してよーなんか間違えたかも」
「いや、普通に美味しい。これくらい辛くてもご飯と一緒に食べれば大丈夫だし」
「た、確かに辛い……」
「いや普通に美味しいから大丈夫」
「うう……ごくごくごくごくごくごくごくごく」
あ、沙音華辛いの弱めだったかもしれない。水めっちゃ飲んでる。
麻婆豆腐は僕が多めに食べればいいか。
麻婆豆腐以外はガチな方で美味しかった。あと食欲旺盛沙音華にとっての二人分なのでめっちゃ満腹。
「あー、美味しかった。ありがとう」
「私もありがとー!」
料理する時間ももったいないくらいだからひどい時はコンビニ弁当とかてきとうに食べてる時も実はあったし。今日はごちそうだったし、幼馴染が作ってくれた料理は嬉しかった。
さすがに作ってもらって食っておしまいだとあれなので、英語のリスニングをしながら洗い物と後片付けを手伝っていると、イヤホンから流れていたメアリーちゃんの流ちょうな英語が止まり、電話の音になった。
スマホの画面を見ると奈乃さんからだった。
僕は出ようとした。しかしその前に切れてしまった。
間違い電話かな。まあ奈乃さんから僕に用事はなさそうだよな。
お読みいただきありがとうございます。100ptを超えました。本当にありがとうございます。
浪人している主人公なので勉強の話が多いのに読んでくださって本当に嬉しいです。受験本番も近づき、ここからさらに話を盛り上げていきたいと思います!




