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さらに疲れた

 ゲームを疲れまでやった僕を待っているのは卓球。


 お風呂上がりの温泉卓球もいいけど、汗をかくと良くないと沙音華が言うのでそのままやることになった。


「はいじゃあサーブのじゃんけんね」


「はい」


 ぽいっと……僕が勝ったから僕からか。


 よし、トスを上げて……ちょっと回転をかけてみた。


 さて、返せるかな沙音華は。


 

 ぱあん!



「いてえっ」


 顔面に返ってきたんだが……。


「あごめんなさい」


「沙音華、これかっ飛ばすスポーツじゃないよ……」


「ごめん。でも打つと飛んじゃうよ」


 沙音華がラケットを振った。


 野球の振り方してるんだけど……そりゃあ飛ぶよな。


「もうちょい優しく打てばいいと思うとりあえず、あと上に球が行くように打つとアウトになるよ」


「そっかー」


「よし、じゃあいくぞ」


 次も同じサーブで行くか。


 そうすれば沙音華も打ちやすいでしょ。


 トントンとゆっくり目に球が沙音華側に行く。


「こうかな? ふんりゃあ」


「お、返ってきた」


 沙音華の成長の早さに感動して打ち返すと、


「えい、りゃあ!」


「いてえっ」


 今度は胸に直撃。


「あー、アウト?」


「そうだよアウトだよ。ドッジボールでアウトになった気持ちなんだけどなこっちはな」


 僕はため息をついて思った。初心者が卓球で打ち返して相手コートに入れるためには力を弱くする必要があるんだろう。


 僕たちはプロみたいにばんばん打てるわけじゃないんだし。


 そうなると、思いっきり打ちたい沙音華は卓球よりもやっぱりエアホッケーの方が向いてそうだな。


 だけど、


「なるほどこれは奥が深いね」


 と言って今度は沙音華からサーブを打ってきたし、僕はそのまま続けることにした。


 結果、僕にぺちぺちボールが当たりまくった。




「はー、難しかった。ごめんね、何度も当てちゃってたいせ」


「いや、別に反射的にいてえって言っただけでそんなに痛くないし」


「そっかあ。じゃあお風呂入り行こう! あ、もちろんそれぞれ男風呂と女風呂行くんだよ」


「わかってるよ」


 僕と沙音華は部屋に戻って着替えを取ってきて、それぞれの大浴場へと突入。


 とにかくここのお風呂で疲れをとって勉強に気持ちを切り替えないとな。

  

 そのためにも、とりあえず露天風呂を満喫しないと。


 

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