いままでのあらすじ
そのうち消します
竜の住まう土地、フィルグラーヴァ。
その世界で竜使いを目指す少年アタカは、幼い頃から心身を鍛え続けてきた。
そして十五の歳。竜使いの試験で一位を取った彼に突き付けられたのは、生まれつき定められた竜との相性『適合率』が0であるという、辛い現実であった。
一度は打ちひしがれ絶望するものの、アタカは竜使いの力に頼らず竜を操る竜飼いの技術を学び、竜使いとして生きていく事を選ぶ。
竜使いであれば誰でもできる、自分の竜との意思の疎通。能力の共有。五感を通わせる神秘の技。それら全てを使う事が出来ず、しかし彼はひたすらに鍛え、工夫を重ねて強大な竜達と戦う。
低い適合率と醜い外見から敬遠され、燻っていた獣竜使いのムベ。
金を何よりも好み、汚い手も平気で使うために嫌われる蛇竜使い、ナガチ。
高い戦闘能力を誇りながらも、極端に口下手な人竜使いソルラク。
アタカの熱意はやがて、そんな難のある竜使い達をも巻き込んでいく。
才気溢れる幼馴染の美少女、精霊竜使いのルル。
自由奔放で無軌道な言動の海竜使い、カクテ。
ムベに惹かれ慕う、冷静沈着で経験豊富な半蛇使いのイズレ。
そして、伝説の竜使いと呼ばれる老人、シンバとその騎竜、桜花。
様々な出会いを繰り返しながら、やがてアタカは竜の秘密の一端に触れる。世界の各地にある『門』と、それを守る竜たち。
門とは何なのか。竜とは何なのか。
そして、あらゆる竜を総べるもの『ドラゴン・ロード』とは。
様々な謎を孕みつつ、空の彼方を目指すアタカの旅は続く。




