お風呂上がりの幼馴染、勉強
はぁー、お湯がすごかった。
しかも誰もいなかったので超のんびりできた。
ま、こんな簡単な感想でいいでしょう。美少女のお風呂回ではないし。
さて、沙音華が出てくるまで単語アプリでもやってるか……。
「おまたせたいせ」
「……わっ、後ろから目を隠すなよ見えないんだけど」
「あ、全問正解逃してる」
「沙音華のせいなんだけどなそれまで全部あってたから」
あーあ、この単語アプリ、全問正解だと可愛いJKのキャラが褒めてくれるのに。
まあいいや。
僕は目隠しをふりほどいて沙音華を振り返る。
うわあ……あれ、沙音華ってこんなに女の子だったっけ……いや元からかなり女の子なんだけどな。
でも前にお風呂上がりを見た時よりも成長している。おっぱいのエロさが全体に広がって濡れた感じ?
……これが大学生になった女の子か、やられました浪人生。
「あっ、お風呂上がりだからどきどきしてんのね、そんな簡単にどきどきしてたら入試の時心臓もたないよ?」
「……」
話してる内容とやってくることはいつもの沙音華だから、それはそれでなんか安心だな。
というわけで、
「部屋帰って勉強するか」
「がんばれー」
僕と沙音華は部屋に戻った。
部屋は小さな和室。
沙音華が、一緒の部屋ー! って言って予約してしまったので、沙音華と同じ部屋で寝ることになってしまった。
だけど同じ部屋で寝たことならお昼寝というか単に昼に寝落ちしたことはあるし、別に同じ布団の中で寝るわけでもないし。
「そろそろ私はおやすみかなー」
部屋についてすぐに髪を一生懸命乾かしていた沙音華は、もう布団を敷き始めた。
「え、もう寝るのかよ」
「疲れた。電気はつけてていいよ。明るくても寝れる人だから。勉強がんばってね〜」
「がんばる」
沙音華、かなり疲れたんだろう。
……大人っぽい雰囲気の沙音華に後ろから抱きつかれて勉強したかったって思ってたりはしないよ。あ、あの、もうこの話も三万字も超えたし正直に言うとしてるんだけどね。
僕は持参した過去問と演習プリントを広げた。
よし、絶対三時間は集中する。
もう爆睡し始めた沙音華に見守られながら、僕は問題を解き進め始めた。




