表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薔薇と炎の物語  麗しの皇帝様、、私、訳あって男のフリしてますが可愛いリボンが大好きです。  作者: ねここ
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/127

ミスティルテイン


その泉に飛び込んだ瞬間、まるで泉の底に体が引っ張られるように一気に底まで引きずり込まれた。息を止めていたが、その水圧に耐えられなくなりシールドをはる呪文を唱えた時大量の水を飲み込んでしまいシールドの中で内臓まで吐きそうなくらい咳き込んだ。シールドは自分の周りに薄い膜のようなものをはりその中は呼吸ができる。泉に飛び込む前にシールドをはるべきだったと学んだ。「私、こんな調子で大丈夫かな。」クララは水底を見るがミスティルテインは落ちていない。どこにあるのだろう、この泉の大きさは半径十メートル程で水底を見て回るには広くないスペースだが、聖剣も無ければ、ドラゴンもいない。おかしい。クララはウロウロしながら何度も回りを見た。特に変わった事もないが、、、そう思い上を見た。なんとなく変な感じがする。泉がある地底も壁も赤くプヨプヨしている。なんとなく嫌な予感がした。もしかして私は水竜の口の中に飛び込んだ?!まずい!!脱出しなきゃ胃酸で溶かされる?!クララは上に上がろうと泳ぐが恐ろしいほどの水圧がかかり浮かぶことすらできない。仕方がない、クララは暴れ始めた。周りのプヨプヨしたところを蹴ったり叩いたりするが一向になにも起きない。「はぁ、かくなる上は、、」クララは「チスパ」と唱えた。これはあのレオンがリアナに見せた花火のような魔法だ。水竜のお腹の中で花火が上がった。「うわー、綺麗。じゃなくて、なんでなにも起こらないの?!」クララは反応がない事を怒っていると突然水竜が暴れ出した。クララの体は上下左右にぶつかり、最終的に水竜の口から本当の泉に吐き出されそのままゆっくりと沈んでいった。水底に降りるとミスティルテインが地底に突き刺さり光っている。その光は白く強烈な輝きがあるミラレス王家の色だった。クララはまたエリアスを思い出し切胸が苦しくなった。エリアス様に会いたい。クララはその剣に触れた。その瞬間水竜がクララに襲いかかってきた。クララはすぐにミスティルテインを握りしめその剣をふるいながら「エバポラシオン」と叫んだ。ミスティルテインが水竜の前足に触れた瞬間蒸発魔法が発動され一瞬で水竜も泉も消え去った。クララは何もない大地で剣を握りしめ立っていた。


「なにこれ??一体なにが起きたの?剣と魔法攻撃が一体化したら良いなと思っただけなのに、この力尋常じゃない。」クララがつぶやくとロサブランカが現れた。「クララ、あなたって強いのか弱いのかわからない子ね。だけど、よくやったわ。あ、言い忘れてたけど、その聖剣ものすごく精神力消耗するから、、このままサラマンダー倒して早く戻らないと、あなたまた二年くらいここで眠る羽目になるわよ?」ロサブランカはとても大事な事を言った。「え?戦う前に言って!それはまずいわ、早くサラマンダーを。って、目の前にいるんだけど?」クララは目の前に現れたサラマンダーを倒そうと思ったがスタミナが切れそうになっていた。ちょっと休憩したい。そう思った瞬間、サラマンダーは攻撃魔法を仕掛けてきた。全てを燃やす「ケルマ」という魔法だ。……「あいにくケルマは私に効かないの」クララは炎の中でサラマンダーに言った。その言葉を理解したのかサラマンダーは太陽の魔法を使ってきた「ソラール」だ。「ちょっと、これは熱いわ。一応平気なんだけど、流石に六千度は辛い、、気を抜くと燃えそう、、」クララは業火の中で考えていた。サラマンダーの魔法と自分の魔法とを上手く組み合わせ威力を二倍にしてサラマンダーを倒す。サラマンダーの弱点は視力が悪い事。私とサラマンダーの間に反射魔法壁を立てサラマンダーが私に攻撃をした時にその反射魔法壁がサラマンダーの魔法を弾き返しその瞬間同じ魔法をサラマンダーに使えば倒せるかもしれない。とにかくやらなきゃ。クララはサラマンダーのソラールを堪え、サラマンダーの前に立った。サラマンダーはクララがソラールでも死なないと分かり上級魔法をエクスプロシオンを放った。その瞬間反射魔法壁を立てそれと同時にクララも「エクスプロシオン」と唱え反射壁を解除しサラマンダーに放った。サラマンダーは自分が放った魔法が反射魔法壁で跳ね返されたと同時にクララの魔法がプラスされ二倍の強さの魔法を浴びた。その瞬間太陽が爆発したかのような大爆発が起こり地面が揺れ周りの草木が一瞬で燃え尽きサラマンダーは大きな音を立てて倒れた。そしてクララは聖剣ミスティルテインでサラマンダーの首を落とした。サラマンダーの体が強く光り消えた。サラマンダーがいた場所に真っ赤な魔法石が落ちていた。クララは魔力と精神力を使い果たし、フラフラになりながら魔法石を拾い,手にはミスティルテインを握りしめ「終わった、、」と呟いた。その瞬間クララは神殿の祭壇の前にワープした。クララは体勢を崩し剣を抱えたまま倒れそうになったところを誰かが支えてくれた。疲れ果てて体が重く顔が上げられない。「どなたか。ありがとう、、ございます」クララは呟いた。「クララ、エリアスだ、、おかえり。待っていた」エリアスはフラフラになったクララを抱きしめた。セリオはクララの握りしめている剣をみて驚いた。「ミラレス王家の聖剣。ミスティルテイン!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ